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アキュシュリーとの出会い

更新速度は亀位ですので、速くありません。


悪しからず。

 続いて今日はもう一人の新しく入ってきた方を紹介しようと思います。


 2人目はアキュシュリー=エストラーダさん。

 彼女はハンターであり、クオーターであり、獣耳さんです。

 ちなみに服装は動きやすそうな服を着用しております。


「何か変な紹介だけどアキュシュリーです。知り合いはアキュって僕の事を言うよ」


 獣耳で僕ッ子属性ですか......狙ってません?


「狙うって何?それにこの耳は自前だし、口調はいつもこうだよ?」


 そうですか、では質問に入ります。

 そして質問していきましょう。


 ハンターだそうですが、冒険者とは何が違うんでしょうか?


「冒険者とハンターとの違い?うーんそうだね。冒険者は人(この場合は普通に生活している魔族も入ります)の依頼で色々な雑用の仕事もする人だけど、僕達ハンターは<獲物を狩る>事だけを主体とした職なんだ」


 具体的にはどういう事を?


「んー、小さい仕事は兎やらの動物を狩ってそれを売る。大きくなれば賞金首や大型モンスター(人を襲うようになった理性を無くした魔物)を狩る事だね」


 成る程、お使いとか依頼じゃなくて獲物を狩る事に特化した職な訳ですね。


「そそ、まあたまに依頼は受けるけどね。後使う武器は人によって違うけど、弓、クロスボウ、スリング(皮や袋の中に石を入れ、それに付いているロープを回し勢いがついたら石を投げる武器)短剣、ショートソード、ロングソード、手斧、が主に使われてるね。防具は皮とか軽装が多いからよく猟師とかと間違われるよ」


 確かにそうかもしれませんね。


「ちなみに、僕はその他にこの拳をよく使うんだ」


 え?グラップルですか?


「うん、普通は今さっき言った武器を使うんだけど、僕お爺ちゃんやお父さんの血を濃く継いでるみたいでさ、殴っても雑魚なら倒せるんだよ」


 ちなみにどれ位までなら倒せます?


「んー?...そうだなぁ...ゴブリン十数匹とかオーク5、6匹なら簡単に殴り飛ばせるよ?」


 えーと...それ物凄いのでは?


「そう?僕としては分かんないや?」

「(ロザリアさん以下ロ)脳筋ボソ

「何か言った?(ギロッ!)」

「(ロ)なーんにも?」


 えー...インタビューの途中なので喧嘩は今遠慮して頂けると助かります。


「分かったよ...後で少し話し合おうかロザリー」

「望む所よ」


 ......えー、じゃあ拳が主体武器という事は聞きましたが、副武器は何でしょうか?


短剣ダガー、スリング、弓が主かなぁ?まあ時と場合によって使い分けるよ」


 成る程最初は遠くから狙い打つ、と言うわけですね。


「まあね」


 そう言えば魔法は使わないんですか?


「魔法は肉体強化とか生活魔法、後ライトとか洞窟やダンジョンを照らすとか生活に関わる魔法が主かな?」


 洞窟やダンジョンにも入るんですか?


「そりゃそうだよ。贅沢言ってたらご飯食べれないじゃないか、働かないと」


 成る程。

 そう言えばウェアウルフの血筋と聞きましたが、それはどういった種族なんでしょうか?


「僕の種族っていうか血筋?...んー?ワーウルフとかラインカースロープって言われてるのはうちのお父さんだし......」


 それってかなり強い種族ですよね?一般的に。


「うん、まあね。あ、思い出した。確か<神の血筋を引きし獣>とかいう大層な名前っていうかのがあったんだいものった」


 ......それって何気に上位魔族とか魔人クラスじゃないですか?


「かもね?」


 あっさりしてますね?


「だって自分の事じゃないもの、あくまでうちのお爺ちゃんがそう言われているってだけだもん」


 自分の事じゃないから別に良いと?


「そそ」

「(ロ)自分はただの犬ころだもんね(ボソ)」

「......喧嘩売ってる?ロザリー?」

「犬ころに喧嘩なんて売らないわよ。商売にならないから」

「言ってくれるじゃないかロザリー!!」

「言わないでか!!」

「喰らいなさい、ブラッディ・クロー!」

「唸れ!ファング・クラッシャー!!」


 ロザリーさんが右手に力を込めると、右手に血の様な赤いオーラがまとわり付きそれでアキュさんに攻撃します....ってえええええ!!

 てか、アキュさんも負けじと拳に白銀色のオーラを纏わせて応戦します。 

 ガシィ!ドガガガガッ!!


 お互いの必殺技がぶつかり合い激しい余波がこちらにまで伝わってきます。

 てか風圧がすごい......あっ...スタッフが一人風圧で転がって行きました。

 丸井君体型が体型だからなぁ......


 2人の上位者による戦いが始まりました。

 自分達では止めようがありません。てか誰だよロザリーさん連れてきたの...

 駄目だよこの2人会わせちゃ、プノさんを取り合いしてるんだから...(プノさん本人は気が付いていません)

 というかいきなりバトル漫画みたいな展開になってます。

 このように彼女らは事あるごとに口喧嘩、または喧嘩してます。

 まあ、ライバルには負けたくないんでしょう。


絶空牙デスト・エアファング!」

「なんの!円血陣ブラッディ・サークル!」


 アキュさんが隙を狙って空中から飛び蹴りのようなものを放ちます。その足は銀のオーラに包まれています。

 対してロザリーさんは真っ赤な結界を張りそれを阻止しようとしてます。


 ......インタビューができないよこれじゃあ...


 ん?誰かがため息をつきながら2人の間に向かって行きます。

 危ないですよーーー...ああ、やっぱり食らってる、しかもまともに......って2人の必殺技食らってピンピンしてますが??


「2人ともー喧嘩しちゃ駄目でしょー」

「だってー...」

「アキュが悪いんでしょ」

「悪いのロザリーじゃん!」

「2人とも」

「「はーい...」」


 あ、プノさんでしたか......てかこの人何気に防御力高いですね!(汗)


「え?いつもの事だよ?これ位?」


 ......いつもの事なんですかこれ......


「そうだねぇ、いつも2人が何かしら喧嘩して、その間に僕が入るんだ」


 えーと...取り合えず聞きますが、怪我とかありませんか?


「怪我?ああ2人に軽くペシペシと叩かれたり蹴られたりしたけど、そんなに強くなかったから全然平気だよ」


 ...いやあの、あの衝撃波がでまくりーの、風圧とかが物凄かったのとかは...


「ん?なんともなかったし、少し風があった位でしょ?」


 ......プノさん防御力半端ねぇ......


「でもプノさん、攻撃力は0なのよね......」

「うんうん」


 は?攻撃力が0?どういう事でしょう?


「全ての数値を防御だけに回してるだけなのか分からないんだけど......攻撃をいくらしても0、ダメージにならないのよ」

「というか、プノさん自分から誰かを傷つけようとしないよね?」

「争いは駄目だよ?何も生み出さない、平和が一番さ」


 ......性格にも修正が入ってませんか?


「かもしんないね」

「まあまあ、僕の事は良いからさ今はアキュのインタビューでしょ?ロザリーさんは邪魔しちゃ駄目でしょ?」

「でも~...」


 ロザリーさんいじけるフリをして、下からプノさんをチラっと見ます。


「じゃああっちで紅茶とアップルパイを用意するから、そこで一緒にお茶して我慢してようか?」

「する!します!!」


 物凄い勢いで釣れました(笑)


「ちょ!プノさん!僕は?僕の分は??」

「終わったらあげるから、じゃあ僕達はあっちに行ってますね」


 そう言いながらプノさんロザリーさんを連れて行きました。

 ......助かった。


「ちょっと!早くインタビュー終わらせてよ!」


 ...はい?


「早くインタビュー終わらせて、僕もお茶するの!」


 ...さいですか

 ではプノさんと出合ったきっかけはどんな風だったんですか?


「プノさんと出合ったきっかけ?...そうだなぁ...あれはある暑い日だったなぁ」



 その日もアキュはハンターの仕事の為、ある獲物を追いかけていた。

 今回の相手は大物だ。

 何と言っても下級バンパイアなのだから、普通のモンスターとは違い下級バンパイアは力も段違いだし、知能も少しはある。

 だから高いLVの冒険者かハンターでないと、依頼を任されない、高い危険性を持っているからだ。

 下手に未熟な者を行かせて、ミイラ取りがミイラになってしまっては元も子も無いからというのもある。


 そこへ行くとアキュはかなり高いLVのハンターである。

 白羽の矢が刺さったという事だ。


「しっかし下級バンパイアねぇ...今時誰がそんなのを作り出したんだか......」


 下級バンパイアのなり方、というか作り方は単純である。

 主であるマスターバンパイアが魔力を相手に送り込んで、対象の血を吸うといったものだ。

 この時、魔力を送り込むこまないで、餌か下僕か眷属か変わる訳である。

 ちなみにこの魔力を送り込む時の魔力量で、知能や力のふり幅が決まる訳である。


 あまり魔力を送り込まれなかった者は、半ばゾンビのような辺り構わず血を求めて襲い掛かる者から、知能が高く策略や計略や力を使ってくる者まで様々だ。

 その点僕はこれでもA級ハンターだからこの依頼を受けても大丈夫と、太鼓判を押してもらって依頼を受けてここに来ている訳である。

 とにかく被害が広がらない内にターゲットを発見して土に返さないとね。

 そうして報告のあった村に来たわけだけれども......


「のどかだねぇここ...」


 辺りを見回せば家などは殆どなくまばらで、そこいらを畑が占拠している。

 道行く人も気軽に(おう旅人かね)とオークのおじさんが僕に挨拶をしてくれるし、(良かったらこれ持っていきな)とか言いながらゴブリンのおばさんが果物を僕に手渡してくれる。

 ......いい村だなぁ。

 本当にこんな所に下級バンパイアが逃げ込んできたのかなぁ?

 そう思いながら僕は道を歩いていると...彼と、プノさんと出合ったんだ。


「やー、旅人かな?こんな場所までご苦労さん。何にも無い場所だけどゆっくりしていってよ」


 そう言いながら彼は、人の良さそうな笑顔をこちらに向けて近づいてきた。

 格好は何か仕事をしてきた帰りなのか草だらけだった。

 でも、そんな彼の周りに変な気配...<気>とでも言えばいいのだろうか?そんなものが纏わり付いていた。


「あのー、失礼ですけどお名前は?」

「ん?ああ僕かい?プノンペン=ギルバーシュ。皆は僕の事をプノさんって呼んでいるよ」


 見た所、彼は普通の人間族だ。

 だとしたら彼の周りに漂うこの黒い気配は一体...?


「ちょっとすいませんが、お話をしても構いませんか?」

「ん?いいよ」

「最近、この辺りで見かけない人を見た事はありませんか?」

「見かけない人...?」


 彼はそう言って、しばし顎に手を当てて考える。


「んー、まあ居る事は居るけど...それが何か?」

「いえ、知り合いを探してまして、それが知り合いか確認したいのです」

「ああ、成る程分かった案内するよ」


 そう言うと彼は僕を簡単に信じ、そのまま案内する。

 この人大丈夫か?こんなんじゃあ簡単に人に騙されるぞ?

 そんな風に彼の事を少し心配しながら、僕は彼にその場所に案内される。


「ここなんだけどね」


 そこはこの村にある建物としては大きな家屋で2階建の家だった。

 うん、確かに気配が漂ってくる。


「うちなんだ。まあ良かったら入っていってよ」


 はい?

 うち?家?

 何でそんな所に手配中の不死者の気配がするのさ!

 訳が分からないよ...

 そして彼の家にお邪魔したのだけれども...


「ただいまー」

「おかえりなさいー」

「お帰りプノさん遅かったわね」

「ああ、ロザリーさん来てたんだ。いらっしゃい」


 そう言って2人の女性が彼の帰りを出迎えた。

 うん、出迎えたのはいいんだよ。

 でもね...何で不死者が2人も居るのさ!

 片方がターゲットなのは分かるよ?でも、片方明らかに上位の不死者じゃん!気配が断然違うもん。


 ...そうか、分かったぞ、コイツが今回の事件の黒幕だね?

 そうと分かれば


「ファング・クラッシャー!」


 僕はそいつ目掛けて拳に白銀色の気を纏わせてそいつに殴りかかる。

 でも、そいつも自分の手に赤いオーラを纏わせると、その手で僕の攻撃を受け止める。


「最近の犬っころは躾やマナーというものを知らないのかしら?」

「お生憎、黒幕にそんな事を言われる筋合いは無いよ」

「誰が黒幕よ!何の話よ!」

「しらばっくれたってムダだよ!」


 こいつ、この期に及んでそんな言い訳を、だけど強いのは確かだ。

 僕が力を込めて押し込んでるけど押し込めない。

 僕は一旦下がり、家の外に出る。

 するとそいつも家の外に出てきた。


「日が落ちてて良かったわ...また日焼けクリームの消費が激しくなっちゃう、そこのあんた、何者かは知らないけどいきなり攻撃してきて覚悟は出来てるんでしょうね!?」

「悪い奴を倒す覚悟ならとうに出来てるよ」

「誰が悪い奴よ!」


 そう言いながらお互いに構え、相手の隙を伺う、だが、お互いに隙はなかなか見当たらない。


「(こいつ...思ったよりできる!)」

「(流石黒幕、一筋縄では行かないみたいだね。...でも!)」


 アキュは覚悟を決めると、目の前のヴァンパイアに向かって駆け出す。

 ロザリーの方もそれを迎え撃つ為に迎撃の構えを取る。


「「せいりゃー!!」」


 お互いが渾身の一撃を放つと バキィ!という何かを殴ったような音がする。

 だが、殴られたのは攻撃を繰り出した2人では無かった。

 2人の拳に挟まれ、顔をひしゃげているのは......2人の間に割り込んだプノさんだった。



「ひたひぃ~」



 呆気に取られる2人だったが、すぐさま気を取り戻し拳を収める。


「ちょ!ぷ、プノさん?大丈夫なの??」


 ロザリーさんが大慌てでプノさんの顔を両手で挟み見る。


「あいたたたた...大丈夫だよちょっと痛かっただけだから」

「ちょっと!?」

「えええええ?どんな体してるのよ、プノさん?」


 今の攻撃は少なくとも渾身の力を込めた一撃だった筈だ。

 しかも自分のハンターランクはA、だが目の前の男はちょっと痛いだけだと言っている。

 しかも目立った外傷はない......

 何者なんだろう?


「えーとそこの人、取り合えずロザリーさんの話を聞いてもらえないかな?」

「う...うん」


 少し気圧されながらも、取り合えず話を聞く事にした。

 そして話を聞いているうちに胸くそが悪い話になった。


 何でも、彼女と違う片田舎のヴァンパイアの物が彼女の事を気に入り拉致、眷属化そのまま長い間幽閉したのだという、更には飽きたとの理由で彼女を放逐、更にはつてでギルドに討伐指令を出してもらい彼女の抹殺を図ったのだとういう。

 ちなみに、もうそっちの方は目の前のヴァンパイアが手を回して、そいつらをお縄にし今は手配書の回収の真っ最中だという。


 理由が分かった僕は確認した後眷属の彼女に謝った。


「...ごめん」

「いえ、分かってもらえればいいんですよ」

「全く...ちょっとあんた。アタシにも謝りなさいよ!」


 ......うん確かに僕が悪かったかもしれないけど、そういう風に言われると何かカチンとくるものがあったんだ。

 だから...


「やだ」

「はぁ?」

「君に謝るのは何かヤダ」

「あんたねぇー!」

「あああああ!や、やめてくださいー」

「2人とも喧嘩は良くないよ」


 それがプノさんと出合った最初だね。

 その後も何度か村に用事で来る事があって、居心地良くて住み着いちゃったんだよなぁ。



 へーそうなんですか......ってもう居ない??あ、あっちで紅茶飲みながらロザリーさんと口喧嘩してますね。

 行動と移動速度が早いなぁ。


 以上、アキュシュリーさんでした。


「それアタシのショートケーキでしょうが!」

「へへーんだ。全部僕のもんだもーん」

「アキュー!」

「まあまあ、2人とも」


 そして今日も過ぎていきます。

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