表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/20

第9章 地球は私の・も・の・よ (1)

お読み頂きましてありがとうございます。

 その国に対する介入方法を模索する数ヶ月前から、各国のトップと宗教家を支配下に置いた俺は、作戦を第二段階に進めた。地球連邦の設立である。今ある国家の枠組みはそのままに、各国が自治州となり、1つの国家を形成するのだ。


 一部の社会主義国家は反対するだろうが、今を逃しては、チャンスがない。それから各国を巡り、反対している権力者がいれば、説得と言う名で支配下に置いていった。そして各国で妥協点を見出した結果、ようやく、国連参加国中、5分の4の国々で賛成を得ることができたのだ。

 今日は、記念すべき地球連邦が設立する日であり、俺が単独で、ある宗教の過激派組織の潜伏先に乗り込む日でもある。調印が完了し、地球連邦が国連改め、地球連邦会議場で設立したことを見届け、その国に『移動』した。まずは、事前の調査で判明していたその国のトップが住むあたりに、

『ファイアエクスプロージョン』をお見舞いする。


 もちろん、その程度のことは、この国の軍部は了承済みである。俺は、すぐさま、ミサイル発射基地に飛び、発射されたミサイルをただ1基を除いて、半分を破壊、半分をその1基のミサイルの飛んでいく方向に、『ストーム』を唱えた。


 この国の軍部は、万が一の時、唯一味方である隣国に向けたミサイルも用意していたのだ。あとは、ただそのミサイルが着弾するのを花火を見るように眺めるだけだ。


 全てのミサイルが着弾したのを確認し、俺は地球連邦会議場に『移動』した。もちろん、ミサイル発射のニュースをアメリカ州軍よりもたらされており、会議場に集まった各国首脳は、その一部始終を映像で目撃した。


 きっと、地球の全ての人間が目撃及び伝え聞くことになるだろう。地球最後の戦争を・・・。


 結局、その日、その過激派組織を受け入れた国は、姿を消したそれも、全ての国土が焦土となる形で・・・。そして、それを行った隣国も、その責任を問われ、地球連邦からの経済制裁や資産凍結、そしてそれに耐えられなくなった少数民族の分離独立運動・・・徐々にであるが弱体化していくことになる。


・・・・・・・


 地球連邦は、全ての州が平等な合議制だ。国連の常任理事国のように特別な権限を持つ国はない。ただ、州同士の小競り合い解決のため、地球連邦軍に対して、拠出するお金がそれぞれの州予算の割合に応じて、選出する議員の割合が変わるだけだ。1つの州に1人の議員は確保されているが、それ以上は、それまでに軍予算としてどれだけの割合を総予算に占めていたかで発言権が変わるのである。


 元新興国のように軍に予算を割きたくない州は、1人だけだし、元先進国のようにある一定割合を確保していた州はそれなりの人数を確保できたし、経済発展を目指さない州は、そこそこの人数を確保できたのだ。


 そして、元の国とは、関係の無いテルちゃんが地球連邦の議長を努め、俺は副議長に選ばれた。


 もちろん、各州の議員は全て、俺の支配下に置いており、事実上地球は、俺の独裁主義国家となった。


・・・・・・・


 そしていつしか各州の小競り合いもなくなり、いつしか州としての枠を超え、協力しあうようになり、最後の社会主義国家が、地球連邦に参加することになった翌年、地球連邦が15年目を迎えた年に、その悲劇の幕が上がった。


 UFOの飛来である。銀河連邦と名乗る彼らは、アメリカ州、ロシア州と次々飛来し、地上を攻撃、そしてここ地球連邦の会議場へ乗り込んできた。おそらく、統一国家が地球上にできるのを虎視眈々を睨んでいたのだろう。そんな、タイミングだ。


 その圧倒的な軍事力には、過去のアメリカ軍とロシア軍をあわせても、相手のUFOを1機も撃墜できない。年々軍事力を削減しつつあった。地球連邦軍では、毛の先ほども手傷を負わせられないのだ。


・・・・・・・


「キサマガコノホシノダイヒョウシャダナ。チキュウヲギンガレンポウニイレテヤロウ。オレタチニツイテクルンダ。」


(貴様がこの星の代表者だな。地球を銀河連邦に入れてやろう。俺達についてくるんだ。)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ