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1話 俺は死んで・・・ない?

10話程度で終わらすつもりで書いています





「唐突だが異世界へ行ってくれ。」



「ホント唐突だなオイ! てかコ・コ・ハ・ド・コ!?」



少し前、自分は道を歩いていたのだが、瞬きした瞬間。周りが真っ白な空間に居た。ただ全く物がないわけではなく、今喋っている爺さんと、畳と二つ座布団がある。その座布団の一つに爺さんが座っていた。



「ここは神の間だ。かんたんに言えば下界で死んだ者がまずくる所だな」



「ていうことは俺は死んだのか!?」



「オヌシ死んではおらんよ。」



「え?死んでない。でも、なんで死者が来る神の間にいるんだ?」



「それはワシの権力が連れてきたからだ。」



「いや、だからなんで死んでもない人間が神の間につれてこれるわけを聞いたんだけど?」



「それはオヌシに頼みたいことがあるからじゃ。ちなみ、ことわることは出来ないゾ☆」



「それは理由だろ! てか、断れないとか強制と言うんじゃないのかそれ!」



「オヌシに頼み頼みたいことは転生者の排除じゃ。」



「勝手に話を進めるなよ! というか転生者の排除? つまり、転生者を殺せというのか!?」



「最後まで聞け。殺せとまでは言わないが、わけあってとある転生者をここまで連れてきてほしいのだよ」



「理由は?」



「昔とある人物を転生させたじゃが、転生させるべき者ではない人物を転生させてしまったのじゃよ」



「転生させるべきじゃなかった人物?」



「オヌシの感覚からすると十年前になるのだが、とある無実の罪で死刑となってしまった人物を転生させようとしたのだが、間違って同じ拘置所の隣の部屋にいる死刑囚を転生させてしまったのじゃ。」



「なんで間違えたんだ神様ならそんなことはしないだろ普通。まあ、漫画・アニメなんかだと当たり前のようにミスしているけど。」



「結局ワシのミスとなってしまうんじゃが、その原因がワシとは違う神が断りもなく勝手に下界に下りたのが悪いんだがなあゝ」



喋っているなかで、神の声がだんだんと重くなってきた。



「何をやらかしたんですか?」



「なにもやらかしてはないよ。タ・ダ、その神が下界に行ったことによるバタフライ効果で死刑執行が二日ずれたことでその拘置所で死ぬ順番が変わってしまったんだよ。それを知らずに転生をさせてしまった。」



「経緯はわかった。だけど、俺に頼むじゃなくて神様がやればいいんじゃないか。」



「そうしたいのは山々じゃが、気づくの遅かった。予想した範囲を超えて強くなっていたのじゃよ。ワシ自ら行けば何とかなるのじゃが、あちらの神も今回のことでご立腹でワシが行くことを許可してくれないのじゃよ。かといって、あちらの神も対処が出来ておらぬ状況じゃ。そこでわしの代わりの誰かを送り込んでいいかとあちらに聞いたところOKしてくれたのでオヌシを送り込むことにしたのじゃよ」



「経緯は分かったが、なんで俺なんだ?」



「適当に選んでオヌシが当たっただけじゃ」



「たまたまかよ」



「で、受けてくれるのか?」



「どうせ流れからして断れないだろ。わかったよ引き受ければいいんだろ。」



「わかってくれて助かるのじゃ。では、






お待ちかねの転生特典じゃあああ!!」



「俺はやっぱり死んだのか! 転生特典ということは死んだのか!」



「うるさいやつだな。死んではおらぬとさっき言ったばかリじゃろ。転生特典というのはながれじゃ。」



「じゃあどうして転生特典なんだよ?!」



「追々説明する。まずは特典からじゃ。これだ(パチンッ!!)」



 ズドオオオオオオオオオオン!!



神様が指をならすとそれまで畳と座布団しかなかったところに巨大な塊が出現した。よくみるとどこかで見たことのあるシロモノだ。四角い巨大な鉄の箱に履帯が付き、巨大な主砲が付いているあきらかに戦うための車である『戦車』だ。しかし、普通だったら戦車の砲塔は一つであるが、この戦車は車体前方に二機、中央に一機、そして後部に一機と砲塔が配置されていた。これは、ぱっと流行りぱっと終わった多砲塔戦車であるが、よく見るものとは違う。



「こ、これは、まさか!?」



「そうじゃ、かつて大日本帝国が開発、試作した『オイ車』じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」



オイ車、それはかつて大日本帝国陸軍が開発・試作した超重戦車である。試作車が作られただけで実戦には投入されておらず。資料が少なく謎の多かった戦車であったが、最近、某模型会社が図面及び仕様書が発見されたことが話題となった。



「使えるかあああああああああああああああ!」



「なんでじゃオイ車だぞ。オイ車のどこが悪い。」



()()だ! だいたいこいつの重量を考えろ!」



オイ車の大きな特徴として超重戦車とつくようにその重量が挙げられる。その重量なんと150トンである。あのドイツ軍の重戦車ティーガーⅠが57トンであることを考えるとその重さがよく分かる。

 しかし、ドイツすらティーガーⅠなどの重戦車の足回りに悩まされているのに、日本がこえる100トンこえる戦車など扱えるわけがなく、太平洋戦争中に車体が完成し走行試験をしたが重量による足回りの故障など悩まされ結局のところ完成はしなかった。



「自走するだけで壊れそうな戦車なんているかあ!!」



「安心しろそこはワシの力で何とかする、自重で壊れることはないだろう。また、オヌシに修復する能力を与えるから安心しろ」



「自重で壊れなくてもよお、150トンもあるような戦車が異世界で使えるか怪しいだろ、現代の戦車が60トン前後で重い重いといわれているのに150トンだぞ。異世界の道路なんて走れるとおもってるのか? たとえ舗装されていたとしても走れるか怪しいし、橋なんてまず渡れんだろ、もしスタックなんて起こしたらどうすればいいんだよ!」



ここで参考で述べるが、ドイツ軍のティーガーⅠはその重量が故に橋を渡ることが難しく渡るのではなく川を潜ることでこのことを解決した。また、オイ車同様の超重戦車マウスも同様な手法が用いられることが予定されていた。



「うるさい! うるさい! ワシはオイ車がヤツを粉砕するところを見たいんじゃい!!」



「結局、あんたの嗜好かよ!」



「いいじゃないかオイ車で!」



「こちとら命を張るんだ。もうちょっとまともなのを寄越せ!! たとえば伝説の剣とか槍とか盾とか弓とか。」



「それが通用したらもっと楽じゃわい! 通用しないからオイ車なのじゃ!」



「だったらせめて別の戦車にしてくれ。オイ車だけは嫌だ!」



「嫌じゃ、嫌じゃ、オイ車じゃなきゃ嫌じゃ!」



神様は、寝転がるとこどものようにジタバタして子供のように駄々をこね始めた。



「そんなことをしても無理なものは無理だ! オイ車で異世界行くのは無理があり過ぎる。あんたの言うヤツのところまでいくまでに土に埋まって動けなくなるのがオチだ。」



「ああああ! クソ、 とっとと行くのじゃあああああああああああ!」




 パカッ!



「へ?!」




突如、足元に穴が空いた。そして、次なることは・・・・・・



「ふざけるなあああああああああああああああ!!!!」




神の間に重力という概念があるかはわからないが、空いた穴に真っ逆さまに落ちていった。

こんな調子で新井(あらい)(まもる)の冒険の旅?が始まった。



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