『庭の泉と緑プレスマン』
掲載日:2026/10/27
ある村の名主の家で、奥方が難産で苦しんでいたとき、たまたま旅のお坊さんが通りかかりましたので、失礼ながら、わらにもすがる思いで、法力で何とかしてもらいたいと頼んだところ、快く引き受けてくれ、ふところから緑プレスマンを取り出すと、名主の家の庭に刺しました。すると、そこからこんこんと清水が湧き出し、その水を奥方に飲ませると、先ほどまで難産だったのがうそのように、するっとお産が済みました。
名主は、ぜひお礼がしたいと、宴の席を用意しましたが、旅のお坊さんは、自分は僧だし、当たり前のことをしただけだからと言って、すぐに出立してしまいました。
旅のお坊さんが去った後、庭の泉を見に行くと、そこにはもう、泉はなくなっていて、庭に刺されたままになっていた緑プレスマンは木の苗になっていました。生まれた子供と同い年の庭の木は、とても大切にされました。
教訓:その木が大風で倒れたりすると、大変縁起が悪い。




