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暗黒大景 / ANKOKU TAIKEI【パイロット版】  作者: 火山 千
第1部

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78話 危険な考え

 ライカとレイジは王都からそんなに離れていない場所にいた。


「ライカ、本当に僕と戦うんだな」


「うん、そうだよ」

 ライカは答えた。


「私はお兄ちゃんの持っている青い力が欲しい。勝ったら問答無用で貰うね」


「何で僕の青い力が欲しいんだ?」

 レイジは疑問に思いライカに聞いた。


「お兄ちゃんが持っている青い力は鍵なの」


「鍵?」


「そう。私がもっと強くなる為の鍵」


「何を言っているんだ?」


「分からないなら、それでいいよ」

 ライカが何を言っているのかレイジは分からなかった。だがライカが青い力を欲しているのは分かった。


「お前、兄さんや弟の力も奪うつもりか?」

 レイジは聞いた。


「んー、まだ考えてはいないけど。ゼノが持っている白い力は欲しいかな。あとエリナ姉さんの黒い力も欲しいな」

 ライカは答えた。


「そんなに力を集めてどうするんだ?」


「私は力を全て集め、最強になる。そして私はこの力で世界を支配する。私が新たなる時代の王だ!!」

 ライカの感情は高ぶった。


「危険な考えだ。僕はここでお前を止める」


「やれるものならな」

 レイジは黒い大剣を構えた。ライカもそれを見て黒い大剣を構えた。


「さあ、始めましょ」

 ライカは不気味な様子だった。


「暗黒解放:死と滅亡の運命(ラグナロク)・インフィ二ティ」

 レイジはは剣を持った右腕を横に伸ばし、剣を斜め下に向けた。


 そして唱え、ロキの頭の上に青い天使の輪が現れ、黒い大剣から青い魔力が漏れ、体の周りからは青い閃光が光り、そして消えた。


「なんだ。お兄ちゃん、第四解放しないんだ」


「いや、それとも出来ないのかな?宝の持ち腐れだね、ガッカリ」

ここら一帯の地から黒い魔力が吹き出した。そして魔力の色は紫に変わった。


 この世界の空気中、地中にある無数の膨大な魔力がライカを中心に集まる。


 ライカの身体は少し浮かび、紫の魔力はライカに向かって流れ込み、紫の球体となり優一を包み込んだ。紫の球体は中が透けていてライカの姿が見えた。


 大きい真っ黒な蛇が何匹も紫の球体の上を這った。ライカの頭の上に紫の天使の輪が現れ、紫の球体の周りに黒い閃光が光った。


「まさか…」

 レイジは焦った。父さんが見せてくれた力をライカも使えたから。


「暗黒第四解放:死と滅亡の運命・ナイトメアオーバー」

 ライカは唱えた。そして紫の球体は割れた。ライカの宙に浮いていた足は地面に着いた。


 今まで見た力とは別格の力となっているのは誰が見ても言える位、異質な力であった。


(来る!)

ライカはレイジに向かって走り、黒い大剣を振り下ろした。


「くっ…」

 ライカの殺意のある剣撃に押された。レイジは後ずさりしながらライカの剣を受けた。


(このままでは、やばい!)

 守っているだけでは押されるままだ、レイジは攻撃に転じた。


「ははっ」

 レイジは攻撃に転じライカは喜んだ。レイジの剣とライカの剣が打つかり合い、火花が散った。


「いいね。いいよ、お兄ちゃん」

 レイジは青い力の本当の強さを引き出せないが、それを剣術でカバーした。


 ライカは大技を使わず、レイジとの戦いを楽しんだ。


「これで決める!!」

 レイジがそう言うと、空には雲一つ無い快晴だったが、黒い雲が現れ、空を覆った。


「究極魔法:青い雷(アオイイカズチ)

 レイジが唱えると黒い雲から青い雷がライカに目掛けて落ちてきた。


「アブソリュートバリア」

 ライカは紫のバリアを張り、空に浮かぶ黒い雲から落ちて来た青い雷を防いだ。


「青い雷よ、纏え」

 青い雷はレイジに向かって落ちてきた。青い雷はレイジが前に突き出した黒い大剣に落ちてきた。


 青い閃光が黒い大剣に走る。黒い大剣に青い雷が纏った 。


「削れ!」

 レイジは青い雷を纏った黒い大剣を振り回すと、纏っていた青い雷が地面を削り取り、ライカの方へと向かって行った。


「いいねえ」

 ライカは黒い大剣に有りっ丈の力を込めた。ライカの周りに紫の稲妻が走った。


 ライカの剣の持ち手から刀身にかけて紫の閃光が走る。ライカの黒い大剣は紫のオーラが渦みたいに流れた。


「究極魔法:イル・ネア・ブラスト・ナイトメアオーバー」

 ライカは剣をぶん回した。紫の斬撃が青い雷に打つかる。威力は互角のようだ。


「まだ!まだあ!!」

 ライカは剣を何度も振り、紫の斬撃をレイジに向けて何度も飛ばした。レイジは青い雷でその斬撃を防ぐ。


「第四解放しなくてもここまで戦えるなんて…。流石、私が欲する青い力」


(青い力を手に入れれば私は無敵になる)

 ライカは喜んでいた。


 レイジを見るとレイジの魔導服はボロボロになっていた。


「お兄ちゃん、もう終わりにしよ。青い力を渡して」

 ライカはボロボロのレイジを見て哀れんだ。


「断る」

 レイジは断った。


「じゃあ、死んで」

 ライカは黒い大剣に有りっ丈の力を込めた。ライカの周りに紫の稲妻が走った。


 ライカの剣の持ち手から刀身にかけて紫の閃光が走る。ライカの黒い大剣は紫のオーラが渦みたいに流れた。


「この一撃に全てを懸ける」

 レイジは黒い大剣に有りっ丈の力を込めた。


 レイジの周りに青い稲妻が走った。レイジの剣の持ち手から刀身にかけて青い閃光が走る。レイジの黒い大剣は青いオーラが渦みたいに流れた。


「究極魔法:イル・ネア・ブラスト・ナイトメアオーバー」


「究極魔法:イル・ネア・ブラスト」

 互いの斬撃が打つかった。斬撃によって地面は削り取られた。


「中々、やるね。でも私には勝てない」

 斬撃を互いに打つけ合うがレイジは押されていた。


(僕は妹の間違った道を正さないといけない。だから青い力、僕に力を貸してくれ)

 レイジは強く願った。


「馬鹿な、この私が押されているだと!」

 青い斬撃の威力は増し、紫の斬撃を押した。


(どこにそんな力が秘められている?先までレイジはボロボロだった筈)

 ライカは焦る。


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

 レイジは力の全てをこの一撃に乗せ叫んだ。


 青い斬撃は紫の斬撃を凌駕(りょうが)した。

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