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第二話 受け取って困惑する女神

 あたしは困っていた、こないだの麻雀の勝利報酬を受け取ったはいいが扱いに。


「なんなのよこのプロフィールシートの称号のフ神とケン神って、キャパシティ的につけられそうだけど全部つけていいかわからないし、問い合わせてもこっちの書類はもうないからって言いだすし」


 ケン神というと剣神、拳神、賢神有名どころでこの辺があるこれらを付けてもこの魂は問題はない。

 対してフ神の方である負神、腐神、斧神、色々あるが大体は物騒だったり豪快なのが多い。

 相性を調べてみると腐、負は適性が異常に高かったが、使いこなせない場合一番危険な称号ではある。

 斧もそれなりの適性を示していたがこちらも全部つけられるキャパシティがある。


「よししゃーない、直接本人に聞くか」


 意を決したのか二人へとこちらの世界への適性と生命を吹き込んでいく、生命は一度満たさないといけないのでキャパシティ的に考えて最低でも数千年は生きる事になりそうな容量だった。

 実際には、称号を入れたりすることにより削られ素のままでは二百年ほどで寿命が尽きてしまう事に成りそうだ。


「ふーふーなんなのよこの二人、生命だけじゃなくて神気も必要とか現人神か何かなのかしら」


 注ぎ終わると二人が目を覚ます、目の前には汗をかきながら息切れをしている巫女服の少女が見える。息を整え終わると声をかけてきた。


「やっほーはろはろー、二人とも説明は受けてきた?ならいいんだけどこの称号どれなのかな、そっちの君はつるぎ、かしこい、こぶし、そっちのお嬢ちゃんはくさる、まける、おの、どの神かな?」


 二人は全部ですと答えた。


「ほっほう、じゃあ試しにつけるから使いこなせるか見させてもらうよ」

 むこうとこちらでは勝手が違うから、慣れる時間をくれと頼んできた。

「ま、いいけどねー。使いこなせるか見るだけだし」


 冬夜はさっそく、賢神の力とやらを試そうとする。まんま検索エンジンらしき物が頭の中に出てくるので、各称号についてを検索してみる。


賢神:アカシックレコードにアクセスし情報を取り出し行使する能力を有する者の称号

剣神:刃物を扱わせると何者にも負けないだけの結果を出せるものの持つ称号

拳神:無手での戦闘において究極を誇るものがたどり着く称号

負神:特殊正と負の負をつかさどる称号何事も逆転ができる

腐神:発酵及び醗酵を自在に操れるものの称号

斧神:斧を自在に操りきれる者の得る称号


 早速思念通話などが出来たりしないかを調べてみると簡単に見つかり妻とできるようになった。

 調べた情報を教えどうすればいいのかを伝えた後は、自分の力の行使を試してみることにした。

 まずは召喚で自分の愛用の中華鍋包丁お玉を召喚し浄化する。次にそれらを空間へと収納する。

 次に健康にいいと言われてやっていた太極拳の型を一通りやってみる、何故か気の扱いまでわかってしまった。

 最後に中華包丁を取り出して、試しに振ってみる。実感がわかないので召喚で台とまな板と食材を出し仕込みをしてみると、今までとは桁違いに材料を切る加減やら何やらが自然と分かり、皮一枚残して中だけ切るなどといった事までできてしまった。

 妻の方を見てみると、自分より大きいのではというレベルのもの凄いサイズの斧を軽々と振り回していた、あれは見なかった、きっと気のせいだ。

 現実逃避をすると思念通話で無醗酵の茶葉と鶏肉を要求してきたので召喚して渡す。

 見ていると茶葉を発酵させ紅茶にしたり元に戻したりしていた。

 鶏肉はなぜか卵に戻っていた。

 あれはあれで恐ろしいうっかりしたら世界が消滅するんじゃないだろうか。


「ちょっとちょっと二人とも、練習とか言って普通に使いこなしてるけど本当にそれら要るの?つけなければ寿命が数十倍になるよ」


 巫女神は、なんかまずい物をもらってきたという顔をしつつ問いかけてきた。寿命なんて百年あったら多すぎるぐらいだと思っていたが、称号を付けた状態で二百年外すと数千年らしい、絶対飽きて自殺しそうだから称号有でと二人とも頼んでいた。


「おっけー、どんな事態になるかは判らないけど、いいか世界だけは滅ぼさないでね。これおまけだから」


 そういって女神は光の玉を打ち込んできた、思わずキャッチしてしまったが調べてみると世界言語私には不要そうだからしまっておこう、妻は普通に食らったが何ともなかったようである。

 てっきり頭痛とかに襲われるのかと思ったが、そういうことは無いようだ。


「じゃーどこに行くかわからないけどお二人さんごあんなーい」


 そういった瞬間光に包まれて、気が付くとそこは小さめのあばら家が並ぶ森の中の村だった。

 周囲を見渡すと建物からこそこそとこちらを伺っているようで、ちらちらと緑色のでこぼこした頭が見える。

 暫くすると、何者かが走りこんでくる音と『ぐげーぐげげげ(おいお前ら何があった)』と聞こえてくる。

 一寸アカレ子さんここ何処でどんな状況か教えてくださいよ。


『そうですね、ここはゴブリンの隠れ里で里長が何事かと見に来てるようですよ』


 アカレ子さん自我あったんだ、わかりやすい解説ありがとう。


『先ほどまでありませんでしたがアカレ子さんと呼ばれたときに発生しました』


 生まれたての子供か、まっすぐいい子に育ってくれ。


『精神体でしか無いので難しいかと』


 残念そのうち実体化できないか調べてみよう。そんなやり取りをしていると里長がやってきた。


「ぐげーぐっぐげげ、ぐげげげげ(人間が何の用で来たんだ、って話通じないか)」


 冬夜と詩歌は顔を見合わせる、冬夜の方が話をするようだ。


「何言ってるかは理解できているし、襲うつもりもないので、ここはお互い話し合わないか」

16/2/4誤字訂正改行追加

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