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初詣の巫女に出会ってからは

1章最終話です!

「今回は私の我儘に付き合ってもらいありがとうございました」


 風呂から上がり服を着替え終わった後に夏奈さんが言ってくる。


「いやいや、別に大丈夫ですよ」


 色々見れたし。その分何かがすり減った気がしたけどね。


「じゃあ、また一緒に来ましょうね!!」


 嘘や。またあの拷問……


「嫌なんですか?やっぱり迷惑でしたか?」


 拷問などと考えていたのが顔に出てしまっていたようでしょんぼりした顔で聞いてくる。


 や、やめろその顔。誰がその顔に抗って嫌だったなんて言えるんだ!!


「別に迷惑じゃないですよ!また来ましょうね!!」


 最低でも俺には抗えん。


「それなら良かったです!!」


 一瞬で明るい顔になってくれた。


 ここまで表情が一転すると演技なのではと疑ってしまう。


 疑って夏奈さんの目を見ると曇りひとつも無い眼で見つめ返してくる。


「どうしましたか?」

「何も無いよ。ごめんね」


 いや、それはなさそうやな……


 あれが演技なら俺人間不信になれる。


「じゃあ、とりあえず中にあるレストランに行きましょう。桜城家の方々ももう中にいるそうですから」


 父さんたちもうご飯食べてるのかな。


 部屋を出て、夏菜さんたちに案内されレストランへ向かうとそこはふっかふかのソファが客席のレストランだった。


 何となく机の感じなどが和風のお店だなぁと思ったが今考えてみるとここって旅館だし当たり前だな。


 中を見回してみると奥の方で父さんが手を振っていた。


「おーい。こっちでみなさんの席も取ってるから来て下さ〜い」


 みなさんってことは夏奈さんたちとも食べるのか。

 ここまで来て離れて食べるとは思えなかったが父親たちと夏奈さんは喋るの初めてなんじゃないのだろうか。


「初めまして。皐月夏奈と申します。雪奈君にはお世話になりましたので今回のようなささやかなお礼をさせて頂きました。お食事代もお支払い致しますので思う存分頂いてください」


「やった〜。好きなだけ食べれる!!」


 しーんとその場が静まる。


 母さん……恥ずかしいよそれは……


「これはご丁寧に。私は桜城秋介と言います。この雪奈の父親です。さすがに雪奈のお礼ということで我々まで支払ってもらうことはありません。私と母の分はきちんと支払いますね」


 父さんが母さんの発言をなかったことにして淡々と自己紹介した。


 自分たちの分の金は払いますよと父さんが言った時母さんが絶望した目になる。


「いえいえ、その雪奈様がいたのはあなたがたのおかげなのです。今回は遠慮なく受け取ってください」


 夏奈さんがそう言うと母さんの目に生気が戻ってくる。


 母さんが顔芸してるみたいになっていた。そこから少し父さんと夏奈さんあ話していてその間も母さんの顔芸は続いていた。


 最終的に今回は払ってもらうがこれからは一切受け取ら無いという父さんの意見で決まった。


 母さんは嬉しそうな顔で何を頼むかメニュー表を見始める。


 そこから全員着席して注文し始める。


 俺は瀬戸内海産の鯛を使った鯛茶漬けを頼んでみた。


 とても美味しかったのでまた来る機会があったら頼もうと心に決めた。


 母さんは父さんに流石に止められたようで2品で手を止めていた。

 俺のお茶漬けに欲しそうな目を向けてきたので渋々一口あげる。


 それ以外は特に何も無く黙々とご飯を食べる。


 如月さん達と父さんが少し話していたくらいだった。


「じゃあ、そろそろ帰るか」


 父さんのその一言で解散することに決まる。


 時計を見てみると10時半を回っていた。


「では、また明日。朝に会いに来てくださいね」


 そう言って如月さん達を連れて夏奈さんが帰っていく。


「俺達も帰るか。母さん。約束通り行きは運転したから帰りよろしくね」

「えぇーやだ寝たい〜」


 という茶番をしながらも結局途中のサービスエリアで交代ということになり父さんが先に運転することになった。


 俺はすぐに寝たので知らなかったが、母さんもすぐ寝たようでサービスエリアで起きることも無く結局父さんが最後まで運転することになったらしい。


 今年始まったばかりだと言うのにハチャメチャな日々だった。これからこの一年どうなるのだろうか。


ここまでで1章 巫女との出会い編


終了とさせていただきます!!


次回より


2章 茶水学院編 開始させて頂きます!



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