婚約破棄未遂の後
さて、婚約破棄は有耶無耶に終わらせたけどこの後のことを考えなくては。カタリナとその取り巻き達は絶対まだ絡んでくるだろうし、最近あの女にかまけてたから学園のことや政務をなにもしてないんだよね・・・。
ちょっと執務室覗いてみよ。
やばい。なんだこの書類の山は。机に乗せきれないぐらいあるじゃん。なんでここまで放置してたの?え、散々何度も報告していた?ごめん、覚えがない。これはすぐに手を出さないと無理だわ。小さい頃からの親友の伯爵子息に頼んで手伝って貰おう。
「というわけで手伝ってくれ。」
「いや、殿下が溜めてきたものなんですから責任もって一人でやってくださいよ。」
そう言いつつも伯爵子息のエドワード・スタンフォードは書類の山に手をつけ始めた。
エドワードとの出会いはエリーゼよりも前であり、俺の父である国王の昔からの親友である伯爵の息子として同い年であったため俺の話し相手兼将来の補佐として紹介された。
始めの頃は恭しくしていたがすぐに竹馬の友かのように仲良くなった。
昔から口うるさくもなにかと世話を焼いてくるやつであった。
「そういえば俺を含めたあのカタリナ嬢に取り巻くもの達って学園でどういう風に思われてる?」
「最悪です。」
即答!?まぁ、当然だよね。
「陛下や伯爵とかはこのことご存じか?」
「はい、自分も父に報告したことありますがそのとき聞いた話によりますと、殿下の様々な報告を聞いていた陛下が苦い顔でなにかを呟いていたのを見たそうです。」
「!?」
もしかして王族追放!?それとも生涯幽閉!?
いや、まだ致命的なことを起こしてないはずだから大丈夫なはず。これは婚約破棄なんかしてたら終わっていたかも。後でエリーゼへの対応はしっかりしなくては。
やっと一段落つけるぐらいは終わった。でもまだまだ問題は山積みである。とりあえず今後やらなくてはいけないことを整理しよう。
あの問題児達との無駄な関係をなくす
エリーゼとの関係修復
陛下からの悪印象を取り除く
学園での悪印象を改善
取り巻き達を元に戻す
カタリナの処遇を考える
まず問題児達との関係は政務や俺の印象改善で無駄な時間がなくなるから徐々に俺から離れていくだろう。もししつこく付きまとってくるようでも他のやつに押しつければ大丈夫だろう。
エリーゼとのはこの後会う約束も取りつけてあるからそこで改善していこう。
陛下からの悪印象は簡単にはいかないから他の問題を片づけてから追々していこう。
学園での印象はやつらとの関係を断って今までの分の仕事を片づけつつ地道にやっていくしかないだろう。
取り巻き達も簡単にはいかないだろうからカタリナの悪いところを見せつつ説得していくしかないだろう。それでも駄目ならそれぞれの親から何か通知が届くだろう。それで廃嫡やらされたとしても話すら通じないなら今後やっていけないからその方が良いだろう。
カタリナは貴族に馴染めないだけならまだしも単なる男に持て囃されたいだけの阿呆な場合や転生ヒロインだ逆ハーしたいってやつならそれ相応の準備をしなくては。
「あ、エドワードあとよろしくね。」
「はぁ!?いや、何言ってるんですか!?これ元々は殿k・・・」
ギィ バタン
まぁとりあえずエリーゼと会って関係修復から始めますか。
誤、エドワードとの出会いはより
正、エドワードとの出会いはエリーゼより
ご指摘ありがとうございます。