89話 冬崇冬術:冬景崩山激流
僕は二つの大きな黒い盾の持ち方を逆手に持ち、盾の上を攻撃に使うように持った。僕はイアに向かってもの凄いスピードで飛んで行った。
(来る!!)
イアは構えた。僕は上空から下へ行き、そして低空飛行し、スピードを上げた。
そしてイアに黒い盾の上の部分を打つけようとした。
「暗黒結界!!」
イアは黒いバリアを張った。
ドーンッ!!!
僕の黒い盾とイアの黒いバリアが打つかり鈍い音がなった。
僕はイアのバリアに盾を打つけながら低空飛行した。
ピシッ!
そしてイアのバリアは僕の盾の威力で罅が入った。イアは僕の攻撃を何とか抜け出そうとしたが強い力に抜け出す事は敵わなかった。
「がああああっ!!」
僕はもの凄いスピードで飛行し、イアを石の壁に打つけた。バリアは完全に割れ、イアは血を吐いた。
「効いたかな?」
僕は後ろにジャンプし移動した。
「あまり効いてないようだな」
「ほざけ」
イアは血を吐きながら立ち上がった。
「!」
僕は黒い盾二つを魔力として散らし、消した。僕は竜の姿から元の人間の姿に戻った。イアは驚いた。
「ああ、これ?僕が地に着いた時点でもう使い物にならないから消した」
僕はそうイアに教えた。
「造氷人形」
僕は手を組み、氷の人形を二体作り出した。氷の人形はイアに向かって行った。イアは剣を抜き、氷の人形の攻撃を躱し一体の氷の人形の腕を切り落とした。
「ほう」
氷の人形二体に善戦するイアに僕は感心した。
「これはどうかな?氷角錐」
僕は薬指と小指を曲げた左手で人差し指と中指を一緒に少し上に上げるとイアの地面の下から氷の角錐が天を突き上げた。
「!」
イアはそれを避けた。
「やるな。だが甘い!」
「冬ノ霜木ノ蔦」
僕はイアの地面から霜の付いた氷色の木の蔦を出し、イアの身体を拘束した。この技は木属性と氷属性の混合技だ。
「大技出すからしっかり押さえておけよ」
氷の人形二体がイアの身体を両側から押さえると、僕はそう言った。
「森羅万象は始まりを意味する力。今からお前に見せる力は終わりを意味する力。存分に味わうといい」
「冬祟冬術:冬景崩山激流・玉」
僕は掌を合わせると深い青色の氷で出来た二つの龍の頭が僕の両側に現われ、イアに向けて飛んで行った。
「暗黒竜の黒い暴風」
黒い暴風がイアを包み込む。二つの深い青色の氷の龍の頭は黒い暴風に打つかり、イアを包み込む暴風の風の向きで逸らされ、地面に打つかった。
「ふん!」
イアは黒い暴風を解くと氷の人形と氷の木の蔦が割れ地面に崩れ落ちた。
「暴風で氷の龍の攻撃を逸らし、拘束も解いたか。やるじゃないか」
僕は感心した。
「それなら…」
僕はイアから距離を取った。
「白山」
僕は手を組むと僕の後ろに大きな雪の積もった沢山の白い山が現れた。
「何の技が出るのか分かるよなああ!!」
僕の心は高揚していた。久しぶりに本気で戦える相手が現れた事に…。
「古竜化:暗黒竜」
イアは剣を鞘に仕舞い、黒い竜の姿になった。そして二人は…。
「冬崇冬術:冬景崩山激流」
僕は唱え、両手を前に突き出し両手の平ををイアに向けた。白い山から雪崩が押し寄せた。
「暗黒竜の黒い吐息」
黒い大きな竜となったイアは大きく息を吸い、そして黒い炎を吐き出した。
ドオオオオオオオオオオオオンンン!!!
雪崩と黒い炎が打つかり合い、周りに轟音が鳴り響いた。




