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第参,伍話:出会い

レイヴン「・・・・・・・グー・・・・・・・・・グー・・・・・・・・ぐー・・・・・・・・・・・・パー・・・・・・・・・goo・・・・・・・・・google」

八代「これに↑餌を与えないでください。」

・・・・・・なんでアイツがいるの?・・・・・・・


アイツは、普通のクラスメイトで、騒がしい奴で、凄くおかしな奴で、・・・・・・そして、私に他人と接することを教えてくれた大切な人。




・・・・・・・私の両親は私が小学生の頃、交通事故で亡くなってしまった。当時、小学一年生だった私は周りを気にせずわんわんと泣いたっけ。涙が枯れるまで泣いて落ち着いた後、親戚の家に連れて行かれたがどの家も私を嫌い、たらい回しにされてしまい、最終的に孤児院で暮らす事になった。その後、一年後にいろいろあって今の両親の天宮夫妻の家の養子になったわ。天宮夫妻は、とても優しく私を明るく迎えてくれた。でもその優しさが両親を失い、親戚に嫌われた私にはとても辛かった。また嫌われるんじゃないか?また連れ回されるんじゃないか?また・・・いなくなってしまうんじゃないか?と。だから私は頑張った勉強を、スポーツを、迷惑をかけないように精一杯やった。だが、人間関係だけは駄目だった。どうしても怖かったの、またいなくなられるのが。そんな状態が高校までずっと続いた、高校までは・・・・・・・そう、私がアイツと会うまでは。



アイツと会ったのは、入学式が終わって一ヶ月ぐらいたったときね。その頃になると、大体の人は、仲良しグループをつくれている時期だったかな。当然、私は仲良しグループを作らず、その日の休み時間もずっと本を読んでいた。私を誘ってくれた人もいたけど、私がかたくなにすべて断っていたのと冷たい態度の所為で誘う人は一週間も立つといなくなった。でもその日は少し違っていたっけ。いつものように本を読んでいるとアイツ・・・村雲 八代が話しかけてきたの。


「何の本読んでんの?」


第一声がそれだった。どうせ、興味本位で近づいてきたのと思ってこういってやった。


「・・・・・・アンタ誰?」


ほんとは知っていた。同じ剣道部だったし、アイツはこの学校の間で有名であるもの。だって、あれだけの事(第壱話より)を入学式でやれば有名にもなると思う。しかも、性格は私と違って明るくていつも誰かと一緒にいる奴。といっても、ただ『馬鹿な奴』とぐらいにしか思っていなかったけどね。


「そういやお互い自己紹介まだだったな。俺は、村雲 八代だ。趣味は、散歩かな?お前は?」


といってくる、村雲。私的には自己紹介なんてどうでもよかったので


「天宮 八重よ。」


といってすぐ終わらせようとした。だがアイツは、


「ふ〜ん、八重って言うんだ。よろしくな。んで、何の本読んでんの?」


と笑顔で返してきた。しかも、軽々しく名前で呼んで。


「私が何の本読んでいようと私の勝手でしょ?それと八重って軽々しく言わないでくれない?」


我ながら可愛くない言い方だなぁ〜、でもいなくなられるよりもマシだと思った。すると、アイツったら私の後ろに回ってさらに私の本を見る様にしてこう言ったのよ。


「え〜となになに


『田中さん、止めてください。もうすぐ主人が帰ってきます。』(裏声)


『いいじゃないですか、奥さん。』(裏声2)


『バタンッ』(ドアの音)


『お、お前何してるんだ!?』(渋い声で)


『あ、あな・ブフッ・・・・」


思いっきり殴った。ええ、もう立ち上がれないほど思いっきり殴ってやったわ。そして、


「私はそんなもの読んでないわよ!!なんで、そんなドロドロしたお話読まなくちゃいけないの!?私が読んでたのは”春先”って本で純愛小説よ!!」


・・・・ゆってしまった・・・。ええ、私だってこういう話好きよ!!いいじゃないこういう本読んだって!!現実ではこんな私だって女の子なんだから恋に夢見たっていいじゃない!!

・・・・・何か文句ある?


「へ〜天宮さんもその本読んでるんだ〜。」


私が村雲を殴って本のことを言ったら、横からそう話しかけられた。横を振り向くと果歩が私の隣で目を輝かしてたわ。


「その本凄くいいよね!!お話も面白いし、キャラクターも個性あって!!」


いつもはおとなしい感じの果歩に少し押される私。


「あっご、ごめんね、いきなり。私、石山 果歩っていうの。でも嬉しいなぁ〜。ずっと天宮さんと話すきっかけ欲しかったんだよね〜。」


と私には眩し過ぎる優しい笑顔で微笑む果歩。そうしていると坂上が、


「こら〜貴様〜俺の果歩になにす@」:@^\\]¥」


と訳の分からない事を言って走ってくる。流石の私もこれには驚いたわ、だってその後


「哲、キモいから逝ってくれ。つぅかお前は男女問わずか。」


村雲からドロップキック食らってるんだもの。


「悪いな、八重。お前が生意気なこと言うから少しイジワルしたw。あぁ、それとこの地球のごみは坂上 哲也な。」


「こら〜誰が地球のごみだ!!地球の。!!」


「お前だお前。全く自覚してないって悲しいね。」


「八代君、違うよ〜。哲君は、馬鹿なだけだよ〜。」


「「ひどいな、果歩!!」」


などとコントまで始めてしまった三人。これに対して私は、


「くす、あははははは。」


笑ってしまった。何年かぶりに笑ってしまった。


「何だ、可愛く笑えるじゃん。」


いきなりへんなことを言う村雲。


「えっ?」


驚く私。


「まぁ果歩ほどでは無いが可愛いな。」


「哲君の浮気者ーーーーーー。」(果歩の黄金の左手が唸る)


二人が何かやってるけど無視するわ。


「どういうこと、村雲?」


村雲の言う事が信じれなかった私は聞き返した。


「だから、可愛い笑顔だって言ったじゃん。やっぱり、一人でのんびりもいいけどみんなで馬鹿やるのもいいよな。八重ずっと一人だったから心配だったんだぜ。」


・・・・・・ずっと?見てたの?いつも忙しそうだったのに?いつも誰かといる人気者だったのに?それよりも可愛い?誰が?・・・・・・私?一気に顔に血液が上る。


「ななななななな、何言ってるにょよ!!」(噛んだ)


「うん?俺は思ったこといったつもりなんだが?」


はぁ。なんか、ペースを乱されまくりだ。私らしくない。・・・・・・でもこんなのもいいのかも知れない。そして私はこの日から、この三人組に巻き込まれる事になった。巻き込まれるうちに私はどんどん友達が出来てしまった。でもやっぱりいなくなられるのが怖かった。



そんなある日、


「お〜い、八重と八代。後、お前らだけだぞ〜。」


剣道部の自主練、私と八代は剣道部の顧問 霧島先生にそういわれた。もう剣道場の中には誰も残っていない。


「俺は、もう少しやってきますよ。八重はどうする?」


「私もやってくわよ。生徒会で出れる日少ないし。」


と八代に答える。すると、霧島先生がにやけた顔で、こういった。


「たくっ、ラブラブだな〜おい。まぁ、剣道場汚さなければ一日中いてもい『バシンッ』・・。」


・・・・竹刀を投げておいた。


「いって〜なぁ。何するんだ!!美形が台無しじゃないか!!」


「先生が変なこと言うからよ。それと自分で美形って言って気持ち悪いから。」


冷静にしてるつもりだが、多分顔が赤い私。


「たくっ、はいはい邪魔者は消えますよ。」


といって今度は何も当たらないように気をつけ逃げていった。・・・・本当に教師?


「ふ〜、全く滅茶苦茶だな、あの先生。」


「そうね、それより打ち合いしてくれない?」


「ああ、いいよ。」


―打ち合いを初めて三十分


私たちは疲れて壁を背に休んでいた。


「俺ちょっと顔洗ってくるわ。」


といって出て行く。・・・・・・村雲はいつまで私の傍にいてくれるんだろう?いつか村雲も私と離れていくのかなぁ?私の前からいなくなっちゃうのかな・・・・・。などと私が考えていると、いきなり私の頬につめたい感触。


「ひゃっ!?」


声を上げる私。隣を見るといつの間にか八代が座って缶ジュースを持っていた。


「はははは、ポケーっとしてた罰だ。」


といって笑う、村雲。その笑顔に、また赤くなる私。


「何してんのよ、馬鹿。」


精一杯の抵抗。


「ハハハッ、まぁこれおごるから許せ。」


と言って、カルピスを渡す村雲。


「・・・・・・ありがと。」


と言ってカルピスを受け取り、ふたを開ける。


「ねぇ?」


「なんだ?」


同じくカルピスを開けてる、村雲。


「もしもよ、アンタの大切な人が突然いなくなって永久に会えなくなったらどうする?」


「ゴクッゴクッ・・・・絶対会えないの?それ?」


と村雲は持ってるカルピスを飲みながら聞き返す。


「うん、絶対会えない。」


そう答える私。


「難しいね〜。・・・・・・笑うかな?」


アイツは訳の解らない答えを出した。


「・・・・・・笑う?」


訳がわからない。大切な人に会えなくなるのに?


「そう、笑う。とにかく笑う。笑って自分は元気でいますってくらい伝わるように笑う。それだけ伝えられれば十分だよ。」


馬鹿。


「・・・・・・それでも会いたくなったら?」


「探しにいく、会えるまで。絶対なんてこの世に無いから。」


・馬鹿。


「・・・・・・・・・その人が死んでたら?」


「思い出がある。記憶の片隅でも、その人がいれば、生きてるのと一緒だと思う。」


・・馬鹿。


「・・・・・・・・・・・それでも会いたくなったら?もしかして、自分が死んでも会いに行くの?」


「・・・・・・それは絶対しない。その人が悲しむから。」


・・・馬鹿。


「馬鹿。」


そうつぶやく私。


「質問答えてやったのに、馬鹿かよ。」


ええ、そうよ。


「馬鹿に決まってるじゃない。私は、あんたみたく強くないのよ。私はどうすればいいのよ?」


私は自分の青い瞳から涙を流しながら言った。・・・・我侭だってわかってる。自己中だってわかってる。でも、どうしても聞きたいの。


「・・・・・・泣けばいいんじゃない?とにかく泣けば?少なからず俺はお前の目隠しにもなってやるし、一緒に泣いてもやる。」


と言って、アイツは私の後ろ頭に手をあて、私の顔をあいつの胸まで持ってく。・・・・・・


「私の大切な人が誰でも泣くの?あんたの知らない人かも知んないのに?」


「ああ、八重の大切な人は俺の大切な人。・・・泣く意味はそれで十分だろ?」


本当に馬鹿だ。アイツはわかっていない。・・・・・・私の一番大切な人を・・・・


「・・・なら一つ約束して。」


でも言わない、何か悔しいから。だから私はこういった。


「何ですかな?泣き虫姫?」


茶化してくるアイツ、でも気にしない。


「ずっと私の傍にいて。絶対いなくならないで。」


絶対ばれる、アイツはそこまで鈍くない。・・でも言ってしまって安心している自分。そしたら、アイツは、


「了解。」


ドクンッ、高鳴る鼓動。


「ほんと?」


顔を上げ上目遣いに聞く私。


「ああっ。にしても、俺がこんなに八重に頼られてるとはな、兄貴分として頑張るぞ。」


・・・・・兄貴分?


「・・・・・ねぇ、村雲?アンタ何聞いてたのかなぁ〜?」


「んっ、俺を兄妹のように思ってくれてたんだろ。」


・・・・・・ほんとに馬鹿だ。ド級の馬鹿だ。いろんな意味ですっごくむかつく。


「どうしたんだ?黙って震えて?風邪か?」


プチッ


「この・・・・・超ウルトラ馬鹿ーーーーー!!」


私はこの馬鹿に右ストレートを食らわせておいた。


「グヘッ。」


道場の壁に当たり動かなくなるアイツ。・・・ちょっとやりすぎたかも。でもほっとく。・・・なんでアイツがあんなに大切な奴なんだろう?まっこればっかりは理屈じゃないか。と思い私は道場を後にし着替えに行った。




アイツは、普通のクラスメイトで、騒がしい奴で、凄くおかしい奴で、滅茶苦茶鈍感で、傍にいてくれる約束をしてくれて・・・・・・私の一番大切な奴。


なのになんで、


「馬鹿、馬鹿、馬鹿、ばか、ばかぁ」


私の目の前で倒れてるアイツがいるの?



私は知らない、あいつが今、心具と契約しているのを・・・・・そして大変な戦いに巻き込まれる事を。


レイヴン「皆さん今日は。戦闘描写を書くのが怖いので逃避したレイヴンです。多分次話では戦闘描写書こうと思います。」

八代「おいっ、何で俺は八重に殴られたんだ?」

レイヴン「(あそこまでやって気づいてないってもうおかしいって)え〜誰か読者の皆様、この馬鹿にどうかいい精神科教えてあげてください。」

八代「おいっ!!なんでだよ!?」

レイヴン「ゴメン、君はもう末期症状だ。」

八代「マジかよ!?」

レイヴン「うん、性格もどんどん変わってる気がするし。」

八代「お前の所為だろ!!それは!!」

レイヴン「んじゃ何時ものようにまとまってないけどこの辺で、読んでくださった皆様方本当に感謝します。」

八代「なんでだーーーーーー」

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