36話 新たな命
それから三ヶ月時は過ぎた。冥府の十二使徒が襲ってきたが僕はそれを退けた。六人ほど冥府の十二使徒を殺した。あとルナが僕の知り合いの医者に弟子入りをし、助手として働きだした。ルナはいつかは世界中の病気で困っている人を助けるのが夢だと言っていた。
あと、めでたい話なのだがアリアが俺の子を妊娠していた。僕はアリアからそれを聞いた時もの凄く嬉しかった。
僕は今日、エリナと一緒に待ちで買い物を済ませ、帰ろうとしていた。
「ユウイチ…」
エリナは僕の名前を呼んだ。
「どうした?」
僕はエリナの方を見て言った。
「言いづらいんだけど…」
「何だ?」
「私もユウイチの子を妊娠したみたい」
僕はそれを聞いた時、驚いた。
「迷惑だったかな、ごめんね」
「いや、迷惑じゃないよ。嬉しいよ」
「盛大にお祝いしないとな」
「そうだね」
エリナは不安そうにしていたが僕の言葉に安心した。
「エリナ、ありがとう。僕の子を身籠もってくれて」
「うん」
「私も嬉しい。ずっと子供が欲しかったんだ」
「そうか」
僕はエリナがそう思っていたなんて思っていなかった。
「エリナそっちの荷物、僕が持つよ」
僕はそう言い、エリナの左手に持っていた袋を持った。
僕たちは家に戻った。
十年後…。
アリアとの間にできた子供はアリスと名付けた。アリスはすくすくと成長した。レオも元気に暮らしていた。
エリナとの間には男の子ができ、ルークと名付けた。ルークの後に女の子が生まれた、名前はエリカと名付けた。
シエラとの間には男の子が二人生まれた。まず最初に生まれたのはロキ、その次に生まれたのはクロスと名付けた。
ルナとの間には男の子供が生まれレイジと名付けた。女の子も産まれた、名前をリナと名付けた。
カミラとの間には女の子が産まれた名前をアメリアと名付けた。男の子も生まれ、テオと名付けた。
「ねえ、ねえ、お父さん。飛行機ごっこがしたいから起きて!」
僕はソファーで眠っていたら僕の娘のエリカが僕を揺さぶって起こした。
「じゃあ、やるぞ!!」
僕は床にうつ伏せになり、両手を上にあげた。僕の娘達は僕の上に乗った。
「ういーん、がしゃん、本日は、ユウイチエアラインをご利用くださいましてありがとうございます。この便はロンドン行きでございます。落ちないようにしっかりと服を掴むようお願いします。それでは出発します。出発進行!」
「ぶーん」
僕は風魔法で体を浮かせ、娘達を持ち上げた。
娘達はきゃっきゃと喜んだ。
「到着いたしました。この度はユウイチエアラインをご利用頂きありがとうございました」
僕はそう言い、床にそっと着地した。
「もう一回して」
リナはそう言い、僕はまた風魔法で宙に浮いた。
娘達は大喜びしていた。
シエラはそんな僕たちを見て複雑な表情を見せた。
「シエラ~」
僕はシエラ洗い物をしていたのでシエラの尻を触った。
「………」
シエラは無反応だった。
「シエラどうしたんだ?調子でも悪いのか?」
僕はシエラを心配した。
「……、後で話したいことがあるから私の部屋に来て」
「分かった」
僕はシエラにそう言われたのでその場を去った。
二十分後。
「シエラ、いるか?入るぞ」
僕はシエラの部屋の扉を開け、中に入った。
「………」
シエラは黙って、ベッドに座っていた。
「ユウイチ、こっちに来て座って」
僕はシエラにそう言われ、シエラの隣に座った。
「シエラ…、もしかして話したいことって離婚話じゃないよな」
僕は恐る恐る聞いた。
「違うわ。私が話したいことはね、あなたが私の子供以外をよく可愛がるからそれを見ていると心がモヤモヤするから私の子供もちゃんと可愛がって欲しいの」
僕はシエラから予想外のことを聞かされた。
「お前の子供ともちゃんと遊んだりして可愛がっているぞ」
僕は答えた。
「あなた全然、私の息子達に構ってないじゃない」
「それは男の子だからだよ。男の子っていうのは父親とそんなべったりとするようなもんじゃないんだよ」
「あなたはそう言っていつも言い訳をする」
「いつまで経っても女の子を産めない私に当てつけるようにあなたは娘達にばかり構って。少しは私の気持ちを考えてよ」
シエラは泣きながらそう言った。
「ごめんな…。シエラ」
「シエラはずっと一人で苦しんでいたんだな。僕はシエラの子供を愛してるよ。これは嘘、偽りじゃないよ」
「シエラが女の子が欲しいなら、産めばいいじゃないか」
「そう簡単に女の子は産めない」
「俺、シエラとの子供は沢山欲しいとずっと思っていたんだ。女の子が出来るまで子作りしようじゃないか。もちろんそれまでに生まれた子もちゃんと愛するからさ」
「沢山、子供ができてもユウイチは愛せる?」
「ああ、ちゃんと愛すよ」
僕ははっきりと答えた。
「それに正直なことを言うと僕の息子がシエラに甘えているのを見ると興奮するんだ。だからシエラには俺の息子を沢山産んで欲しい」
「そうなんだ。えへへ」
僕がそう言うとシエラは困った顔をした。
「シエラ、今から子作りしないか?」
「いいけど」
シエラは少し顔が赤くなった。
「シエラ、頼みがあるんだが」
「何?」
「息子の目の前でシエラとセックスしたいんだ」
「あなた、何を言っているの?」
「お願い、一生のお願い。僕とシエラがセックスしているところを息子に見せたいんだ。シエラも興奮しそうなシチュエーションだろ」
「絶対にだめ。私の子供の教育に悪影響よ。私の子の性癖がねじ曲がったらどうするの!確かに私も興奮するかもだけど」
「なあ、そうだろ」
「でも絶対だめ!」
シエラは想像しているからかどんどん顔が熱くなっているようだった。
「じゃあ、百歩譲って。息子が寝ている隣で声を押し殺して子作りするのはどうだ?」
「なあ、いいだろ。昔もしたじゃないか」
「それなら、まあ、いいけど」
シエラは渋々了承した。
「愛しているよ、シエラ」
僕はシエラの胸を揉み、キスをし、部屋から出て行った。




