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式 SIKI  作者: 夢入


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26話 単独任務

白銀さんのいくつかの任務に同行し、式霊の討伐も慣れてきた頃。

かれこれここに来て2、3ヶ月になるだろうか。

私が学園のクラスに正式な配属になるのは夏休み終わりの8月の下旬って伝えられた。

私も式を上手く使えるようになってきた。

今1番気に入っているものはサーフィンのイメージから出てきた式だ。

移動向きではあるが、上手く使えば攻撃にも使えそうな気がする。


そんなことを考えていると、門からノック音が聞こえた。

おそらく白銀さんだろう。


「はーい。」


「開けるね。」


ドアはいつも通りゆっくりと開いた。


「おはよう。」

「今日は単独任務に挑戦といこうか。」

「まぁ、夜間任務になるからまだだけど。」


夜間任務は名前の通り、夜間に行う任務。

式霊の活動が活発となる夜に討伐することが目的。

数回同行したことがあるので、だいたい想像がつく。

夜間に活動をする式霊は弱いことが多い。

今回の目撃情報も強力な式霊は確認されなかったみたい。


………………………………

……………………

…………


白銀さんのメモを頼りに夜の鮮やかに光る飲み屋街を歩く。

刀には他人から認識を阻害する式が刻まれているらしく、普通の人には何も見えないそうだ。


「ここか……」


ここが式霊がいるとされている路地裏。

任務に同行してきたからか、何となく式霊の雰囲気を感じ取ることができるようになってきた。

何となくどんよりとした暗い空気が流れている。

ただ、ここはもう少しほかより空気感が重いような気がした。


「式霊が多いかもしれないね。」

「油断しないように……だね。」


自分に言い聞かせる。

これまでの戦いの集大成だ。

きっと大丈夫。


「最善を尽くすよ。」


私はゆっくりと路地裏の奥へと足を進めた。

ゴミ箱、その隣にドア。

上を見れば窓に柵がついている。

5、6階建ての建物に挟まれ、圧迫感を少し感じる。


「発光式を使えばいいんだっけか。」


飲み屋街の光が遠くなるにつれて、足元が見えなくなる。

何も見えないのはまずいので教えられた発光式を使った。


「……わっ!」


ねぇ……足元に黒いのがいたんだけど……

見なかったことにしよう……


「……出たね。」


私の小さな悲鳴を聞きつけたからか、左右の道から式霊が現れる。

片方はタコ、もう片方はカラスの見た目をしている。

……どういう組み合わせ?


抜刀し構える。

いつでも来い。


タコの見た目をした式霊が私に迫る。

スピードはあまりなく、これなら切れる。

正面から向かってきた式霊を袈裟斬りで倒す。

カラスの見た目をした式霊は私から距離を置き、私を見ている。

ゆっくりと角度を変え、私とは反対の方向に逃走した。


「あ!待て!」


素早く飛ぶ式霊には全く追いつかないが、見逃さないように追いかける。

どんどん奥の方へと式霊は逃げる。


「一体どこに行く気!?」


ある行き止まりで式霊は上へと飛んで行った。

私はなんとなく異変を感じた。


「壁じゃない……」


巨大な樹木がそこにはあった。

いやただの木じゃない。


「うわ……」


無数の目がこちらを睨んでいる。

空気が重く感じた理由はこれだ。


足元に何かが動くのを感じた。

どうやら根っこの上に立っていたようだ。

逃げるよりも先に刀を振っていた。


「……硬いっ!?」


今までの式霊とは違う。

鞭のように根っこを振り回し、見えなくなる。


咄嗟の判断で刀を盾にした。

ガラスが割れたような音と共に後ろに吹き飛ばされる。


「まずい……」


思うように体が動かない。というより立つことができない。

零式さんもお姉ちゃんも呼び出すことが出来ない。

腕に着けているブレスレットを外せば呼べる。

動かない。腕も全く動かない。


その時どこからか声が聞こえた。

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