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ひのきのスティックはさいきょーのぶき(笑)!!  作者: ピンクのぽんちょマン
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スタートダッシュは計画的に。

ついでに借金も計画的にな。

やぁ赤い太陽、こんにちわ青い空、元気そうだね白い雲、皆ひさしぶり!

やっと凍結アカウントが解除されたよ!まるで刑務所から出所した気分。

まったく、シャバの空気は最高だぜ!


アカウントの凍結期間は1日。それも24時間じゃなくてゲーム内の日付が変わる午前四時で解除された。公式の「よくある質問欄」によると、違反や迷惑行為によるアカウントの凍結は次から1週間、1ヶ月、1年、永久凍結となるらしい。


そして俺の頭上に輝くピンクネーム。

周りからの視線。

ヒソヒソと囁かれる声。

周囲3mに展開されるJTフィールド。

ゴミ拾いのCMとかしてる協会の敷地ではない。勿論、「女子、近づかない空間」のことである。やっべぇ涙出そう。

まぁ、仮想空間だから手動でアクションエフェクト選ばないと涙出ないんだけどね!

しかもこのピンクネーム、設定が後回しにされていたらしく、いつまで色を変えられているか期限が決まってないらしい。そりゃ、資金援助元から完成をせっつかれてたらしいし、そりゃ優先度も低くなるわな。初っ端からセクハラ敢行する奴が出るなんて思わないもんね。


そんなわけで、この世界でたった二人だけ、栄えあるピンクネームの内一人に選ばれてしまったこの俺。

女の子達は遠巻きに陰口を叩き、男達は二次的被害を恐れて足早に去っていく。

未だ冒険の第一歩を踏み出してもいないのに、既にパーティーを組むのも絶望的。風評被害とは、げに恐ろしきものなり。冤罪もいいとこである。弁護士を呼べー!


気付けばスタートダッシュ用の連休を着実に消費してしまっている。これからは計画的に行動せねば。物事は最初が肝心なのだ。

まぁ、既に最初の行動で頓挫した感あるけどね!まだ初期位置から一歩も動けてないしね!


ってわけで気を取り直して。冒険の第一歩目を踏み出そう。

今度は気負わず自然体でね!


「すいません、そこの人、ちょっといいですか?」


その時、耳に入る背後からの可憐な声。

…ふっ、賢い俺は知っている。これはあれだ。迂闊に「あ、はい何でしょうか」と振り返ってはいけない。実は別の人に声をかけていて、すごく気まずくていたたまれなくなっちゃうパティーンのやつだから。何故分かるのかって?HAHAHA!伊達に辛辣な現実世界を生き抜いてはいないのですよ!それで何度痛い人扱いされたかもう分からんからな!返事をしようと持ち上げた手が所在なさげに彷徨い、どう誤魔化そうかと考えながら変な汗が止まらない。あんな気持ちはもうたくさんだ。

俺は、もう二度とあんな思いをしたくない…後悔はしたくないんだ…!


「…あの、聞こえてます?そこのピンクネームの人、大丈夫ですか?」


「ふぁっ!?」


違った俺だった。ピンクネームの俺だった。

…いや、もしかすると周りにロリコンのgmkzが居たりとか、そんな巧妙な罠があるかもしれない。あんな奴に一緒にゲームするような女性の知り合いが居るとか、とは考えたくもない。俺より上位の人間だなんて、信じたくない。でも、ありえなくもない。少しの油断が命取りだ。びーくーる…冷静に行動するのだ…。こわばった体をゆっくり、ゆっくりと振り向かせる。


「え?なになに?俺になんか用!?」


びくりと震える体。この返事は俺ではない。

まさか、奴が、もう一人のピンクネームが居るというのか!?

あぶねえ騙されるとこだった!っぶねー!マジっぶねー!紙一重だったわー!

チクショーあいつ女の子の知り合いとか居るのかよ。世界の格差社会は本当に理不尽だな!この初期にBANを喰らってなお知り合いに声をかけられるという事実から導きだされる真実は。その女の子はリア友、もしくはそれ以上の関係だということ。本当、世界って理不尽で不平等。涙がちょちょぎれるわ。


「あの、すいません。」


メニューから涙のエフェクトを探していた俺の服の裾が引っ張られ、反射的にそちらを向く。

そこに居たのは巨乳ロリ痴女。いつぞやの巨乳ロリ痴女。潤んだ瞳で上目使いに見つめられる俺。少し恥ずかしそうにしながら佇むロリ巨乳の後ろには、振り返った状態で固まったピンクネーム。


あぁ、分かる、分かるぞ、その気持ち。知っているか?世界は理不尽で不平等なのだよ…!


瞬時に状況を把握した俺。勘違いで返事をして、しかもその相手が通報された原因。二重の気まずさで彫像と化した哀れな彼に向かって、勝ち誇った笑みを向け一度わざとらしく咳払いをする。そうして勝者にだけ許された余裕のある表情を浮かべて、巨乳ロリ痴女に向かい合う。


「ややややぁ、おおお俺に何かよよよ用かにゃ?」


俺、焦りすぎワロタ。

ロリ巨乳って空想上の生物ですよね

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