転送式
まず状況から考えた。
まず俺のポテチが浮かび、ドラゴンが出現し、終いには銀髪ツインテ美少女が降ってきたのだ。
「全くもって、最低の最低!」
「まてまてまて、俺のせいじゃないだろ」
「でもパンツ見られたし、なんかめっちゃ恥ずかしいし、こんな、こんな屈辱な気持ちははじめてで、あなたには死んでもらうしかない」
美少女は赤面しながら物騒な銃を俺の前に構え始めた。
「ごめんごめん、俺が悪かったから、頼むから殺さないでください!それに夜だから全然見えなかったって」
でも考えてみたら、こんな女の子が本物の銃なんて持っているはずがないじゃないかと我に返ってみた。
「ううう、ほんとに?」
「ほんとにほんとだってば」
じっくり見てないのは本当だからな、その銃が本当かどうかはわからない。
でも俺が今まで見たことの無い、銃をだったから、それがどうにも偽物には見えなかった。
「し、仕方ありません、見えてないのならいいです。許します
「ありがとうな」
礼を言うと、その銀髪ツインテのロリは銃とドラゴンを謎の端末に収納した。
「ん?これ?ああこの世界の人間は知らないんだっけ。これはですね、えっと転送式という術式の1つなのですが。ってこうしてる場合じゃなかった」
「おい、俺のポテチも返してくれよ、あれ浮かしたの君じゃないの?」
「うーん?そんなの知らないですよ?ではさよなら」
そうして手を振りながら、その銀髪ツインテのロリは足元に奇妙な機械的な模様の光を作り出し、光の粒子に差し込まれるように消えていった。
「なんだったんだありゃ、俺は夢でも見てたのだろうか」
俺はコンビニまでいき、またコーラとポテチを買うはめになり、店員さんからは
「そんなにお好きなんですねw」と余計なことまで言われ、家に帰りついた。
「なんか今日は疲れた、寝るか」
俺はすぐに寝付きについたのだった。
昼間寝たのにな。