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178話 ティアVSセレンナ


「おらぁッ!」

「にゃん」

 手に持ったナイフを振り回すセレンナ。

 それを屈むことで避けるティア。


「にゃあ!」

 そして、お返しとばかりにティアは蹴りを放つ。


「セレンナ!」

 それを、前に飛び出て受け止めるトニア。

 衝撃音と共にティアの蹴りは受け止められる。


「こっち、だ!」

 その直後、セレンナとトニアの後ろに控えたフェルーがティアに向かってナイフを投げ付ける。


「鬱陶しいにゃあ」

 それを顔を傾けて難なく避けるティア。


「フェルー、下がって!」

「わかった!」

 セレンナの指示に頷くフェルー。


「畳み掛けるよ、トニア!」

「うん!」

 その叫びと共にセレンナとトニアが、ティアに向かって突進する。


「こっちも鬱陶しいにゃあ」

 二人の連携攻撃をぴょんぴょん跳んで回避するティア。


「なら何とかしてみろよ、獣女ぁ!」

 避けながら呟くティアをセレンナが挑発する。


「獣、獣って、あんまり亜人を馬鹿にするもんじゃないにゃあ」

「獣なのは間違いねーだろ!」

「じゃあ逆に聞くけどにゃあ」

「あ?」

 攻撃を避けながら言うティアに眉をひそめるセレンナ。


「そっちが何か勝ってるところあるにゃん? 全てが亜人より劣っている人間様?」

「は?」

 ティアがニヤッと笑って挑発すると、額に青筋を浮かべて低い声を漏らすセレンナ。


「だって、そうでしょう? 力も速さも馬鹿にすることはあっても馬鹿にされる謂れがないんじゃないかにゃ?」

「てめェ!」

「セレンナ!」

 歯を食いしばり一歩前に出ようとするセレンナをトニアが制止する。


「ただの挑発だよ。冷静になって」

「……そうだね。ごめん」

 その言葉に冷静になったのかセレンナは大きく息を吸う。


「にゃあんだ、つまんなーい」

 それを見たティアは頭の後ろで手を組んでそう呟く。


「ちょっと遊んであげたし、もういいかにゃあ」

「あ? なに言って」

 そう言うティアに顔をしかめるセレンナ。

 そして、ティアの顔を見て怯んだように一歩下がる。


「もう、終わらせようか」

 そう言って凄惨に笑うティア。

 その姿が一瞬で消える。


「なっ!?」

 それを見て驚愕の声をあげるセレンナ。

 速度がさっきまでとまるで違う。


「ちッ、どこに──」

「ぐッ!?」

 ティアの姿を探して周囲を見回すセレンナの耳に、背後から苦しげな悲鳴が届く。


 慌てて後ろを振り向くと、そこには光りながら消えるフェルーの姿があった。


「フェルー!?」

 その名を呼ぶセレンナ。

 しかしすぐに思考を切り替えると隣にいるトニアの方を見る。


「トニア、全身固めて! そしたらあいつも手が出せない!」

「うん!」

 セレンナの指示に頷き全身を硬化させるトニア。


 しかし。


「それは、さっきまでの話でしょ?」

 どこからともなく聞こえた声と共に、轟音が響き渡る。

 その直後、セレンナの横を吹き飛ばされたトニアが通り過ぎる。


 トニアの体はそのまま背後の建物に叩き付けられる。


「ぐッ!?」

 ずるずると地面に崩れ落ちるトニアの姿を呆然と見るセレンナ。


「そんな、トニアの固さは学校一──」

「そんなちっぽけな尺でこのティアちゃんを測らないでほしいにゃあ」

 そう呟いたセレンナの後ろからティアの声が聞こえる。


「それじゃ、三名様だつらーく」

 その声と共に背後から凄まじい衝撃が走り、セレンナは崩れ落ちた。


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