第二章その6 『レッドナイフ&レッドアイズ④』
針の速度が、いやセンス以外の世界の動きが先程よりも格段に遅く感じ、センスがゆっくりと首を傾けるだけで容易に回避できたのだ。
「――えっ?今のは……?」
「よっしゃ!!全部弾いてやったぜ、ザマアミロ」
背後での出来事に全く気が付いていない樅木は勝ち誇った顔をしながら言う。
「へぇぇ〜なかなかやるじゃ〜ん、それじゃレベルを上げてくぜぇい」
スカルはナイフを拾い、再び掌に突き刺そうとすると突然スカルの胸元から音楽が鳴り出した。
「あぁぁ〜!!!もぅ〜こんな時間かよぉ〜」
それはスカルの携帯のアラーム音だったらしくスカルは携帯を取り出して画面を確認すると
「僕ちん帰るなり〜」
頭をポリポリと掻きながらそう言った。
「はぁ?いきなり何言ってんだ?てめぇ」
「残念だけど、もうすぐ楽しみにしてるドラマが始まルンバ、だから今日はこれでおしま〜い」
「ふざけんな、逃がすわけねぇだろうがよ」
「いや、マジで今日は見逃せねぇ〜んだよ、先週火星で新婚の旦那さんが浮気してロケットで水星に逃げたところで終わったからねぇ、気になるだろう? ーーだからさぁ〜頼む………よっと!!」
お前はどんなドラマを見ているんだとついツッコミたくなるような話しつつ伸びをしていたスカルは急に樅木との距離を詰め、下から切り上げる。
「うぉ!」
間一髪で後ろに下がったが、眼帯の紐が切られ地面に落ちた。スカルは気にせず振り返らずに体育館端まで走るとジャンプしバスケットゴールに捕まってそのまま二階に飛び移る。
そして
「じゃ〜ねぇ〜、またいつか遊ぼ〜ねぇ〜」
そう言った後ガラスの割れる音が響いた。
「くそっ、猿みてぇな奴だな、おいセンス追いかけるぞ!」
「は、はいっ、…………あ、あれ?」
「おい、センスどうした!?」
樅木に返事をした後 強烈な頭痛がセンスを襲い、耐えきれずセンスは倒れ気絶してしまっていた………




