あるクリスマスの少しだけ前の日に。
そんな人もいるんだよ、ね?
きょう愛する人と別れるから、
最後の私は、綺麗な想い出にしてね?
寂しすぎる女だと
同情しては駄目よ、
その同情利用して、
あなたの心に入り込むかも、よ?
ウソよ、
いってみただけよ。
そんな事できる女の子がいるって
初めて知ったよ、
あ〜あ、私、やっぱり
な〜んにも知らないバカだった。
愛も恋も、
与えたり、もらったり、
するだけのものだと思ってたよ。
その想いが純粋であればあるほど、
その、力は大きく、
相手に届くものだと信じていたよ。
ちがった、大間違いさッ、エッへへへ。
甘ちゃんだったなぁ〜私、全然違うんだよ、ね?
愛するって、戦いなんだ。
色んなテクニックがあって、
それを縦横無尽(?)に使って、
じぶんの好きな人を手に入れる
日常バトル、だったんだ。
でも、こんなこと
考えてんのを知られちゃ絶対駄目で、
私は、
このさき、恋を咲き誇らせることなど
二度とできない気がして来たわ。
ゴメンね、
頑張って、着飾って来たんだけど、
みっともないよね〜。
綺麗な想い出にして欲しかったんだけど、
こんなこといってちゃ、
別れるときまで愚痴ばかりの
なっさけない女だよね、幻滅だよね?
いいや、幻滅するほどの
理想像も私には元からないか、ハハハ。
じゃあね?
私、帰るわね?
今、街に流れるバカ陽気なあの歌が、
少しだけ、私の悲しみを、癒してくれるかな?
少しだけ、この心、慰めて、くれるかな?
メェリー、メェリー、メェッリー、
クリスマァ〜スッ!
(ツゥ、ミィ……?)