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可愛い小鬼に、逢いたくないの?


もう、忘れさせて欲しいのは、

あの、恥ずかしい思い出。

歯医者で口開けてあーんって言ってるみたいな。

無防備な間抜けツラ


ばかッツラさらして、

よだれをたらして

あの人のことを見ていた。


手に入れたいと望むでなく、

抱きしめたいと望むでなく、

ただ、見ていたいから見ていただけ。


あの時、あの場所で、あの人のことを、

見つめていた、

見つめ続けていた、

あの目が嫌だ。

あの、思いの丈を込めた、目が、恥ずかしい。


あーん、って

同じ口を開けるならおいしい焼肉を食べたいな。

まるで、頬をぶたれるような

凄まじく暴力的な美味しさ。

誰に頼めば、連れてってくれるかしら?

私1人で焼肉屋さんは、ちょっときついかな。

もう、後は知らんからって、

いっぱい食べるぞー。

ニンニク、バシャバシャ入れちゃうぞ。

だって、あの人、

そんな食べ方する子(子って!)のことが

好きだったって言ったもの。


いないんだけどね、もう。

いないんだけどね。


でも、私の色を作ったのはあの人だから。

私はあの人に染められた

一匹の可愛い(自分で言うな!)小鬼だから。


昔も、今も、あの人は

私の憧れそのものだけれど、

その憧れの向こう側を覗いてみたいって、

そのまま憧れの向こう側に行ってみたいって、

好きだから、

思っちゃうって、

わかるでしょ?


私、あの人に2度と会いたくないよ。

憧れは、憧れのまま、

そっとしておきたいんだ。


でも、あの人のことだから、

悪いようには、変わってない、

ってか、どんなに変わってても

いいと思ってしまうんじゃ、ないのか?


なら、やっぱり、『逢いたい、……』かな?


思ってる、だけのことだけどね?


『逢いたい、……』って。


思ってる、


『逢いたいくて、逢いたくて、逢いたくて、……』


って、

消えない想い、その声、

空の果てまで、届け……、……、届いてよ。











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