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65話 イザベラの死

 円卓の騎士との戦いから二日が経った。


「父さん、ちょっといい?」

 僕は自分の娘達とお菓子を食べていたらレオにそう言われた。レオの後ろにはロキがいた。


「で、話は何だ?」

 僕とレオとロキは外に出た。


「円卓の騎士との戦いで俺を助けるためにロキは力を失った」


「父さんには悪いけど、ロキに父さんの力の一部を譲渡して欲しい」

 レオはそう言った。


(なるほどロキが気が進まないような顔をしていたのはそういう事だったのか…)


「いいよ。ロキお前に僕の力を譲渡するよ」


「円卓の騎士との戦いで僕に戻ってきた力があるからそれをロキ、お前にやるよ」


「ありがとう、父さん」

 ロキは僕に礼を言った。


「手を出して」

 そう言うとロキは手を出した。僕はロキの手を握った。そして僕の頭の上に灰色の天使の輪を出した。


「ロキに力を譲渡する」

 僕の頭の上にあった灰色の天使の輪は無くなり、ロキの頭の上に灰色の天使の輪が現れた。


「ありがとう、父さん。ありがとう兄貴」

 ロキは僕らに礼を言った。僕たちは家の中に戻った。


 

 それから数日後…。

 その日の早朝、玄関のドアノックをガンガンと叩く音が聞こえ、エリナは家の玄関の扉を開けた。


「あら、リリア。こんな朝早くからどうしたの?」

 エリナは聞いた。


「はあ…、はあ…、ユウイチを…、呼んで…、早く」

 リリアは息を切らしそう言った。リリアは走ってここまで急いで来たようだ。何故、ゲートを使いここまで来なかったのか分からないがリリアはテンパっているようだった。


 リリアの(ただ)ならぬ様子にエリナはユウイチを急いで呼んで来た。僕はエリナに起こされ、玄関へ辿り着いた。みんな起きて玄関へ集まった。


「あっ、ありがと」

 シエラは水をコップに入れリリアに渡し、リリアは一気に水を飲み干した。


「どうしたんだ?リリア」

 僕は聞いた。


「イザベラが殺された」

 リリアはそう答えた。僕はそれを聞いて驚いた。皆も驚き、静まりかえった。


「どういう事なんだ!」

 僕は突然の事で理解出来ず、リリアに聞いた。


「朝になってもイザベラが起きないから私が起こしに行ったらイザベラが血まみれになって死んでいた。」


「誰が殺したんだ?」


「分からない」


「お前らの仲間に殺されたのか?」


「分からない!」

 リリアは何も分からないようだった。


「お前達はこの家から出るな、俺はイザベラの所へ行く」

 僕は家族にそう言い、リリアとゲートを使いイザベラの所に行った。



「どうして…」

 僕とリリアはイザベラの遺体のある部屋に入り、イザベラの遺体に被せられた白い布を取り、遺体を見た。イザベラの胸に大きな剣で突かれた痕があった。

 

 僕は再びイザベラの遺体に白い布を被せた。


「リリア、お前達はイザベラを殺した犯人を見ていないんだな」

「うん、見ていない」

 リリアは答えた。


「リリア、俺は時の石で昨日に戻る。何時に戻った方が良いとかあるか」


「何時でも大丈夫。だけど戻れるだけ時間を戻した方が良いと思う。


「ああ、分かった。戻れるだけ時間を遡るよ」

 僕は答えた。


「ユウイチ、貴方が時間を遡ったら私たちにイザベラが殺される事を皆に教えて。皆でイザベラを殺す暗殺者を迎え撃ちましょ」

 リリアは提案した。


「ああ。俺がイザベラの傍にずっといればイザベラは殺されないから安心しろ」


「ユウイチ。お願い、イザベラを助けて」


「ああ。分かった」

 僕はそう言い、空間魔法で時の石を出し、念じ過去へ戻った。


 

 僕は過去に戻り、昨日の昼に辿り着いた。僕はゲートを使いイザベラの部屋に来た。


「どうしたの?ユウイチ」

 部屋にいたイザベラは僕に聞いた。


「イザベラ、リリアを呼んでくれるか。二人に話がある」

 僕がそう言うとイザベラはリリアを呼んだ。二人はイザベラの部屋に来た。僕は二人にイザベラが夜中に何者かに殺される事を伝えた。


「どうすれば良いの?」

 リリアは僕に聞いた。


「僕がイザベラを警護するからイザベラは今日と明日の朝まで僕の傍にいてもらう」


「あと明日の朝まで僕の言う通りに行動するんだ」


「分かったわ、ユウイチ」

 イザベラは答えた。僕はイザベラにどう行動するか伝えた。


 

 僕はお昼をイザベラと一緒に取り、イザベラの傍にいた。


「まさか私が殺される時が来るなんてね」

 イザベラは自分の部屋の椅子に座ると息を吐き、そう漏らした。


「イザベラは自分の死を予知出来ないのか?」

 僕は疑問に思い、聞いた。


「私は自分の未来の予言は出来ないわ」

「そうか…」

 僕はイザベラの予言は万能だと思っていたが欠点が有るとは思ってもみなかった。


「今日はベッドでぐっすりと眠ることは出来そうに無いようね」


「イザベラ、俺がいるから今日は安心して眠っていい。敵は俺が蹴散らしてやるから安心してくれ」


「ありがとね、ユウイチ。貴方を信じるわ」

 イザベラを元気付けた。


 イザベラは僕の大切な人だ。幾度も僕らの危機を教えてくれて協力してくれた恩人だ。イザベラを必ず守ってみせる。僕はそう心に誓った。

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