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52話 大集合

 

「た、助かった……」

 瑠香はほっと息を吐く。

 今、瑠香と充はユナイテッド本部の一室にいる。


 『カラー』と名乗った狂人に襲われた瑠香たち。

 しかし、そこに現れた『No.1ヒーロー』ジャスティスのお陰でなんとか危険は回避できた。


 その後、続々と現れたヒーローたちに守られ、ユナイテッド本部に護送された瑠香たち。

 どうやら、あの地下街は異能犯たちの巣窟だったらしく、大量の異能犯たちが発見されたとか。


 本部に到着した瑠香たちは、無人の一室に案内されたのだった。


 二人が入るにしては少し広すぎる部屋。

 いくつか机や椅子が置かれている。


 その椅子に崩れ込むように座る瑠香。

 その隣に充も座る。

 しばらく沈黙が続いた。


「なあ、瑠香」

「ん? 何?」

 唐突に充に話しかけられ、瑠香は驚く。


「悪かった」

「え?」

 いきなり謝罪を口にされ、戸惑う瑠香。


「あいつと戦った時、俺は、怖くてなってしまった」

 瑠香を見ずに続ける充。


「俺は、お前を、守らなくちゃいけないのに」

 そう言い、俯く充。


「誰でも、怖い時はあるよ」

 瑠香はそっと言った。


「それでも、充は私を守ってくれた。だから、そんなに自分を責めないで」

 その言葉に、充はゆっくりと顔を上げる。

 そして、瑠香と目を合わせた。


「違うんだ。俺が、お前を守ろうとしたのは──」

 その瞳に浮かんだ感情を、瑠香が推し量ることなど、出来るはずもない。

 様々な感情が混じり合い、浮かんでは消えていった。


 見つめ合う二人。

 気まずい沈黙が流れる。



 その時、勢いよく部屋の扉が開く。

 弾かれた様にそちらを見る瑠香と充。


 がやがやと言いながら、数人の少年少女が部屋に入ってくるところだった。

 その中の二人の少年に見覚えがある瑠香。

 思わずその名を叫ぶ。


「隼人! 珠輝!」

「お、瑠香! 充!」

 瑠香たちに気付いた隼人が駆け寄ってくる。


「ひっさしぶりだなぁ! お前ら、大丈夫だったか?」

「すごく、大変だった。私たち、異世界に行ってたんだよ」

 笑って言う隼人に、肩を竦めて答える瑠香。


「そうか、お前たちもか。俺たちもだ」

 隼人の後ろから歩いてきた珠輝が言う。


「何だって?」

 その言葉に顔を顰める充。

 そんな偶然があるだろうか。


「それで、そっちの人たちは?」

 部屋の入り口からこちらを見ている数人を見て、瑠香は訊く。


 ゆったりとした中華風の服を纏った、糸目の少年。

 猫耳と尻尾が生えた、栗色の髪の少女。

 スラッと背の高い、とんでもない美少女。

 黒髪をツインテールにしてる、小柄な少女。


 なんだか、ちぐはぐな印象のある顔ぶれだ。


「ん? なんだお前ら、早く入って来いよ」

 後ろを振り返り、隼人が言う。


 すると、部屋に入ってくる少年少女たち。


「この人たちは?」

 再度、隼人に訊ねる瑠香。


「おれと珠輝が異世界で会った奴らだ。俺も知らない奴いるけど」

 笑ってそう言う隼人。


「おい、まさか連れてきたのか?」

 驚いたように充は言う。


「ああ、そうだぜ?」

「──『人柱』の件、話してないだろうな」

 声を潜める充。


「それについてなんだが……」

 珠輝が小声で言う。


「向こう側で、『人柱』を見つけた」

「何だって?」

 珠輝の言葉を聞き、額に手を当てる充。


「待て、情報が多すぎる。ちょっと整理を──」

「ここか!」

 その時、バンッと音を立てて思い切り扉が開く。


『心、もうちょっと丁寧に開けなよ』

「うるせえ! って、お?」

 部屋に飛び込んできた少年。


 少年と瑠香たちの目が合う。

 一瞬、沈黙が流れる。


「あ、あんた!」

「心!」

 その時、隼人と共に部屋に入ってきた、背の高い美少女と小柄なツインテールの少女が驚いたように叫ぶ。


「お! お前ら、無事だったか!」

 心と呼ばれた少年は、叫んだ二人の少女に手を振る。


「ちょっと、心。いきなり走り出さないでよね……」

 その時、ブツブツと言いながら一人の少女が部屋の入り口に現れる。

 木刀を背負い、長い黒髪を頭の後ろで束ねている。


 驚いて叫ぶ瑠香。


「一華!?」

「あれ、瑠香? って、何この部屋」

 部屋に集まった大勢の人を見て目を見開く一華。


「心? 一華? どうしたんですか?」

 一華に続いて、金髪に緑の瞳を持った少女が部屋に入ってくる。


「なんか騒がしいね」

「そうですね……」

 更に部屋に入ってくる二人の少女。


 一人は眼鏡を掛け、真面目そうな顔をしている。

 そして、もう一人の少女。


 瑠香はその顔を見て、再び驚きに叫ぶ。


「凜!」

「え? って、あ! 瑠香ちゃん!」

 驚いたように叫ぶ凜が、そこにいた。


「待て、多過ぎないか……?」

 その場に集まった、十数人の少年少女を見て充が呟いた。


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