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ある愛の詩



《泣いてない

青鬼のリタに憧れて

愛して馬鹿みて なにが悪いか》


リタって利他のこと。

利他って利己の反対。

本当に存在するかどうかは別にして

言葉としては、そういう意味。


自分自身を悪者にして

他人を助けることが

自分自身にとってなんのブラスになる?

その崇高な行為に対して失礼極まりないが

売名以外なんの得にもならないだろう。

売名にはなるだろう。

選挙に出るとか、ものを売るとか、

その利他行為をした『私』ですが

どうかよろしくお願いします。

という自己アピールにはなるだろう?


青鬼の場合は、明らかに違うから。

利他行為ののち、

その村から出て行って戻って来ないから。

訳がわからない。

なにをしたかったの?かれ?


誰の為に、おこなった?

泣いてるひと。

なんの為に、おこなった?

泣いてるひとを、助ける為。

結果、どうなった?

泣いてるひとが、助かった。

そのあと、どうなった?

泣いてるひとに、感謝された。


そしておそらくは、

今泣いてるひとの心に自分の存在を刻み込めた

今泣いてるひとは永遠に自分のことを忘れまい

ずっとずっと、自分のことを覚えていて欲しい

ずっとずっと、自分のことを覚えているだろう


それだけが、願い、

想い、

愛。


ただかれは、泣いてるひとのことを

愛していただけなんだ

その愛に

プラトニックしかないから

もう二度と会わないことで

逆に、

いつまでも覚えていてもらおうという

切り刻む自己アピールを

実践しただけなんだ。


それは、凄まじくストイックな愛。

リスペクトに値する

愛のレジェンドといつまでも

讃えられる行為だろう。

ただし、


泣いてるひとが、

本当に永遠に青鬼のことを覚えているかは

保証できないんだが。



《泣いてない

青鬼のリタに憧れて

愛して馬鹿みて なにが悪いか》


「馬鹿みて」って、そういうこと。

忘れられたら、当初の希望が叶ってない。


そうね、

それはその通り。

まるで絶望よね?

忘れ去られるなんて。


デモネ、ボウヤ、

ソレガ、アイ、ナノヨ


アイッテ、バカナノヨ…………


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