43話 剣
だらだらと書いて一週間。登校できなくてすいません。
「ねえこれ行ってみない?」
オレンジ髪の少女が紙を見せてくる。俺の姉、マーガレット=ハングルだ。
その紙はチラシのようになっていて、中心に剣のような絵が描いてありその文の内容は『剣の道場の門下生募集!』的な感じの内容だった。
領地の政治もひと段落して、暇になってきてるし行ってみようかな。
そういえば剣といえば赤髪の友達を思い出した。
「えじゃあ、友達誘っていい?」
「いいよー。多い方が楽しいしね!」
というわけで夏休みの思い出がまたできそうです。
★★★★★★
その道場は掛け軸のようなものやなんか体育館みたいになっていた。
うえぇー。多いなー。ゴツめの男がたくさんいる。
やっぱ帰ろうかな。
「これだけか。まあ、いい。私の名前はノール=アルプだ。音剣第一責任者でもある。」
ドアから出てきたのは胸のでかい剣を持った女の人だった。
「ではこれから始めるぞ!今日は体力メニューだ。まずはダッシュ!走れ!」
いきなり?体力メニュー?
「はい!早く!走れ!」
鞭?
パシッ!
鞭って・・・。
とりあえず鞭に打たれたくないので体育館のような周りを走る。
「アフン!」
ガタイのいい筋骨隆々の男が鞭でバシバシ打たれて喜んでいる。
ドM・・・。
ますます帰りたくなった。
「遅い!」
パシン!
「イダっ!」
俺も遅くて鞭を打たれてしまった。
もう鞭に打たれたくないのでグングンとスピードを上げる。
ますます帰りたくなった。
前の方を見るとオレンジ髪の少女と赤髪の少年が走っていた。早っ。
ホムラはまあなんとなくわかってたけど、ねーちゃんが運動神経いいのはびっくりした。
というわけでひどい思い出になりそうだ。
★★★★★★
ということで2日目。
周りを見渡すと人が昨日の半分くらいになっていた。少なっ。
今日のメニューとはというと、
「今日は打ち込み台が壊れるまで木刀で打ち込め!」
だそうだ。
打ち込み台は木のようなものでできていてなんだか頑丈そうな見た目だ。
壊れるか?これ?頑丈すぎて一日終わるんじゃね?
とバシバシ打ち込んでいたら後ろからバキバキ、という音がした。
そしてみんなが後ろを振り向くと、赤髪の少年がぶっ壊れた打ち込み台を見つめていた。
エグゥ・・・。なぜ壊れた?というか壊れないって考えてる時に壊すのやめてほしい。
すると後ろからあの女の人がこいつを見習え〜。赤髪のお前は全部の打ち込み台をぶっ壊すつもりでやれ〜。的なことを言っていた。
???見た目に関わらず脳筋・・・。
無理やろ。
で、またえいえい!と打ち込み台を打っていたら、次は横からバキバキ、という音がした。
無惨に壊れた打ち込み台の近くにはオレンジ髪のねーちゃんがいた。こいつもだったか。
で、あの女の人はホムラの時と同じようなことを言っていた。
で壊せなかった人たちに鞭を打ち始めた。そしてそのまま俺の打つスピードと威力が上がっていった。
「おりゃあ!」
やっと壊せた・・・。
と外を見てみると、赤い夕日が照らしていた。本当に日が暮れた。
2日目は打ち込み台一つ壊すだけで終わった。
ちなみにホムラは五つ、ねーちゃんは三つそれはそれは無惨にぶっ壊したそうだ。
★★★★★★
えー、3日目。まあ人数は昨日より更に少なくなっていた。
なんだか募集した意味があんまりないような感じがしてきた。
で今日のメニューというと、
「私から一本取ってみろ!」
というなんともムチャブリな内容だった。
なぜムチャブリなのか。今から説明してやろう。
その1!太刀筋が見えない!
音剣術。名前の通り音のような速さの太刀筋で早すぎて見えない。
その2!攻撃が当たらない!
あのノールとかいう人が戦い慣れしすぎて不意打ちでも勘(多分)で回避される。
その3!攻撃を外して瞬時に反撃が返ってくる。
攻撃したら防がれてけっこー強めの反撃をくらう。しかもけっこー痛い。気絶するかも。
あと、攻撃を外すと瞬きする瞬間にけっこー痛めの一撃がくる。早い。見えない。
というわけでムチャブリなのだ。
んで、お約束か?説明してる間にホムラがやりやがった。ノールから一本取りやがった。
なのでホムラが3日で卒業した。天才が。
ホムラのせいでモチベーションが下がった今日この頃だった。
★★★★★★
4日目!今度はドMの筋骨隆々の男達が全員いなくなってしまった。
一本を取る練習になってから鞭プレイがなくなってしまって興醒めしてしまったのだろうか。
あの木刀も結構痛いと思うんだけど・・・。好みじゃない痛みだったみたいだ。
まあとにかく俺にドMの気持ちは分からない。
んで、ねーちゃんもやりやがった。
4日目で一本取って卒業した。やはり俺は天才には敵わないということだろうか。
★★★★★★
5日目!なんかもう数えるほどしか人がいなくなってしまった。
でももうその数えるほどの人たちももう諦めてるようだ。俺もだが。
で、全員諦めかけた時またまた鞭プレイが始まった。
「痛い痛い。」
パシパシみんなが打たれていく。ちょっと痛い理由が分かった。
鞭と剣は似ているのかもしれない。
で、この鞭を頑張って避けようとしたらだんだん太鞭筋が見えてきた。
くらえ!
「おんりゃあ!」
あ、外し———。
バシン!
「あだっ!」
痛え!
くっ。なんか体がビリビリする。
痺れたのだろうか。
★★★★★★
6日目。俺は6日目にしてある境地に辿り着いた。
俺は音剣術では勝てないと見た。
なので新しい剣術を作って戦おうと思う。
だが残り2日。(この門下生募集は7日間。)
作れるのか。いや作るしかない。頑張れ俺!
数時間後・・・。
うーん。
名前が思いつかない。ある程度型は作れたんだが、型にはやっぱりカッコいい名前がいいよな。いいよな?
名前は・・・。
まあとにかく明日はあのアマボコボコにしてやろう!
★★★★★★
「おい!今日は体験最終日だぞ!私から一本取ってみろ!」
道場の中で大きな声が響き渡るが俺とノールしかいない。あんた腕はあるかもしれないが性格に難ありだよ。
「お願いしま———。」「声が小さい!」
ひどいや。
「お願いします!」
やってやろう。吠え面かかせてやる。
「【サトウ流剣術 一の型 一閃】」
カン。
シュンと俺の木剣が相手の木剣に当たる。
よし。まずはヒット。決まった!
さてと、次!
【二の型 〜〜〜!】
名前が思いつかなかった。
木の棒が弧を描くように相手の棒に吸い付く。
とまあこんな感じで勝つことができた。(省略)
「よくやったな。お前は私に勝てぬと思っていたが、まさかこんなあっさりと勝ってしまうとは。才能があるかもしれん。もし、その、お前がよければ私の一番弟子にならないか?」
何を言ってるんだか。
「は?やだ?もうあんたとは会いたくない。さよなら!」
はあ。やっと終わった。嫌な思い出が一つできてしまった。




