33話 金!!!
授業も終わり、寮に帰ろうとしたら武装した男達に止められた。どうやらまた王宮に行くらしい。
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「ほれ、『暴食のベルゲンド』討伐の報酬の白金貨10枚だ。受け取れ。」
相変わらず話し始めるとみんなが膝をつき座る。そして俺も膝をつき、圧が後ろから伝わってくる。
はあ、さっき渡してくれませんかね。
ていうか報酬とかあったんだ。そしてくれるんだ。
俺はしっかりと何だかそれらしい理由を付けて誤魔化されると思ったが、そうではないらしい。(まあ、最悪それでも良かったのだが。)
この国は意外と実力主義で、口だけの働かない貴族は少ない。また、王族も性格に難がありまくるが、家臣である貴族に頭を下げるくらいの常識はあるらしい。
「ありがたく頂戴いたします。では、僕はこれで。」
白金貨10枚の入った袋を受け取り、王宮を後にする。
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自分の寮の部屋のベットに横たわり、白金貨の入った袋をじっと見つめる。
白金貨10枚。それは民衆の間ではもちろん、一部の貴族だって大金になるほどの金だ。
まあ、お金の単位は(日本円で)1000万までの8つあって、白金貨1枚が1000万。つまり俺は報酬に1億円もらったんだ。
あんな弱いやつ倒して1億円って美味しいな。魔王軍幹部って8人だか10人だか何人だかわからんけど、皆殺しにすれば・・・あ、でも賞金かかってない奴もいるだろうし・・・ま、いいや。
おっと、話がそれた。で次の単位が100万円の大金貨。その次が10万円の金貨。それから順に、
1万円・・・大銀貨
1000円・・・銀貨
100円・・・大銅貨
10円・・・銅貨
1円・・・小銅貨
というふうになっている。
銅貨だけ共通で草。あと割り振りが結構細かい。
さてとどうやって使おうか。
前世で『もし1億円貰えたら?』と聞かれたら、ゲームやパソコン、漫画やラノベなどにつぎ込んだだろうが、ここは文明レベルがヨーロッパの中世。当然ゲームやパソコン、それどころか娯楽がほとんどない。1億円なんて簡単に使えない。作るしかない。神の御業で!!!
・・・半分ぐらいは実家に仕送りでもしようか。
・・・なんかそれはやだ。まあ、仕送りは少しするとして、何にしよう。
いっそカジノとかでパーっと使っちゃうか?でも未成年だとダメか。
小1時間くらい考えた結果4枚(4000万)は仕送り、5枚(5000万)は魔空間に貯金、残り1枚(1000万)の使い方はまだまだ考え中という一番つまらない使い道(使ってない)となった。
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どうしよう。1000万は何に使おう。
あ、でも普通に生活してたら1000万くらい使えるんじゃないか?
生活費に使おう!(つまんな。)
★★★★★★
『拝啓 お父さん、お母さん、使用人の皆様。
お久しぶりです。お元気でしょうか。
魔王軍の『暴食のベルゲンド』を倒し、報酬が出ました。
その4割を仕送りに送りたいと思います。4000万円です。
ではお元気で。
テル=ハングルより。』
ダメだこりゃ。
手紙なんて書いたことのない完全なるLI○E勢!そして国語の成績は中の下、さらに卒業文集を書くときに何度やり直しさせられたか!?だが!だがしかし!俺はまだ6歳児!まだ多めにみてもらえるだろう!
よし、大丈夫だ!送ろう!
・・・でも4000万を他人に送らせるのってどうだろう。
よし!出てこい!ホルス!
「はいなんですか!?」
幼女姿のホルスがいきなり出てくる。気に入っているようだ。
「これを俺の実家に送ってくれ!最重要命令だ。失敗したら———」
4000万の袋を差し出す。
「ゴクリ。」
ホルスを緊張させる。
「特にないが、ある程度の罰は覚悟しておけ。」
「は、はい〜。謹んで運搬します。」
「頑張れ!」
応援してやる。
鳥フォームになったホルスがピューンと実家の方向に飛んでいってしまった。ちなみに実家の方向は逆だ。大丈夫だろうか。
「そっちじゃねーぞー。」
「あっ、そうなんですかぁー?」
大丈夫か!?本当に大丈夫か!?マジ頼むぞ!?本当に!?
飛んでいくホルスを眺めながら無事に着くことを強く強く願った。強く!!!
ほしがほしい。(大真面目)




