表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暗黒大景 / ANKOKU TAIKEI【パイロット版】  作者: 火山 千
第1部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

105/117

105話 死の首飾り:エンリル

 今の僕では顕現の力を使っても神威には勝てないだろう。


 だから僕は火神の力に火景の力、冬景の力、この力を混ぜ合わせる事で最強の力にさせようと僕は時間を稼ぐ事にした。


 空に黒い雲が現れ、空を覆った。黒い雲は青い雷が流れ、雷の音が鳴り響いていた。


青い雷(アオイイカズチ)よ、纏え」

 青い雷は僕が前に突き出した聖剣に落ちてきた。青い電流が聖剣に走る。聖剣に青い雷が纏った 。


「晴れろ」

 僕がそう言うと雷雲が無くなり、空は晴れた。


「削れ!」

 僕は青い雷を纏った聖剣を振り回すと、纏っていた青い雷が地面を削り取り神威の方へ向かって行った。


「くっ…」

 神威は自分の剣で攻撃を防いだ。


「まだまだあ!」

 僕は剣を振り回し、青い雷が地面を削り取り、神威に打つけた。


 神威は雷の攻撃を剣で防ぐ事で力を分散させ、青い雷が地面に当たり地面はひび割れ、ガタガタになった。


水の斬撃(ウォーターブレード)

 神威は構えて呟いた。神威の剣は水で薄く覆われた。そして水の斬撃を飛ばしてきた。


「ふっ…」

 僕は水の斬撃を避けた。


「これはどうかな?」

 神威は幾つもの水の斬撃を飛ばしてきた。


「!」

 水の斬撃を青い雷を打つけた。だが威力は互角でお互いに打つかり合い、消えた。


(なら、接近戦に持ち込む!)

 僕は神威に向かって走り出した。


(来るか)

 神威は自分の周りに水を展開した。


「!」

 神威は無数の水の斬撃を飛ばした。


 僕はそれを全部避け、神威に十分に近づいた。僕は青い雷を地面に打つけ、神威の上に跳んだ。


「!」

 神威の周りの水が神威の上に跳んだ僕に向かって飛んできた。


 飛んできた水を僕は青い雷を地面に打つける事でトリッキーな動きをし水を避けた。


 青い雷が水に打つかり合い、弾けた。


「キツいな」

 僕は神威から距離を取った。僕の運命の輪の力では神威に遠く及ばない。


「引力」

「!」

 神威は呟くと僕の持っていた剣が神威に向かって物凄い力で引き寄せられた。


 僕は仕方なく聖剣から手を離した。僕の聖剣は神威に奪われた。


「死の首飾り、エンリル。能力顕現:能力破壊」

 僕は神威に手を向け唱えた。そして神威の引力の能力を破壊した。


「厄介だな、その首飾りは…」


「面白い物を見せてやるよ」

「!」

 神威はそう言い、僕から奪った聖剣を自分の持っている剣を打つけ僕の聖剣を破壊した。


「………」

 僕の大切な聖剣が折られ、僕は何も言わずその場に佇んでいた。


(殺すなら今だ)

 僕の娘であり神威の仲間の女がそう言い、女は物凄いスピードで僕を中心に周りを赤い雷の如く走った。


 女の姿は認識できず、閃光が(ほとばし)るのが見えた。


「ノラ、止めろ!様子が可笑しい!!」

 神威は叫ぶがノラは止まらなかった。そしてノラは赤い雷の如く、僕に目掛けて飛び込んできた。


「ぐっっ!!」

 僕は飛び込んできたノラの身体を手で貫いた。


「何で…。見えていないはず…」

 ノラは血を吐き出した。


「過信がすぎたな、ノラ」

 僕の眼の角膜の色は赤に変わり、瞳孔は黒く鋭く尖っていた。そして僕の左の目の下の頬に、獣の爪で真っ直ぐ縦に抉られた四本の黒い傷のような物が現れた。


「ううっ…」

 僕はノラの身体から腕を引き抜き、ノラは地面に倒れた。


「「ノラ!!」」

 神威の仲間達は叫び、僕の方へと向かってきた。僕は次々に自分の子供を殺した。


 だがこれは僕が自分の子供に見せた未来だ。現実では無い。僕の魔眼で子供に最悪な未来を見せた。


「「おええっ…」」

 僕は聖剣を折られた後、神威達に未来を見せた。神威以外の仲間は地に膝を突けた。もう戦う気力は無いだろう。


「お前以外はもう戦えない。どうする?逃げても良いんだぞ」

 僕は神威にそう告げた。


「逃げる?ふざけるな」

 神威は構えた。


「なら、戦うとしよう」

 ここら一帯の地から黒と赤の混じった色の魔力が吹き出した。この世界の空気中、地中にある無数の膨大な魔力が優一を中心に集まる。


 優一の身体は少し浮かび、魔力は優一に向かって流れ、優一を包み込み、宝石のような黒く深い赤の球体となった。


 球体の周りに赤い閃光が光った。そして球体は割れ地面に破片が落ちた。僕の宙に浮いていた足は地面に着いた。


「暗黒再臨」

 僕の姿は変わり、黒い鎧を身に纏い、四大死宝を身に付けた姿となった。そして黒竜の腕と足、そして黒竜の尻尾があり、角と翼の無い竜人の姿となった。


「お前に私の最強の技を見せよう」

「!」

 僕が神威にそう告げると神威の内心は焦った。


火祟火術かすいかじゅつ火景火羅万象(かけいからばんしょう)(ぎょく)

 僕は手の平を合わせ唱えた。

 地面から深い赤色の二頭の大きな龍の頭が現れ、僕の両隣に留まった。


「これが火術の中でも最高峰に君臨する最強の大技だ。どうだ美しいだろ」

「………」

 僕は圧倒的な力を神威に見せた。


「私の技を篤と味わうが良い」


「龍よ、全てを喰らい尽くせ」

 神威に向けて深い赤色の龍の頭を放った。龍は地面を削り取りながら神威に向かって行った。


水祟水術(みすいすいじゅつ)水景深海大竜牙(すいけいしんかいだいりゅうが)!!」

 神威は手の平を合わせ叫んだ。


 地面から水が溢れ、神威の両側に水で出来たの二頭の龍の頭を作り出し、僕の深い赤色の二頭の龍の頭に打つけた。


 二つの力は打つかり合った。火と水が打つかった事で水蒸気が発生した。


「はあああああああああああああああああ」

 神威は押され気味となり両手を前に出し、有りっ丈の力を注ぎ込んだ。


 辺りは霞がかり何も見えなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ