詩 ずっと私を見ていてください
掲載日:2024/10/26
「ずっとあなたを見ていたい」
「あなたもきっと同じ気持ちでしょう?」
確かに少し前まではそこにいた
そこにいた はずなのに
いまはいない
いなくなってしまった
たった少しだけ
目をはなした
たった数秒だけ
視線をはずした
それがもう
どうして駄目だったのか分からない
どこにいる?
どこにいった?
見つけなくては
見つけ出さなくては
見ていなければ
見つめなければ
「私をずっと見ていて」
「私はあなたをずっと見ているから」
視線を奪ってほしいから
独り占めにしていたいから
夢中になってほしいのよ
「ずっとずっと私だけ見ればいいの」
「ストーリー」
この女はいかれている。
見ていてほしいから、俺をここに隔離したんだろう?
なのに、見ていられないように動き回るなよ。
俺は、お前を探し回らなくちゃいけない。
この手首に巻き付いている長い長い鎖の鍵を奪い取るために。




