シイナとの出会い
金貨1枚=銀貨100枚
銀貨1枚=銅貨100枚
金はこんな感じや
シャーリーと出会ってから数日が過ぎた
シャーリーはあの食事以降、俺との距離が縮まり、心なしか声にも張りがあるような気がする
「ご主人様!おはようございます!」ダキツキ
...この甘えよう、見た目もあいまってまるで妹よ生き写しだ
「ああ、おはよう、シャーリー」
俺は前よりも生活が楽しくなっていた
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ご主人様に買われてから、毎日が楽しくて仕方がない
美味しいご飯に、綺麗な服、ご主人様との楽しい時間、暖かいお風呂にお布団...少し他の奴隷エルフ達には悪い気はがするけど、私は幸せだった
ご主人様は昼間仕事に行き、私はご主人様に外出を許されているが、基本的に家で家事を行っている
こんなに恵まれていても、奴隷らしい仕事はしよう、大好きなご主人様に捨てられるのだけは嫌だ
そんなことを思いながら、私はせっせと部屋の掃除を始めた
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「はい、銀貨7枚、確かに受け取りました」
俺は、昼間は行商人として働いている、主に食べ物を中心とした商売をしている
儲けもそろそろなので、中々いい仕事ではあるのだが、一つ文句を付けるとしたら
「おい!早く運べ!」
「はっ!はいっ!すみません!ご主人様!!!」
...このように、人間と奴隷エルフとのやり取りを毎回見せられる事だ
俺はエルフが嫌いだが、奴隷エルフのような、なんの罪もないまだ中学生の様な見た目のエルフがこのような扱いを受けているのを見るのは胸糞が悪い
「俺は先に帰っているから、さっさと荷物をもって来いよ!」ズカズカ
「...はい、わかりました、ご主人様」トボトボ
布一枚で身体を覆ったそのエルフの持ち主は、うちの店の常連で、このエルフはいつも荷物をもって一人でトボトボ帰っていく
「おい、そこのエルフ」
ビクッ「...は、はい、何でしょうか...」
俺が呼び止めると、そのエルフは立ち止まり振り返った、そして涙ぐんだ上目遣いでこちらを見た...うん、結構可愛い
「これ持ってけ、主人には内緒な」
そう言って、エルフに甘い果物を1つ渡した
「え...これを私に...ですか?」
「お前はいつも大変そうだからな、それ食べて元気出しな」
「あ...ありがとうございます!」グスッ
「泣かなくてもいいだろう」
「い...いえ...私、人に優しくしてもらったこと無くて...だから、とっても嬉しくて...」グスグス
やっぱり奴隷エルフの扱いは相当酷いらしい、皆エルフが憎いのは分かるが、無罪なこの子達をこんな扱いをするのは間違っている
「...俺は駿、お前は?」
「わ...私はシイナといいます!」
「そうか、シイナ、お前も奴隷として大変だろうけど頑張れよ」
「...駿さん....私、駿さんの奴隷になりたかったです...こんなに私達のことを考えてくれる人なんて他にいませんよ..,」
やはり、シイナの扱いは相当酷い物なのだろう
「俺でよければまた話し相手になってやるから、今日は主人の機嫌を損ねる前に帰りな」
「はい...あと、食べ物ありがとうございました、後で大切に頂きます」
そう言って、大きな目と綺麗な銀色の髪をもったエルフ、シイナは帰っていった
そうして俺はまた仕事に戻った
続く