表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/25

第五話

今日はここまで!

ここまでと言ったらここまで!

ふ、ふりじゃないからね!

まぁ、ここまで投稿しておかないと、あらすじにすら到達しないですし・・・(^_^;)

「えっと、いつもと同じようにすれば良いのかな?」

「違う。あなたの場合特別。これ重ならないように片手に一つずつ持って」


 そう言われて渡されたのは羊皮紙が2枚。


「えーっと、なんで2枚?」


 と聞くと、驚くべき答えが返ってきた。


「あなたには魂が2つあるから。だから2つ必要」

「え?魂が……2つ?」

「そう。クリスの魂ともう一人別の魂が一緒になってる。まずはそれをある程度内部で分離させて、片方ずつ儀式をしていく必要がある。だから、預言者には無理だった。同じ手順でやるにしても、【神の祝福】程度じゃ反映されない。もっと強力な、そう。私しか使えない【神の加護】を使わないと」

「なんだかよくわからないんだけど、これって必ず成功するの?」

「うん。大丈夫。ディーエが言ってた


 それを聞いてホッとした。


「大丈夫、失敗しない。私は儀式の最中は神と同義。神が私を直接操作しているのと変わりはない」

「え?それって神様に会えるってこと?」

「ん、半分正解。半分は違う。」

「どういうこと?」

「体は私の体だけど、意識と能力は神様のもの。だから半分正解」


 なるほど。さっぱりわからん。がとにかく儀式は成功するであろうことは想像に難くない。


「質問はもう良い?儀式始めるよ?」


 めちゃくちゃ緊張してきたけど、大丈夫。ミスティア様の目を見て頷く。


「じゃあ、始める」









 ああ、あの変な夢は……ああ、そうか。




 ……落ちる。落ちる。落ちる。底が見えない。何時までも落ち続ける。




 そして、光が見えた。少ししかなかった光が、徐々に強くなってゆく。




 目の前が真っ白に塗りつぶされていく。




 意識に直接、走馬灯のようなものが見える。自分じゃない誰かの一生。




 それらはまだ混ざりあう。彼は彼。僕は僕。だけど、一つになって。




 ああ、これが君だね?そして僕だね?






「大丈夫?」


 女の子の声が聞こえる。


「あれ?失敗?じゃないよね?ん?起きない?」


 あれ?僕、何してたんだっけ?


「ん~、預言者呼ぶ?あっ、そっか。まだ駄目か」


 預言者、女の子……あっ


「あっ、起きた」


 ムクリと起き上がる。


「大丈夫?」

「う、うん。大丈夫。ところで、儀式はどうなったの?」

「ん、成功……だけど……」


 やった~成功と思ったけど・・・あれ?だけどでなんで止まるの?


「ん、見たほうが早い」

「どういうこと?」

「ん」


 そう言って手渡された2枚の羊皮紙。そこには日本語が書かれていた。


「これ、読めない」

「え?どうして?普通に読めるけど?」

「ん、クリス読めるの?」

「うん。普通に、でもこれなんか通常とおかしな文字のような」

「うん。統一言語じゃない。別な言語。文字も違うし……でも、この文字何処かで……ああ、禁書庫だ……ん~これ読めるなら連れていきたい。あれ、読みたかった」

「ち、ちょっと待って。とりあえず、これ読めないんだよね?読んで確認したほうが良くない?」

「ん、ちょっと待つ。【聖域】……良いよ」

「え?今何をしたんですか?」

「神力を一つ使って、誰にも邪魔されない、盗み見や、盗み聞きされない空間を作った」

「・・・すごいけど、神力って何?」

「ん、読めばわかる。早く確認する」


 一枚目、共通言語で僕のことが書いてあるステータス


  名前:クリス(第一次)

  性別:男

  年齢:17

 レベル:1

  職業:神術士

 スキル:神術

 ※加護:創造神の加護

    :魔法神の加護

    :時空神の加護

    :運命神の加護


 ステータス

  体力:250

  魔力:750

  神力:5

 攻撃力:120

 防御力:100

  敏捷:75

  幸運:1000


 となっている。すでに色々とおかしい。まず、職業とスキルは初めて聞く。それにステータスに神力ってあるけど、そんな項目を持っている人を見たことがない。


「えーっと、この職業とスキルとステータスの神力ってなんですか?」

「最初の2つはわからないけど、ステータスの方はわかる。神力は、ほぼ魔力と同じものと考えていい。ただし、それを消費するのは神の御業を使ったときのみ」

「か、神の御業……」

「少し、私の話をする。第一次成人の時から預言者だった。これはかなり珍しい。普通は信奉者の職業から宣教者、そして預言者となっていくのが普通。私の場合、預言者、神子、神の代理人となっていった。で、神子になった時にステータスに神力が付いた。使っていってわかったことは奇跡を使うたびにそれは減ってゆく。使えば使うほど、その最大値は伸びて、使える奇跡の回数が増えていく。多分あなたのも同じ。神の御業、奇跡を使えば回数は減る。だけど使えば使うほど、最大数は増えていくと思う。当分はこれを増やしていくと良い」


 想像以上にすごい能力に固まってしまう。が、すぐに再起動した。理由はもう一枚の羊皮紙にあった。


「あの~、もう一枚の方、読み上げたほうが良いですよね?」

「ん、そっち読めないから早く読む」


 と、急かされたので、読んで見る。


  名前:栗栖(第一次)

  性別:男

  年齢:28

 レベル:1

  職業:声楽家

 スキル:神の声

 ※加護:創造神の加護

    :守護神の加護

    :戦神の加護

    :暗殺神の加護

    :運命神の加護

    :異世界神の加護


 ステータス(非装備時)

  体力:120

  魔力:0

  神力:3

 攻撃力:120

 防御力:120

  敏捷:70

  幸運:1000


「こ、こっちもチートか……」


 あれ?チートってどういう意味だ?今普通に使ったけど・・・あれ?

 とにかくミスティア様にもう一つのステータスを口頭で伝える。


「……クリスのもう一つの魂も非常識」

「あっ、やっぱりそうですか……」

「……ん、ディーエから伝言「ステータス表記に第一次って書いてあると思うけど、次のステータス更新は半年後になると思うからよろしく。それともう一つの魂は半年の間に全てを取り戻すから」だって。あんまり助言はしたくないらしい。大変なことになるから。具体的には世界の均衡に大きな影響を及ぼすらしい。とは言え、そもそもこんな間違いが起きてしまったわけだから、助言はある程度するらしい。したくないとは言っても、せざるを得ないとは大きな違いがある。核心には触れないけど」

「ってことはもう一つの魂云々っていうのが核心ってことかな?」

「ん~、多分。で、これからどうする?」

「え?ど、どうするって?」

「あなたは私と同じく神に近い場所にいる。ということは教皇にもなれるってことじゃないかしら?(生贄確保)」

「……あの、教皇の座押し付けようとしてません?」

「……そんなことはない」

「うん。目を見て言ってみようか?」


 ミスティア様は頑としてこちらを見ない。


「まぁ、冗談は置いといて(生贄が……)」

「……本当に冗談でした?」

「……置いといて。これからどうするかだけど、とりあえずこの羊皮紙は私が預かる。聖域で保管する。これは誰にも見せちゃいけないって。これもディーエが」

「わ、分かりました」

「で、今回の結果は他言しちゃ駄目。ただ、儀式が成功したことは言っても良い」

「とりあえず、王様とかに報告しないとですね」

「ん、それは必要。後はあの預言者呼んで相談しよう」


 こうして無事(?)7年という長い間儀式を受けられなかった少年は無事儀式を受け、職業とスキルを入手できたのであった。

お読みいただきありがとうございます。

誤字、脱字等ありましたらお知らせいただけると幸いです。

よろしければ、普通に感想やコメント、ブックマークと評価(最新話の下の方に評価欄があります)をしていただけるとエタらず頑張れると思うので、よろしくおねがいします♪

活動報告の方に書きましたが、ツイッター始めました。よろしければこちらもどうぞ~


https://twitter.com/euch_nicht_OK

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ