22話 提案
僕は街で聞き込みをし、アリアの手がかりを探していた。だがそう簡単に手掛かりは見つからなかった。
僕は近くの商店で買ったプラムを齧りながら歩いていた。
夕方になったので僕はホテルに戻った。
僕達、家族は食事を食べるためにホテルにあるレストランへ向かい、席に着いた。
今日の夕食はバイキング形式だったので皆、好きな物を沢山、皿に載せた。
僕の母はレオの面倒を見ているため、僕らは母さんとレオの分も食事を皿に盛り、持っていった。
「ハンバーグ!ハンバーグ!!」
レオの好きな好物がハンバーグのため夕食で出てきて興奮していた。レオがハンバーグが好きなのでレオの皿に四つハンバーグを載せて上げた。
「レオ。良かったな、好きな物が出てきて」
レオの隣の席に座っている水月はそう言い、レオの頭を撫でた。
「御代わり、自由だから好きなだけ食べて良いんだよ」
レイカはレオにそう教えた。
「やったあ。ハンバーグ食べ放題だあー」
レオは興奮していた。
「レオ。ハンバーグも良いがデザートもあるぞ」
「どんなデザート?」
僕がそう言うとレオは聞いた。
「シュークリームとかショートケーキ、プリンまであったぞ」
「おおー」
レオは目を輝かせた。
「無くなるかもしれないから取ってこようか?」
「うん。シュークリム沢山食べたいから取ってきて!」
レオは僕にそう言った。僕はシュークリームを沢山、二つの皿に盛り持ってきた。
「ありがとう、お父さん」
レオはシュークリームを持った皿を目の前に置いて貰うと食べ始めた。
「美味しい、美味しい!!」
レオはがっつきながら食べていた。
「流石、男の子ですね」
「可愛い」
ルナとシエラはレオを見てそう言った。
みんなレオの食事に対するがっつき振りを見て微笑ましかった。
みんな好きな物を沢山食べた事でお腹一杯になった。
食事を終え、みんなでお風呂に入る話となった。
「よし、みんなで一緒に風呂に入るぞ」
僕は皆にそう言った。
「一緒にって…、もしかして」
ルナは僕の言葉に察しがついた。
「今日は露天風呂を貸し切ったからみんなで入るぞ」
「「いやいやいや」」
僕の言葉にみんな焦った。
「レオは僕と二人で狭苦しい男風呂に入るか、みんなで夜の景色が見える露天風呂に入るのかどっちが良い?」
僕はレオに聞いた。
「夜の景色が見えるお風呂に入りたい」
レオは答えた。
「ユウイチ、混浴は流石に不味いでしょ」
エリナは僕にそう言った。
「何でだ?まさか…、僕の息子が邪念を持っていると言いたいのか!」
僕はエリナにそう言った。
「レオは良いのよ、子供だから。貴方よ、貴方!」
「お…、俺!?」
僕はエリナの言葉に驚いた
「俺はお前達の夫だぞ。別に裸を見て興奮するのは当たり前だ」
「いや、貴方の妻である私たちは見られても良いけどレイカさんの裸を貴方に見せる訳にはいかないの」
「何でだ?」
「レイカさんは脱ぐと凄いえっちな体つきだから貴方が興奮して良くない事をするかもしれないから、貴方は露天に入ってはいけないの!」
「「うんうん」」
みんなエリナの言葉に頷いていた。
エリナと僕が話している中で水月が「儂は?儂もおるぞ」とアピールするがみんな聞いていなかった。
「レイカは僕の母親だぞ。母親に変な感情を持つ訳無いじゃないか」
「そうかもしれないけど、それでも駄目なの!」
エリナ達は頷いていた。
「私は気にしないけど」
レイカはそう皆に言った。
「ほら、母さんもそう言っているじゃないか」
「「………」」
レイカさんの言葉でみんな黙るしか無く、僕の嫁達は納得していないようだった。
「先聞いたんだが、ここのホテルの温泉の水の色は黒いらしい」
「私たち女が先に入り、ユウイチは後に一緒に入る。私たちが湯船に浸かっていれば温泉の色は黒いからユウイチに裸を見られる心配は無い」
「そしてユウイチは湯船に浸かった後、先に上がればいい」
カミラは皆にそう言った。
「「おおー」」
皆、カミラの案に感心した。
「じゃあ、カミラの言った通りにすればユウイチも一緒に入っても良いよ。分かった?」
「ああ、分かった。それでいい」
エリナはそう言い、僕は了承した。




