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茶水学院……それは男子禁制の花園だった場所

「おはようございます雪奈様」


 時間通りに皐月家へ行くと玄関先に如月さんが居た。


「今から車で茶水学院に向かいますのでお乗りになって少しお待ちください」


 如月さんが車のドアを開け俺が中に入ったのを確認すると一度家の中に入っていった。


 少しすると、中から執事のような人と如月さんが出てきた。


「皐月家専属運転手の河野かわのと申します。お嬢様の護衛職になったそうなのでこれからもお会いすることが多いと思います。よろしくお願い致します」


 そう言って河野さんが頭を下げてくる。


「こちらこそまだまだ分からないことばかりだと思いますのでよろしくお願いします」


「はい、では早速茶水学院に向かいますのでシートベルトをつけてください。喉が乾いた時は後ろの椅子の横にある冷蔵庫からお好きな飲み物をどうぞ」


 冷蔵庫あるのかよこの車??


 気になったので中を見てみるとそこにはコーラなどの炭酸ジュースやりんごジュースなどの果実のジュースがあった。果実のジュースはスーパーで売ってるようなペットボトルではなく瓶に入った果実を搾って作られたようなものだった。


 唯一ペットボトルだったコーラを取り出して飲むことにした。


 俺がコーラを取りだしたのを見て河野さんは車を発進させた。

 車で15分程で、茶水学院に着く。


 その間、河野さんから喋りかけてくることも無く如月さんは俺の方の扉を開けてくれるまで存在を忘れてしまっていたほど静かに座っていた。


 如月さん、ステルス性能高くね……?


 まぁ、その秘密はいつか暴くとしてまずは、


「ここが茶水学院かぁ.......綺麗だなぁ」


 そこにあったのはWebサイトにあった写真よりも綺麗な校門と校舎だった。


 そんなふうに俺が感動を覚えていると如月さんが校門の方へ近付いていき、インターホンを押す。


「皐月家の者です。桜城雪奈様をお連れしました」


 そう言うと校門からガチャっという音が聞こえる。


 電子ロック型だったらしい。


「中へお入りください。まずは職員室で担当の先生がお待ちしているそうです」


 如月さんがその鍵の開いた校門を開けてくれたのでそこから俺は中へ入る。


「職員室は目の前の校舎に入り靴箱を超えた先の左手にあります。私共は車を駐車場に置いてから職員室に向かいますので先行っておいてください」


 そう言って如月さんは車へと戻りそして走っていった。


 来た道を戻って行ったがあっちの方に駐車場があるのだろうか。


 まぁ、いっか。とりあえず職員室に行こう。


 靴箱を通り抜けると左側に横開きのドアがありその上には職員室と書いてあった。


 コンコン


「はーい」


 ノックをすると中から若い女の方の声が聞こえてきた。


「失礼しま〜す」


 俺はそう言い中へ入る。


 中は特になんの特徴もない一般的な机の並んだ職員室だった。


 女子校だったからと言って特に変わらないんだなぁと思いながら中を見回していると


「君が桜城君?」


 ノックした時に聞こえてきた声の人が俺に話しかけてくる。


 綺麗な髪の若い女性だった。20才後半くらいに見える。新人の教師なのか周りの先生たちもチラチラとその先生のことを見ている。


「はい。今回こちらの学校に転入させて頂くことになった桜城雪奈です。よろしくお願いします」


「礼儀正しいのね。そんなに固くならなくてもいいのよ?持って帰ってもらわないといけない書類があるんだけど学校案内したあとでいいかな」


「はい。学校の中を回るのであれば荷物はない方が良いと思いますし帰りに受け取らせて頂きます」


「分かったわ。じゃあまず高等部2年E組の教室に行きましょう。桜城君が明日から通う教室ね。着いてきて」


 そう言って先生が職員室を出ていく。


 ……やっぱり新人の先生なのかな。喋ってるところだけ見たらそこまで違和感ないけど何となく体がカクカクしている気がするし、それに……あなたの名前聞いてないんですけど。












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