前へ目次 PR 5/5 箱庭の外の少年 ―箱庭の外の少年― どれくらい時間を無駄にしていたのだろう。 俺はその場所から、歩き出した。 ようやく、そこから始まりだしたのだ。 外を覗き見るのは、きっといいかげんに飽きるべきだった。 きっと何も起こらない。 それはただ観測するだけの行為なのだから。 箱庭から出たとたん、小さな世界は崩れ落ちた。 振り返ったりはしない。 大切なものは全部この胸の中に持ってきているから。 俺は目の前にいる少女の手を取って、問いかけた。 「お前は誰だ?」