第二章その6 『レッドナイフ&レッドアイズ③』
「はぁっ!? な、何を?」
「何してるっすか!?」
「キャハッ驚いてる、驚いてるぅ〜、でわ、いっつぁいりゅ〜じょ〜ん」
ナイフを突き刺さした掌からは痛々しく血が溢れているというのにスカルは全く笑みを崩さないままそう言うとその瞬間、瞳を赤く光らせた。
「そ、その目は!?」
スカルは答える代わりにナイフを地面に落として両手を合わすとゆっくりと開く。
するとその掌には一切血は無く、代わりに零れ落ちんばかりの無数の赤色の針があった。
「いぃ!?なんじゃそりゃ!?」
「瞬間移動で避けれるっていってもさぁ、これでどこに移動しても無意味でしょ〜」
スカルは掌にある赤い針を全方位に放つ。それはまるで嵐の様な激しさだった。
勿論それはセンスの方にも放たれていて
「――あぁ〜!!マジ悪り!! つい、うっかりぃ〜なんとか死なないでねぇ!!」
センスの方を見ながらスカルは笑って言う。
「な、なんとかって」
すでに数十本の針がセンスに襲いかかっている。
「うぉっ!! 樅木さん!! 助け……」
「ーー当たりめぇでい!!」
助けを求めきる前に目の前に樅木が現れすでに針を弾き落としていた。だが暗くて見逃したのか樅木は既に自身の背後にあった二、三本の針を弾き損ねていた。
「うおぉぉっ!」
その針は視力を強化したセンスの目にはちゃんと写っていたがとても躱せそうにない。
こうなってしまえば良すぎる視力もただ恐怖を倍増させるだけというマイナスでしか無かった。
瞬きする暇すらなく目を見開き、何もできないままに迫りくる針を見つめていると、奇妙な事が起こった……。




