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99話 幸せな一時

 僕は前にオレガノという敵にイルの祖先から代々受け継がれる原始の力も奪われた。その後、オレガノと戦いに勝ち奪われた力を返して貰おうとしたが奪われた能力は戻って来なかった。

 

 僕は失意のどん底に落ちた。もう生きる気力は無く、僕は食っては寝る生活をしていた。僕が引きこもっている期間、家族には迷惑を沢山掛けた。家族は僕を心配し、元気になってくれるように家族がパーティーを何度も開催した。美味しい物を沢山食べたり嫁が僕を慰めるが僕の気持ちが晴れる事は無かった。

 

 黒十字騎士のメンバーも僕がこうなってしまった事で僕の仕事を皆で割り振ってくれた。その事で黒十字騎士のメンバーが僕に文句の一つでも言えば良いのに何も言わず、僕の体調を気遣ってくれた。


 僕は魔王として魔王軍の部下を取り仕切り、人材派遣をしているのだが、僕がこうなってしまった事でレオが僕の代わりに魔王代理として魔王軍の幹部に支えられながら取り仕切っていた。


 僕は皆に外に出て外の空気を吸ってと言われたので僕は何回か外に出て空の天気でも見ていた。そういえば今年はもう終わるというのに雪が降っていない。ルークは出来た娘に雪を見せるぞと息巻いていたが今年は雪が降らないと町中の人々が噂してそれを聞き、ルークは落ち込んでいた。

 

 クリスマスの季節になり僕は子供達が欲しい物を事前に用意し、リビングに飾ったクリスマスの木の所に置いた。もちろん家族や日頃お世話になっている友人達に贈るプレゼントも用意した。今年のクリスマスも盛大に行った。子供達は自分で用意したプレゼントでお互いにプレゼント交換を始め、盛り上がっていた。


 年末も家族で盛大にパーティーをした。 

 僕の今年の生活は家で引きこもる生活で幕を閉じた。僕は一人で寝ている時、いつも涙を流しながら苦しんでいた。ストレスで頭が熱くなり血管が切れるような音がした。苦しみも限界を超え、悟りの域に達した。先まで悩んでいた事は消え、心は澄み渡った。そして僕の左の頬に死の刻印が現れた。


「おはよ」

 僕は起きリビングに行き、そこに居た僕の家族に挨拶した。


「「明けましておめでとう、お父さん」」

 僕の娘達は僕にそう挨拶した。


「ああ。明けましておめでとう」

 僕はそう返した。


「お父さん、ココア飲む?」

「ああ」

 僕がそう言うと娘はテーブルの上にあるココアが入った紙パックを空のコップに注いだ。


「はい」

「ありがとう」

 僕はココアを注いだコップと受け取り、ココアを飲んだ。


「お父さん、今日は何だか顔色が良いね。元気になった?」

「ああ、もう元気になったよ」

 僕はそう聞かれ答えた。


「すまなかった。皆に迷惑を掛けたな」

「良いんだよ、お父さん。誰だって疲れる事はあるんだから」

 僕は娘にそう慰められた。


「ヨミ…」

「アリア、おはよう」

 僕が地べたに座り、ココアを飲んでいると後ろからアリアがやって来た。僕はアリアの姿を見た。どうやら朝早くから、自分の身体を鍛えていたようだ。アリアは風呂上がりでスポブラを身につけた姿であった。実に怪しからん姿だなと僕は思った。


「ヨミ」

 アリアは僕の近くのソファーに座り、僕を呼んだ。


「何だ?」

 僕は恐る恐るアリアの隣に座った。


「膝枕してやる」

 アリアは自分の太ももを叩き、僕にここに頭を乗せろと言った。


「………」

 僕はソファーに寝転びアリアの太ももに頭を乗せた。

 ワサワサワサ。

 僕は左手でアリアの胸を(まさぐ)った。


「………」

 子供達を見ると子供が僕の方を見ていて僕と目が合うと気まずそうにしていたので僕はアリアの胸を弄るのを止めた。僕は他の嫁が来るまでアリアに膝枕をして貰い、幸せな一時(ひととき)を過ごした。

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