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青春絶望哀歌(裏切りものよ、愛に死ね。)

いちばん危険な裏切りものは

自分のなかにいる。


キラリ 蝶 飛び立つ 影

グランドに くっきり 貼り付く


どこへも行けやしない。


夏は終わるというのに。


悲しすぎる女がいる、もう

顔も見たくないと、こころの首、

切り落とし、冷たいキスして

首から上を足元に置き

その瞼を静かに閉じてやったあと

逃げたいと言って、消えたーーー


それは誰への「愛の置き去り」だったのか。


女の、ガラスの胸を

叩き割ったのは、僕だから、

ダイヤ色の硬い、絆を信じず

ふたりでひとり、と言っていた、昔

の約束は忘れてしまった僕だから。


血より 暗い 不眠の カオスの

影が 約束を 喰い 尽くす

葉を ちらす グランド 茜に 染まり

女の まぼろし 木の幹に 刺さるーーー


動けない。引きずった運命

おろさない限り、女の泣き顔、

ぬぐえないなら、おまえは

どこまでも、右脚を、切り裂いてでも

左脚を、切り落としでも、追いかけろ。

青い竹籠の心臓、焼き尽くしてでも。


かける言葉はみんなにやさしく、

そのやさしさが不幸を螺旋にする。


いちばん卑怯な裏切りものは

自分のなかにいる。


追いかけず、動けない自分をゆるす

そんな学校の夢を毎夜みている。


遠い夕陽にほんのり熱消毒されたい

やさしい少年少女たちがあり。


いくつもいくつも顔を作って

そのすべてを 裏切りで、

希望を傷つけ 穢した

黒い返り血にまみれた

僕があり。


安らぎを求めるなんて、

とてもできやしないこと、

誰よりもわかっていて、

わかっていて、なにをしようかと

ただ、ひとり

わかっていて、できることひとつ。


絶望を。


している。

青春の詩ということで、青井ハルという名前で、この詩を投稿したら、名前がかぶっちゃいまして、新たに名前を変えるにあたって、青春詩を集めてみようと試みています。私の詩なら、悲恋系の詩が多くなるのかな、と思い、タイトルもそれっぽいのになっています。

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