魔法少女
朝、久しぶりに朝方に寝たので寝すぎて体が痛かった。
俺の家は春原市の一戸建ての一軒家に俺と親父で住んでいる。母親は仕事で日本中を飛び回っていて年に2、3回くらいしか家に帰ってこない。親父はいうとこの家のひきこもりであり、現在は小説家として活躍している。引きこもっている間はずっと執筆活動をしており部屋からは出てこない。離れにいるようなもんだから俺も好きにできるってわけで特に引きこもってるから何も言われないわけである。
「腹減ったな、なんかなかったかな」
冷蔵庫をみてもあるのは麦茶とビールだけである。
「カップラーメンでも食うか」
戸棚にあるカップラーメンを手にすると俺は目を疑った。
「なんじゃこりゃ」
戸棚にあったカップラーメンは宙を浮き、沸かした覚えのないやかんからお湯がカップラーメンを注ぎ込まれた。
「また変な夢ではないよな」
俺は苦笑いをしてごまかすようにそれをみていた。注ぎ込まれたカップラーメンは蓋をして宙を浮いていた。そして2分経ったぐらいに、移動し始めた。俺はそれについていくことにした。
「どうせ夢ならどうなるのか見てみるか、そういえばポテチも浮いていたが、あの子の仕業ではないって言ってたな」
夜の出来事を思い出しながら、変なことまで思い出しそうになった。
「いかんいかん、カップラーメンはどこに?」
ついていった先は俺の家の物置だった。そして扉が自動で開いた。
「いえーい!実験成功!ほんとこの家にして成功だった!お腹ぺこぺこ〜♪」
物置の中に美少女が指を振りながらカップラーメンを手に取っていた。
「え?」
「え?」
「ど、どうぼう…」
「うわああああああああああああみられたああああああああああああああ」
美少女が絶叫した。
「まてまて騒ぐんじゃないっていうかこぼれるし、驚くのは俺の方だし、とにかく落ち着いてくれ」
「おーい、我が息子よ、俺まださっき原稿上がりで眠いんだから静かに…」
最悪の状況で親父が部屋から出てきた。
「すまん、お父さん、邪魔したな」
親父は部屋にリバースしていった。
「ちがうんだ!親父!ちがうんだ!」
俺は血相を変えて叫ぶように言った。だが、親父は
「犯罪だけはするなよ」とドア越しでグーサインをした。
だめだ、多分通じないと思い、諦めた。
「ったく、とにかくだ。あんた誰だ」
落ち着きを取り戻したのか、美少女は平然とカップラーメンを食べていた。
「わぁちゅあしぃ?」
「食べながらいうのはやめてくれませんかね」
ズルズルとすすりながら
「ごめんごめん、自己紹介ね、私の名前はスズカ!スズカ・ノワール。すずって呼んでくれていいよ。あ!これいただいてマース!すっごく美味しいです!」とまたズルズルとすする。
「わかった、すずさん?君はなんで俺の家に、それとさっきのはいったい」
「魔法ですよ魔法!ああこの世界ではフィクションの世界なんだっけ」
「世界?」
そういえば夜にあった銀髪ツインテのロリもそんなこと言ってたような
「ええ、私はここの世界とはちがう、異世界から来ました。でもお腹がすいたのであなたが持っていた。食べ物を多少拝借しました。それでえっと、夜に女の子のパンツを覗いていたので、まぁついて行くことにしたんです。安全そうだと思いまして」
「どこに安全性があったんだ?」
「普通幼女のパンツをみたら襲うのがこの世界の男だと思っていたので」
ぐぐぐと迫られながらすずは自信満々に言っていた。
「どこの世界の住人だそれは」
「しかし、魔法見せて、こんな状況なのに驚かないんですね」
「タメか敬語かあやふやな人に言われましてもね、夜にいろいろあったし、それに俺はいろいろファンタジーに憧れていたからな!願ってもないこらな」
「なるほど、とりあえずのどが渇いたからコーラ飲みたい」
とりあえずコーラはなかったので、コンビニまで買いに行くことにした。
いろいろ状況確認しておきたかったし、またあの子に会えるかもしれないとと思ったからだ、物置はあれなんで俺の部屋に行くことを勧めた。その間、カップラーメンを離さずに。
出かける際親父がSNSを使って連絡してきた。
『避妊の道具買いに行くのか?偉いぞ我が息子よ』
ブロックしてやろうと思った。