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初日は無事に終わった.......のかな?

「みんな久しぶりだね!!冬休みの間元気にしてたか?」


 始業式が終わり教室へ。


 教室へ戻るまで色々な目線をずっと向けられていた。差し障りのない挨拶だったはずだがそれでもやはり注目はされてしまうらしい。


 教室へ入ると担任の那珂川先生が教壇に立ちそう言ってくる。


 各々喋っていた生徒たちがその言葉への反応に困りシーンと静まり返る。


「那珂川先生。桜城君に謝ってください」


 夏奈さんが突然その空気を断ち切るようにそう言う。


 別に謝って欲しいなんて思ってないけど……


「なんの事だ?昨日帰ってきてなくて案内出来なかったことか?」


 あれ?出来なかったこと?わざと逃げたんじゃ?


「それもですけど今日転入生の挨拶の事ですよ!伝えていなかったと聞きました。どういうことですか?桜城君を陥れる為ならお父様に報告させて頂きますが」


 少し脅すように言う。自分の父親の影響力をよく知っているのだろう。


「伝えていなかった?学校案内の時に伝えるように言ったけどなぁ……はぁ、皐月さん、とりあえずお父さんに言うのはやめといてもらってもいいかな。こっちできちんと叱っておくからさ」


 ははぁーん。なるほど、とりあえず居ないから担任に押し付けようとしたってことか。まぁ名家に関わりがある子に嫌がらせしたなんてバレたらやばいもんね。


 那珂川先生なら大丈夫かもって思ったのか?


 那珂川先生は姫野先生の方向を睨む。


「桜城君だね。これからよろしく。そしてごめんね。あの先生、元ここの生徒で女子校継続派だからやめて欲しいって嫌がらせしてくるかもしれない。なんかあったら私に言ってね。昔あの子の担任だったこともあるから」


 そう言ってくれる。ありがたい……が、


「これは俺の問題でもありますし出来るだけ自分でやりますよ。先生に頼ると禍根を残すことになりますしね」


「ははっ!言うねぇ君。まぁ頑張りたまえよどうしてもってなったら頼れることだけは覚えておいてくれ。じゃっ!」


 背中をバンバン笑いながら叩いてくる。


 痛いって。力強!!口調といいこの先生男だって言われても信じ、痛っっ!!


 最後にさらに力強く叩いて、那珂川先生はドアを勢いよく開け走って去っていった。


 ……いや帰んの??


 そう思っているとダダダダッと外から走る音が聞こえる。


「あ、すまん。特に連絡事項もないし帰っていいぞ。姫野先生は職員室に今日残っといて。話あるから」


 そしてすぐまた走っていく。なにか急いでることでもあったのだろうか。


 姫野先生の方をちらっと見ると真っ青な顔で佇んでいた。那珂川先生の説教怖いのだろうか。


「雪奈君。帰りましょっか」

「そうだね。特に何も無いみたいだし」


 欲を言えばもう少し詳しく知りたかったけど……


 なんで俺を辞めさせるのが継続派のためになるのかとかね……


 そんなことを考えながら帰路へ着く。


 初日から忙しくなったけど一応無事には終わったのかな……


 明日からは周りからの信頼を得るために頑張るとしますか!


 あぁ、なんか背中ヒリヒリする……

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