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勇者になっちゃったよ!   作者: 松武 重男
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過去からきた頼りなき勇者



一話 勇者になっちゃったよ


若い女性の声がする…何て言ってるんだ?

何か叫んでる「あなたは…」何て言ってるんだ?

「あなたは…」


目の前は暗闇、頭痛で目が覚める


晴れた空…ここは広い広い砂漠地帯のど真中、袴羽織を着て不自然なリュックを持った20代の小太で黒縁眼鏡をかけた男が倒れている。


「あああ~頭痛い飲み過ぎたか。」

何もない砂漠地帯のど真中に倒れ込んで寝ていた俺は二日酔いのせいか、頭痛で目を覚めた。


「暑い…ん?ストーブ焚きっぱなしだったか?」

酔っぱらって、知らないうちにストーブを点けたまま寝てたと思い体を起こした。


「まっ…まぶしい…」

部屋の照明器具よりまぶしい光、ゆっくりと目を開けると目の前は空と砂漠


「あれ?…ここは何処だろ…砂漠だ…砂漠地帯だよな…あれ?まだ3月だよな…真夏?なんだ、なんで砂漠」


回りを見れば砂漠、砂漠、砂漠、遠くまで、何もない砂漠だけ、ポツンと俺一人ど真中にいる…空を見ると太陽が真上でものすごく天気がよく雲一つもない。


「何で俺はここに居るんだ…確か、昨夜俺は合コンしてたはず…なのにこんな所に居るなんて…思い出せない…何でこうなった…思い出せない。」


俺は昨日の事が思い出せずに、今おかれている状況がまだ理解出来ていなかった。


「とにかく…歩くか…このままだと干からびて死んでしまう…何処か日陰か水のある場所を探さないと…」


俺は、とにかく方角も決めずこの場から離れたくって、ただひたすら歩きだした。


「あああ~喉が乾いた…俺は一体何をしてここに居るのか…思い出せない…なんだっけなぁ~」


なぜ、自分がこの場所に居るのかどうしてここで倒れてたのか、全く理解できなく整理がつかないまま考えこんでいた。


「あっ、そうだ!確か何時ものメンバーと生まれて初めての合コン!どっかの起業家のお嬢様達の合コンだったはず…あの娘達可愛いかったなぁ~あああ~楽しかったなぁ~」


昨日の事を思い出して、楽しくっなって思わずニヤけだした。

そして、我に戻りハッとした。


「あれもしかして、飲み過ぎて寝てる?今夢を見てるのか?……夢か!今、俺は夢を見てるのか!そうだよな!ハハハッ夢だよ!夢なら覚めなきゃな!」


ほっぺをつねったり、叩いたりしたが夢を見た感覚では無いと思ってきた。


「…夢だよな…あれ…夢?…であってほしい…」

俺は、ここで何してるんだ……


なぜ、今ここに居るのかを考えててみた……


俺は何時ものメンバー三人高校時代から社会人になりもう五年が経ち23才になる、なかなか彼女が出来ない三人組で暇あれば遊んでる。


合コンの場所は、知り合いのマスター小柄で身長は160位、体型は小太り体型の70才位、クリーム色のポロシャツにブカブカのズボン、髪はクルクルでマスターの事を知り合いは「ボボさん」と呼んでいる、何となく誰かに似てる…日本離れしてるからかな。


そのマスターが経営しているお店、名前は「カントリーキング」昭和時代から始めている店で外観も中もモダンで落ち着きのある空間、俺達はこの空間が好きで、暇あれば集まりの場にしている。

マスターは彼女の居ない俺達に可哀想に思ったのか、知り合いの女性三人を招待して合コンの場を設けてくれた。


そして、俺の名前は成瀬繁なるせしげる、アダ名は「チゲ造」身長は170センチに小太りで、赤と黒のチェック柄にジーパン、髪は天然パーマのモジャモジャ頭、メガネを掛けたアイドルオタク、俺はアイドルグループ「お侍ガール」が好きで何時もライブを見に行って、俗に言う「オタ芸」をしている。

後の二人は、安達悟あだちさとる富樫慎二とがししんじ

安達悟は、アダ名は「悟」そのまま…

身長は175センチでヒョロリとしたやせ形、グレーのジャケットにジーパン、髪はストレートで耳が隠れる位、プライベートは暇さえあれば携帯ゲームをしていて、給料の殆どはゲームの課金に費やしている程のゲームオタク。

もう一人は富樫慎二、アダ名は「ダイスケ」

髪型は長めに髪の毛をオールバックに後ろに束ねて、上下アニマル柄のジャージで体格はデカく身長は198センチ後少しで2メートル、体格がデカイと言うことで、アダ名はダイスケ、高校の時に相撲部屋からスカウトが来たくらいだ。

体格がデカイ分、大食いの大酒飲みエンゲル係数半端ない。

この三人とマスターが、お嬢様三人達を連れてきて合コンをした。

「あれは…」

ぼくは昨晩の合コンの事を思い返した。


何時ものように、カントリーキングのお店で何時ものメンバー三人で、何時もの丸テーブルに座りコーヒーを飲んでいたところ……


マスターは俺達にため息をつきなが、頼んでもいないクッキーを持ってテーブルにおいて


マスター「お前達さ女の1人、2人いないのか?色気の無い三人いつももここに来て、スマホ見てて飽きないのかね…」

成瀬 「彼女がいたらこんな所に居ないよ~」

成瀬はテーブルにある茶菓子を食べながらコーヒーを飲んだ

マスター 「こんな所、おいおいひどいな…ここは俺の自慢の店だよ、こんな所って…まっお前達、彼女がいないから仕方がないか…こんな所に居るしかないもんな~」

マスターは成瀬に「こんな所」っと、言われたのを少し腹が立ったのか、皮肉を込めて言い返した。


マスター 「全く、言い返してこいよ…本当今の若者は…」

マスターは呆れた様子でカウンターに戻ろうとした時、何か「はっ!」と思い出したかの様に振り向いて、成瀬達に近づいてきた。


マスター 「そうだ!お前達、今度の土曜日暇か?暇だよな!」


マスターは気持ち悪い程の微笑みに俺達は気持ち悪がってた。


マスター「なぁ~お前達に良い話があるんだけどな、俺の知り合いにちょっとした起業家の娘さんがいてね…それが、彼氏が出来ないもんだからって誰かいないかな~なんて言われて……年も近いし、どうだろ…ちょっと合コンをセッティングしても良いけど…どうかな、会ってみない!」


マスターはお前達、興味深いあるだろっていった顔で俺達の側へと近づいて一緒のテーブルの椅子に座った。


マスター 「なぁ、悪い話じゃないだろ」


ダイスケがマスターに「お金は……会費は?」


マスター 「もちろん無料だよ!だって資産家の娘さんの所だよ!スポンサー持ちだよ!なっ、良いだろ」


ダイスケ 「うん!参加する!」

ダイスケはタダ食いだと言うことで迷わず首を縦に降り、喜んでいるようで、一方悟はどっちでも良さそうな表情をしてた。

俺は彼女が欲しいし、しかもお嬢様!逆玉か!って思って、でも、見透かされるのもやだから「だっ、ダイスケがOKなら俺も良いよ、別に彼女が欲しいって訳じゃ無いけど、タダで飲めるのならね。」っと、心の中ではワクワクが止まらない程の胸が弾んだ。


マスター 「じゃあ…決まりだな!今度の土曜日、頼んだぞ」


マスターの思わぬ合コンのセッティングで、数日間は興奮して、まともに寝れなかった…だって、初めての合コン、しかもお嬢様!どんな娘か色々と想像して、俺の大好きな「侍ガールのリーダーむらさき」ちゃんかな~なんて、紫ちゃんは目鼻立ちは整ってて、細身の体に背中までのポニーテールで侍と言うより忍者の様な格好をした5人組ユニット、他の娘達も可愛いけど、やっぱり紫ちゃんは一番だなぁって、そんな事を考えてたりで、眠れなくとうとう、合コンの日がやって来た…


休みの朝…何時もは、早くとも8時頃いや9時過ぎまで寝ているのに、今日は特別な日…時計を見たら、まだ7時前…「マジか~目が覚めちまった~」

毛布を深く被り、二度寝を試みるも…「ダメだ~完全に目が覚めてる」

今日は特別な日…そう!合コンだ!まだ始まってないのに緊張する…朝ご飯もまともに食べれず…と言うか、胸一杯で気持ちが一杯

俺は誰にも悟られずクールにしているつもりだけど…


繁の母 「今日はどうしたの?何時もより早く起きるし何か食欲が無いようだし…体の具合でも悪いの?具合でも悪いのなら、部屋に戻って寝たら?今日休みなんでしょ」


寝たくでも寝れない、胸一杯だし気持ちが落ち着かない!もう、ワクワクでたまらない!でも、回りに気づかれたくない!まずは、俺は今自然体で回りから見たらクールな男に見られるように…


繁の母 「繁…どうしちゃったの…」


繁 「いや、今日は清々しい朝たがらね、何か早起きしちゃった…お母さんコーヒーを下さい。」


繁の母は、この子…今まで家でコーヒーを飲んだことが無いのに「コーヒーを下さい。」だなんて…と思いながら、気持ち悪い顔をしながらインスタントコーヒーをテーブルに置いた。


繁 「やっぱり、入れたてのコーヒーは美味しいね」

と言いながら繁はコーヒーを飲み干した。


繁の母は絶対何かが変と思いながら繁の元から立ち去り遠くで見ていた。


繁は自分の部屋に戻り、今日の勝負服を選んでいた。

繁 「お嬢様か…スーツか…って、俺が持ってるスーツって、礼服と地味なビジネスしかないな~どうしよう…それとも、俺の好きなお侍ガールの応援服…」


タンスの扉を開いて、スーツを出したり閉まったり、色々な服を出したり閉まったり悩んでは、なかなか決められずにいた。


繁 「うん!これだな!」


合コンの始まる時間、1時間前に準備を済ませて、待ちきれなく会場である、カントリーキングへと出向いた。

すると、店内にはもう既にダイスケと悟が気合いの入ったスーツを着て、ダイスケはビール片手にポテトフライを食べて、悟は相変わらず携帯片手にビールを飲んでいた。


ダイスケ「よっ!」


ダイスケのやつご機嫌じゃねぇか…


ダイスケ 「おまえ、その格好って…コンサートに行くんでないから…」


俺のお気に入りの服装は大好きなアイドルのお侍ガールのコンサートに行く時の勝負服、袴羽織の衣装を来てきた

繁 「これが一番シクッとして、まっ、俺の勝負服だからね」


繁は体を大の字にして、二人に袴行くを広げて見せた。


繁 「まだまだ早いと思ったけど、どんな娘が来るのかなと考えてたらて、来ちゃったよ」


ダイスケ 「俺はもうね、お腹が空いて我慢できなくって来た」と言って大声で笑った。

悟 「俺はここはフリーWi-Fiだからね、もう午前中から来てるよ」と繁を見てニヤけた


俺だけか…合コンを楽しみにしてたのと思いながら、二人の座るいつもの丸テーブルに座った。

マスターが近い出来て、

マスター 「おっ3人共気合いが入ってるね~!」


マスターはニタニタしながら俺の元にビールを置いた。

マスター 「そろそろ女性陣も来る頃かな…来たら直ぐにスタートだな!」

マスターは笑いながら俺達三人に向かって親指を出して、グーサインを出した。


俺がビールを飲み終わる頃、入り口のドアが開いて、

「はじめまして~」お嬢様達がやって来た


思わず俺は「おおおっ~!」声を上げてしまった。

きっ綺麗だ、一目惚れをしてしまった。


お嬢様 「初めてまして、私の名前はまゆみです。

まゆみって言うんだぁ~可愛い~

髪は肩までのストレートで身長は160センチ位で痩せ型足も細く、目鼻立ちが整って目はパッチリとキラキラして、同い年位だと思う。

そう、髪をポニーテールにしたら紫ちゃんに似てる!


まゆみ 「そして、友達の「さゆり」と「ひろみ」です」


さゆり、ひろみ 「初めてましてよろしくお願いいたします。」


さゆりちゃんは小柄で155センチ位、髪はショートで髪型は真ん中分けをしてて妹みたいな可愛い娘、

ひろみちゃんは髪型は背中までのロングヘヤーで束ねて身長170センチのモデル体型に黒縁眼鏡、少し事務的な仕草が距離を感じてしまう、3人とも同級生なのかな…。


何かテンション上がってきた!

おおおっこれから合コンってのが始まるのか…


マスター 「さぁ~立ってないで奥の長テーブルに座って、皆!ほら、ほら」

マスターは、俺達と女性陣を両手を広げながら既にマスター自慢の料理の置いてある奥の長テーブルへと誘導した。


最初、会話も途切れ途切れで弾まなく、何を聞いて良いのか、盛り上げようとしてもどの会話が良いかも分からなく、どうして良いか悩んでいて、ダイスケは女性とか会話を楽しむと言うより、食べることに必死で…「花よりだんご…か」合ってるのかな

悟を見てるとテーブルの下で、ゲームをしてる…「こっコイツら…」


まゆみ 「繁さん、変わった服装ですね…なんか、お侍さんみたいで、カッコいいですね」


俺はその言葉に嬉しくなって「あっ、この服ね!俺は、お侍ガールがファンでいつも、ライブに行く時の服なんだ!お侍ガールは知ってますか?」


俺はスマホを出して、お侍ガールの音楽を流し、両手にペンライトを出してオタ芸を見せた…

回りが注目してない中まゆみださんけが俺を見て


まゆみ 「そうなんですね…お侍ガールですか…ちょっと知らないですね…」


俺はそのまま大人しく席に着きビールを飲んだ


かっ会話が弾まない、ただただ時間が過ぎていく中で、マスターが俺達に「お前達さぁ、もっと会話を楽しまないと、女性陣がしらけちまうよ!」


ダイスケを見てると相変わらずの大食いでこのままだと、皆の食べ物まで食べちゃう勢いだった。


「せっかくの楽しみにしてた合コンもこりゃダメだな…」俺はガックリとしてた所マスターがしびれをきらしたかの様に


マスター 「あああっ、お前達…よし、ちょっとゲームでもしよっ!」


ゲームと言ったとたんに、悟はピクッと反応した


マスター 「会話が無いし、まるで葬式じゃないんだから、まっゲームでもして場を盛り上げないとな!」


手始めにババ抜きを初めて、最初はおぼつきなくカードの受け取りながら慣れないテーブルゲットしたりで、時間が立つに連れ子供のようにはしゃいで、「まゆみちゃんババ持ってるな」とか、「繁さんがババ持ってるでしょ」なんて、大きな声でさわいで場が和みだしてきた。


マスター 「どうだ、楽しいでしょ」


ますは、自分の計画した合コンが盛り上がってる事にニコニコし、「あっ、合コンといったら王さまゲームだな!」

マスターは6本の箸に王様と書いた物と数字1~5を書いたものを筒に入れて皆の居るテーブルへと置いた。「さっ始めるぞぉ~」


マスターが一番楽しんでるのかも…


1番が5番にナニナニとか2番が3番にホニャホニャとか色々と王様になった人が命令して、なかなか俺に王様の出番が来ない…俺が王様になって、まゆみの番号が分かれば「キス」なんて、ありかなぁ~なんて考えてたら、


「さて、俺も仲間に入れて~」とマスターが6番と書いた箸を筒に入れて、「やるぞぉ~」マスター張り切ってるね、


みんなに箸が行き渡り、皆で「王様だぁ~れだ!」


マスター 「俺が王様だぁ~!」


繁 「えっ、いきなり入ってマスターが王様~」


マスターがニタリと微笑み、それが変に怪しい顔に見えた


マスター 「え~と、1番が勇者で2番を助けに旅に出る…そして、3番と4番は1番と一緒に2番を助けにパーティー!」


えっ何て言ったの?

俺の持ってる箸を見たら1番って書いてた、2番は…まっ、まゆみちゃん!

まゆみを助けるの?

って、ダイスケが3番で悟が4番…それでパーティー…

んん!「パーティー!」

新しいゲームだな!「パーティーだぁ~!


俺は1番の箸を右手に持ち上げて

繁 「まゆみちゃんを助けるのパーティーだぁ~!」と大声を出した時、店の中全体が眩しい光に包まれて、皆の顔が光で見えなくなり、「眩しい…」


……「ん、真っ暗だ…あっ頭が痛い…」

繁 「あああ~頭が痛い飲み過ぎたか。」


そっか…痛い頭を押さえながら、昨日の事は夢だったのかを未だ整理がつかず、この暑い砂漠地帯を方向も決めず、ひたすら歩いていた。


喉がカラカラで、限界かと思っていた頃に「あれは…」


遥か遠くに拳位の緑色した森が見えた

「森がある…水があるよな…」とにかく、歩かないとこのままでは熱射病で倒れるか、そのまま死んでしまうかもと思いながら体力の有る限り歩いていた。


どのくらい歩いたのか…意識が薄れる中、暑さと喉の渇きで限界で「後…少し…」繁は意識を失った。


夢を見てるのか…

カントリーの中で皆と水を浴びる程飲んで、身体中水浸しになってる俺がいる。

「気持ちいい~!最高だぁ~!」


……だんだんと意識が戻ってくる中で、俺の回りから色々な聞き慣れない人の声してくる、


繁 「だっ、誰?」


俺は目が覚めた、


見知らぬ人 「おおお!目が覚めたか」


だんだん、意識がはっきりしていくなかで、俺が今

居るところは…家?木の天井が見える、小屋?

俺は生きているんだよな、あの暑い空の下で意識を無くしたのか…


ここは日本?服装は今風の衣装ではなく、エジプトの様な布を体に巻いた様な服を着てる。


誰なんだろ?俺は助けてもらったのか?

あの暑い砂漠地帯で俺は倒れたんだ、それで助けてもらったのか…


見知らぬ人 「どうだ、具合は?」


繁 「あっ、はい、大丈夫です」

俺は起き上がって、水浸しの自分の姿を見た


見知らぬ人 「村の直ぐ近くで倒れてたから、声をかけたけど、反応が無かったから死んだかと思ったよ」


俺は…危ないところを助けてもらったのか


繁 「助けてもらって、有り難うございます。」姿勢を正し、正座でお辞儀をしてあたまを下げた


繁 「俺の名前は、成瀬 繁です」


見知らぬ人 「俺はタカシ…ここは皆、下の名前だけで呼んでいる


タカシは身長170センチ位で髪型は長髪で後ろに束ねて顔も無精髭で古代の様な感じだっ


タカシは「意識が戻ったぞぉ~!」と、村人達を呼んできて、大勢集まった。


皆が、「ああぁ~良かったね、この暑い中」


タカシ 「あなたは何処から来たんですか?…見慣れない格好ですが…」


繁 「何処から…と、言うか…俺もよく分からないのです…ここは日本ですか?俺は日本の神奈川から来ました」


タカシ 「日本…だけど、カナガワとか分からない、俺は生まれてからこの村にすんでるけど、この辺りにはカナガワとかと言う町はない…しばらく歩けば海のある町とか山のある町はあるよ、俺達はそう言っている」


繁 「俺の言葉が通じるから、日本なのかなと思った…」


タカシ 「言葉は皆、物心ついた時からこの言葉を話してるよ、その目に付けてるのは何?」


眼鏡を知らないのか…


繁 「これね、眼鏡と言ってね、視力が弱いからこの眼鏡をかけたらよく見えるんだ…」


タカシ 「メガネ…」珍しく俺の眼鏡をじろじろと見る


もしかして、俺はタイムスリップして過去に戻ったのか…だとしたら、何時代…


繁 「タカシさん、今何年何月ですか?」


俺はタカシに今、どの時代に来てしまったのか確認したくなった


タカシ 「何年?何月?…繁はこの世の人じゃない感じがするけど…もしかして…」


今度はリュックに興味を示し、

タカシ「この袋の中には何か入ってるなか?」


繁 「この中ね…」

繁はリュックの中に手を入れてペンライト2本出してタカシに見せた


繁 「このスイッチを入れると…」

ペンライトが光だし


タカシと村人 「おおおっ!ひっ光った~!」


繁はペンライト両手に持ち腕を上まで伸ばして、オタ芸を踊りだした


タカシと村人 「これは、武術だ!」


繁はペンライトをからだいっぱいに振り回して踊りだした。

それを見た村人達は、繁のオタ芸を舞うなを見て、手を合わせる人や正座をして神を拝む様な仕草をしている人がいた。


繁 「イベントでこんな感じで打っています」


タカシ 「やっぱり、敵の攻撃を交わしながら撃ってるんだ!」


ああ~打つと撃つ…もしかして、勘違いしているかも知れないな…

現代人でないタカシにとっては、この俺の姿が物凄く見えるんだろうな…「はっ」と思い、スマホを見たら時間と時代が解るかもと思い俺はポケットに入ってたスマホを出した。


村人 「おおお!なんだ!それは!」


繁はスマホの画面を見て

あれ、西暦は2022年の3月…しかも、夜の10時になってる?なぜだ

アンテナは……


繁 「けっ圏外かぁ」


タカシと村人 「おおお!けっけんがい~!」

タカシと村人達は目をキラキラさせて、何かが起こるのかも知れない、もしくわ、もう既に起きたのかと言う期待感で、回りを見たり繁の様子を見た。


タカシと村人 「……」

村人の一人 「何も起こらないけど…」


タカシ 「繁はさんは、ただ者ではないないと思いましたが、その四角い物で何かの魔法でも…」


繁はスマホをタカシに見せて


繁 「あああっこれね、スマホ、電話…って分からないが…離れてる人と通話やメールのやり取りができる便利な物だよ…ただ、圏外でね~」


タカシや他の村人はそのスマホの説明を聞かされても全く分からないのだが、その光ったり暗くなったりするスマホを見て、繁は只者ではない、もしかして、今この村に繁が来たのは、神様のお告げかも知れないと思い、村長に会わせたいとタカシは思って、繁の手を引いて、家を出た。


タカシ 「どんな理由でここにたどり着いたのか分からないが、まっしばらくはここで休んだら良い…この村の村長に会ってもらいましょ」


ここの村は回りが木で囲まれて、ひとつ、ひとつの家は木造丸太で作られていて、一件、一件おしゃれなロッジのようになってて、服装と家とのバランスに繁はどの時代にタイムスリップをしたのか困惑していた。


タカシが先頭に村のメイン通りを通って、一番奥にある建物回りの家より3倍位はある大きな建物が村長の家…入り口を入ると、廊下が奥まで続いていて、さすが村長の住まいだけに、左右にはいくつものドアがあり、一番奧の部屋にタカシが案内してドアを開けた。


タカシ 「村長!村長!旅人をお連れしました。村長に会わせたく、お連れしました。」


繁はタカシに部屋に入るように促されて村長の居る部屋へと入った。


村長の部屋は木造造りの20畳程の広さで真ん中程に1m角の木の板のテーブルに固そうな木のイスが囲むように4つあり、自分の対面に村長が座っていた。


繁 「初めまして、私、この外に倒れている所をタカシさんに助けてもらいました、成瀬繁です…有り難うございました。」


繁は村長に深々と頭を下げた


村長 「繁さん、頭を上げて下さい」


村長さんは身長が150センチ位細身の小柄白髪頭で丈夫な枝木を杖として年齢は80を過ぎてるように見えた。


タカシ 「村長、この繁さんは不思議な光る物を持ちまるで、光を操る魔法を使えるのでわないのかと思います、もしかして、この人が救世主なのでは…」


村長 「そうだな、この見たことの無い服装…目に何かガラスみたいのを付けてそれで、見えない何かをみるんだな…」


繁 「あの、これ眼鏡でして、見えないものを見るでなくって、見えないから見ると言うか…これがなければ、よく見えないんですよ…」


村長 「やはり、見えないものを見るのか~!只者ではない!」


繁 「あの…そうじゃないんですが…」


村長 「実を言うと、この村は大きな街だったらしい…それが、大魔王と言う者が現れて、この村と他の街を壊して行ったらしい…大魔王の怒りを静めるために、我が村の王様の娘を大魔王に捧げたら、怒りを静める事が出来るとこの村の占い師が言った…それでしばらくすると、村の外から勇者なるものが、この村にやってくると話し…そして、今日待ちに待った勇者が来ました!ね!繁さん!」


村長は嬉しそうに杖を突きながら、俺に近づいて来て肩を叩いた


繁 「勇者って、RPGなら戦えるけど…実際に俺が…」


村長 「あーるぴじぃーだか何か知らないけど、大丈夫!ウチの村から北へと向かうと、小高い山があって、そこには城がある…その城へ行って王様にあって欲しい、王様はお前を待っている」


繁はこの先どんな事が起こるのか凄く不安になって、大魔王ってどんな物凄い化け物なのか、しかも、ゲームでしか戦ってない自分に実際に武器もないのにどうやって、戦うのか…このまま黙って逃げて行こうか悩んでいた。


その時、村長が


村長 「あっ、この娘が王様の娘でマユ姫だよ」

と、繁に写真を見せた


繁 「写真!カメラがあるの?」


村長がインスタントカメラを出して

村長 「あっ、これね…カメラ!うちの先祖代々使ってるものだよ」


このカメラが先祖代々って…カメラがある時点でもしかして、未来なのかそれとも、どこか次元の違う世界へと移動してしまったのかわけ分からなくなってしまったが、その村長が見せた写真を見た時もっと驚いた。


繁 「まっまゆみさんだ!…まゆみさんだよね…」


村長 「マユ姫だよ、マユ姫は我が町の王様の一人娘で大人になるまで大事に育てられたんだけど、大魔王の怒りをしずめるためには、マユ姫を差し出さなきゃならなく、王様は町のため、マユ姫は王様の町を守る為に自分が犠牲になれば、町のため王様のために、大魔王の元へと行ったそうだ、王様は占い師に頼り、その答えを聞いた所、光を操る男が町に現れ、マユ姫を助け出してくれる」


滋 「…で、俺がそのマユ姫を助けに行くんですかぁ~」


村長 「ただ、助けに行ってもらうのではなく、命を張って行くのだから、無事に帰ってきたときは、王様の娘であるマユ姫を姫として、そして、滋さんをこの村の王様として迎えても良いと言うことです…どうです?」


俺が王様かぁ~しかも、相手はマユ姫…助ければマユ姫は俺のもの…悪くはないな…でも、大魔王ってどんだけ凄いのか、怖いなぁ~戦わずして、マユ姫を連れてこれないかな…


村長 「一人で行くのは心細いだろうから付き人もいる、悟とダイスケだ」


繁 「えっ悟?、ダイスケ?」


繁はキョロキョロと回りを見て、自分の入ってきたドアの方を見た。


ドアを開けたのはダイスケ、その後ろに悟りが付いて入ってきた。


ダイスケ 「よっ!」


繁 「よっ!じゃねぇ~よ!俺一人本当心細かったよ、って言うか、何で俺達ここに居るのかもよく分からなくってさ」


ダイスケ 「俺も…あの合コンの時、王様ゲームの時、凄く光って、繁が光に包まれたと思ったら、目の前が眩しくなって気がついたら砂漠地帯で、たまたま通りかかった村の人に助けてもらってここに来たよ…それで、「お前たちは勇者の付き人になってもらうよ」なんて言われて何の事だかさっぱりだけど、豪華な食事とお酒をご馳走になったからね、それにここに黙って居るのもね、何か楽しそうだし、まさかお前が勇者とわね、はははっ」

ダイスケは食べ物があれば何でもオッケーなのか…


村長 「明日にでも繁さんたちは王様に会って、挨拶してきて下さい、今日はゆっくりと寝て明日に備えて下さい。」


ああ…明日、城に向かうのか…

次の日

結局、色々考えすぎてあまり寝れてない、って言うか、何故俺が何処の時代か国かも分からないのに、あの楽しかった合コンから一転、この場所に来てと言うか、突然過ぎて何だか分からないけど…村長には勇者だとか、姫を助けるだとか、大魔王と戦うみたいな感じだし、そんなこんなで考えてたら、あまり寝れなかったな…


俺が村長の部屋に行く途中、タカシとすれ違い

タカシ 「寝れましたか?食事の用意が出来ましたので、出かける前に食べてください!」


食事を取るため食堂に入ってみたら、既にダイスケが食事をしていた

ダイスケ 「繁、遅いな!先に食べてたよ」

相変わらず豪快にご飯を食べるダイスケその隣に悟は朝から酒を飲んでいた


繁 「ダイスケの食欲は変わらず凄いな、悟は朝から酒だし、俺は緊張して寝れてなかったよ、これから訳の分からない奴と戦うんだぞ!怖くないのか?」


ダイスケ 「大丈夫!何かあった時、復活の呪文とか何かの魔法で大魔王だか何だか知らない奴を倒せば良いんだろ?」


繁 「えっ!ダイスケ、呪文使えるの?」


ダイスケ 「俺なんか使えるわけ無いでしょ!悟は?」


悟はコップの中の酒を飲み干し横に首を振った


繁 「……誰が倒すの…逃げよっか」

繁はテーブルの上に有る食べ物を、お腹イッパイ食べて、この場から逃げる事に決めた


繁は小声でダイスケに向かい 「おい!ダイスケ!これ食べたら逃げるぞ!腹イッパイ食べたら、3日位食べずに逃げきれるだろ!なっ」


ダイスケ 「悟、見てみろもう酔っぱらってる…逃げるどころか、介護が必要だな」


もう、こうなれば俺一人でも逃げるか、と考えていたところに

タカシ 「食事は大丈夫ですかね、城までは私共で馬車を出しますので、安心してください、では、出発の準備をお願いいたします。」


逃げれなくなっちゃった…

外に出たら、馬車が止まっていてタカシが先導し「どうぞ、皆さん乗ってください」

二頭の馬が木製の荷車と木で出来た椅子、その中にタカシは手まねいて、言われるままに俺達は馬車の中に乗った。


「さっ、走らせて下さい」タカシは運転手に話しかけて、俺達を乗せ城へと向かった。


二話へ続く












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