55話 各々の戦い
ルークの目の前に一人の男が現れた。漆黒のプレートアーマーを身につけ、アーメットは付けてなく、顔が見えた。
その男はルークが今まで戦った人の中で一番強いと戦う前から直感した。ルークは剣を構えた。
「暗黒解放:死と滅亡の運命・もう一つの力」
ルークは剣を持った右腕を横に伸ばし、剣を斜め下に向けた。
そして唱え、ルークの頭の上に赤の天使の輪が現れ、剣から赤の魔力が漏れ、体の周りからは赤い閃光が光り、そして消えた。
「ふふっ。流石、先生の息子だ。私の名はランスロット、円卓の騎士の一人だ。お前、名は何と言う?」
「俺の名はルーク・レッドフィールド」
ルークは答えた。
「いい名だ。私と全力で戦い、どちらが強いか決めようじゃないか」
漆黒の鎧を着た男。円卓の騎士、ランスロットは言った。
「レイジ、貴方は何で私に付いてきたの?」
カナエは聞いた。
「何でって、心配だから付いてきたんだよ」
レイジは答えた。
「ほう、可愛い女がいるじゃないか」
レイジとカナエの前に男が現れた。
「私の名はトリスタン、円卓の騎士の一人だ」
「そこの女、私の嫁にならないか?嫁になったらたっぷり可愛がってやるぞ」
円卓の騎士の一人、トリスタンはカナエにそう言った。
「気持ち悪い」
カナエはバッサリと言い放った。
「はは、良いねえ。強気な女を屈服させるのも乙なものだ」
トリスタンは余裕な笑みでそう言った。
「レイジは下がってて、私が戦う」
「そんな、僕も戦うよ」
レイジは応戦するつもりでいた。
「私の言う事を聞いて!」
カナエに怒鳴られ、レイジはカナエの言う通りにした。
その頃、テオがいる場所では…。
「おー、みんな派手にやっているね」
円卓の騎士の一人、パーシヴァルは言った。
「パーシヴァル、これからどうする?」
円卓の騎士、ボールスはどうするか聞いた。
「市民を沢山、殺していれば先生の仲間がいずれくるんじゃない?」
パーシヴァルはそう答えた。
「私たちは市民を沢山、殺すのが目的では無い」
「私達は先生とその親族を殺すという命令があったから生き返ったんだ」
ボールスは言った。
「まあ、細かいことは良いじゃないか。王都を襲撃すると決めたのは俺たちの王だ。それに従うまでさ」
パーシヴァルは言った。
「お前は人を殺したいだけだろ?」
「あ、バレた?」
ボールスには見抜かれていた。
「暗黒解放:死と滅亡の運命・デザート」
テオが唱えると頭の上に砂の天使の輪が現れた。
「行け」
テオはパーシヴァルとボールスの後ろから砂を操り、捕まえようとした。砂は二人に迫って来た。
「ボールス!」
攻撃を感じ取ったパーシヴァルはボールスを突き飛ばした。
ボールスは砂に捕まらなかったがパーシヴァルは砂に捕まった。
「お兄さん達、襲撃者であってるよね?」
テオは二人に聞いた。
「パーシヴァルを離せ!」
ボールスはテオを睨んだ。
「嫌だね」
テオは前に突き出してた手を開いていたが手を徐々に閉じた。
そうするとパーシヴァルを捕まえていた砂は力を強め、パーシヴァルの身体が強く潰され、骨が折れた。
「うわあああああああああああああ」
パーシヴァルはあまりの痛みに悲鳴を上げた。
「離して欲しいなら力尽くでやりなよ」
「クソガキがあッ、ぶっ殺してやる」
ボールスは仲間の悲鳴を聞き、激怒した。




