《一発逆転を狙え》
《一発逆転を狙え》
そんな中、俺だけは異世界で鍛えられたせいか、あまり苦にせず雑魚戦闘員を殴り飛ばしているのだが、このままでは多勢に無勢、旗色が悪い。
「こうなったらイチかバチかだ。
カラフルキャノンを撃つ。メインチーム集合だ」
形勢の不利を察したカラフルレッドがメインチームに集合をかけた。
俺はすぐに血路を開いて煉也の元に駆けつける。
少し遅れてイエロー、グリーン、ピンクが集まる。
「行くぞ、みんな」
「「「「おお!」」」」
煉也の声に合わせ、俺たちは腰のそれぞれの武器を抜いて合体させ、カラフルキャノン組み立てる。
「カラフルキャノンエネルギー充塡!」
「「「「エネルギー充塡」」」」
「拡散仕様で撃つ!行くぞ!!」
「「「「おお」」」」
「カラフルキャノンショット!」
煉也がかけ声とともに引き金を引く。
銃口から五色の光があふれ、拡散して敵に降り注ぐ。
あたりは光に包まれる。
「やったか!」
煉也が叫ぶ。いやそれはフラグだ。言っちゃいけないセリフだろ。
心の中で突っ込むが、すぐに視界が戻り、結果ほぼ無傷の敵が現れた。
ほら見ろ、言わんこっちゃない。俺は心の中で悪態をつく。
「ふははははは、こそばゆいわ!」
敵の首領は余裕の表情だ。
「くそ、もう一度だ。エネルギー再充填」
「「「「おお」」」」
俺と仲間たちはもう一度カラフルキャノンにエネルギーを注ぐが、今の様子では何発撃ってもだめだろう。
ここは俺がZ3に変身して戦うしかない。
ないのだが、問題がある。
仮面ドライバーは正体を隠すものなのだ。それが常識だ。仮面ドライバーが正体を明かすのはほんの一部の協力者のみ。決してカラフルレンジャーのようにオープンにすることはない。
ここで俺がZ3に変身すれば、Z3の正体が俺だとわかってしまう。
どうする。どうする俺……