第3話 神との会話2
フォルテ様が出したスキル図鑑。これを読めばいいのか?
ペラペラーっと軽く流し読みする。色々スキルが書かれててその横には数字が書いてある。これは、値段?
「さてさて!ここで最初に話戻る訳なんだけど、なんで君達かって事だね!お金を持ってるからだと言ったと思うんだけどこれがその答えさ!君達が異世界に行ってくれるなら、行く前にここでスキル付与するよって事!」
「いや、まあそれは分かったんですが、神様ってお金いるんですか?」
「お金はあれだね。理由は二つあるんだけど、一つはこちらがお願いしてるのに申し訳ないけど好きなスキルを付与するなんて優遇は流石に認められないみたいなんだ。僕よりもっと偉い人にそう言われちゃってね。対価が必要でそれならわかりやすいお金かなと。まぁ、人間が神に対価なんて払える訳ないしね」
「なるほど。確かに神様が欲しい物なんて人間に用意出来るとは思えないですね。もう一つは?」
「もう一つは、次元に穴が空くって言ったよね?向こうの世界でもその穴を埋める作業するんだけど、こっちの世界でも同時に作業しようと思ってね。その時に使おうと思ってるよ」
「え、その作業にお金使えるんですか?」
「使えるよー!色んな使い道があるのさ!」
何に使うのか想像つかないけど、まぁいいか。
「それで、さっきスキルの話しちゃって、なんで君達に異世界に行って欲しいのか言えてなかったんだけど、簡単に言うと次元の穴に落ちてしまった人の保護、もしくは監視だね」
「保護はまぁ分かりますが監視?」
「そ。監視。落ちてしまった人には申し訳ないけど、戻る方法がない以上僕の世界で暮らして貰う事になるんだけど、良い人ばかりだけじゃないよね?俺tueeeとかハーレムとかは好きにしてもらってもいいんだけどね。例えば、銃とか。あれはダメだね。戦争が増えるだけ。広められたりするととても困る。後は、クスリとかもね。もしそういう一線超えた物を作ろうとしてるのを阻止、もしくは処理。その為の監視だね」
「なるほど。処理というのは殺すという事ですか?」
「簡単に言えばそうだね。忠告しても無視された場合、そういう事になるだろうね」
俺に人を殺せるか、というのは問題ない。その場になってみないと分からないが多分さっくり殺れる。俺はそういう人間だと思っているし、投資関係で恐らく何人も間接的に死に追いやっている。今更というやつだ。
「あれ?そういえば、次元に穴が空くのは300年後って言ってましたよね?300年生きれるんですかね?」
「それは向こうに行ってもらう種族次第だね。人や獣人は100年生きれば良い方だからね。僕から不老のスキルをプレゼントするよ。スキル枠関係無しにね。エルフは1000年程度生きるし、魔物は進化を繰り返していくと寿命が延びるし、最後の進化までいくと寿命の概念がなくなるね。これもいわゆる不老ってやつだ。不死ではないから、殺されれば死ぬけどね」
「え?種族も選べるんですか?てっきり人間で行くのかと思ってました」
「種族はサービスだね。こちらのお願いを聞いてもらいたい訳だし、それぐらいはさせてもらうよ。偉い人に怒られないギリギリのラインだね。さてさて!これで大体の説明は終わったけどどうかな?質問はなんでも受け付けるよ!」
「志穂も一緒でいいんですか?」
「別途料金がかかるけどね。5000億」
5000億…いや、全然払えるからいいのだが。
「ちょっと志穂と相談してもいいですか?」
「勿論だよ!随時質問受付まーす!」
俺は正直に言ってわくわくしている。文明レベルは落ちるし今より不便な生活になるだろうが、もしかしたら自分の国を作れるかもしれない。俺は承認欲求が強い方だと自覚している。地球だと無理だが異世界ならば?頑張り次第では可能だろう。小さな国でも良いから王になってみたい。
しかし、それは志穂がいてこそだと思っている。
この思いをそのまま志穂に打ち明けた。
「いいね!私もそう言われるとわくわくしてきちゃった!フォルテ様のお願いの落ちて来た人の保護するのもある程度権力があった方がやり易いだろうしね!」
そう言ってくれたので俺の心は決まった!
「決断してくれたみたいだね!いやあ良かった!ちょっと先に地球の創造神と日本の眷属神に話をしてきてもいいかい?3分ぐらいで戻ってくるよ!」
そう言うと、あっという間に消えていなくなってしまったフォルテ様。初老男性の時も思ったけど、意味がわからん。
異世界かー。わくわくが止まらんなー。志穂も心無しかウキウキしてるし、こう言ってはあれだけど、金持ってて良かったわー。