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マスターワールド  作者: ギズモ


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1/4

始まりの出会い

玄関のドアが勢いよく開いた。


「剣夜! 何時だと思っているんだ!」


怒鳴り声が家の中に響く。

時計はすでに深夜0時を回っていた。


青年は何も言わず、鋭い目で男を睨み返す。


――天神あまがみ 剣夜けんや

本作の主人公、17歳。


そして怒鳴っている男は、剣夜の父である

**天神 正俊まさとし**だった。


「剣斗はお前と違って真面目だった……。なのにお前ときたら、稽古もろくにせんと夜遊びばかり! 天神家の面汚しが!」


正俊の怒声は止まらない。


その言葉を聞いた瞬間、剣夜の表情が険しくなる。


「また兄貴の話かよ……」


低い声で呟き、父を睨みつける。


「兄貴は関係ないだろ!」


剣夜は感情を抑えきれず、言い返した。


天神家は代々続く、剣術の名門として知られる家系だった。


剣夜の二つ上の兄、

**天神 剣斗けんと**は、まさにその名に恥じない剣士だった。


剣道大会では負け知らず。

若くして圧倒的な実力を持ち、誰もが次期当主として認める存在だった。


しかし――


二年前。


剣斗は突然姿を消した。


理由も分からないまま行方不明となり、

それ以降、消息は一切掴めていない。


跡取りを失った正俊は、残された剣夜に厳しく当たるようになった。


母親はそのショックで倒れ、今も入院している。


そして剣夜もまた、その重圧と家庭の崩壊に耐えきれず、次第に荒れた生活を送るようになっていた。


「そんなに私が気に入らないなら、この家から出ていけ! 二度と帰ってくるな!」


正俊は怒鳴りつけるように言い放った。


剣夜は一瞬だけ父を見据える。


その瞳には怒りと、どこか寂しさが混じっていた。


だが、次の瞬間には表情を消し――


「ああ、そうするよ」


それだけ言うと、振り返ることもなく玄関を出ていった。


バタン。


静まり返る天神家の廊下に、ドアの閉まる音だけが響いた。



――場面は変わる。


夜空の下。


巨大な飛行船のような乗り物が、城の発着場に停泊していた。


その前で、一人の少女が乗り込もうとしている。


「レイ姫! 一人で行かれるのは危険です! 我々も御一緒に!」


慌てた様子で衛兵たちが止める。


少女の名は――


レイ・スティンクス。


19歳。

スティンクス王国の第一王女である。


だが本人は、そんな忠告など気にも留めない様子だった。


「別に危険なんてないわ。ちょっと行きたい所があるだけよ」


そう言って飛行船の梯子に足をかける。


そして振り返り、ニヤリと笑った。


「言っとくけど、お父様に言ったら……」


目が鋭く光る。


「……あんた達、容赦しないからね?」


衛兵たちは思わず顔を見合わせた。


王女の命令には逆らえない。


結局、誰も止めることはできなかった。


そして――


飛行船は静かに浮かび上がり、夜空へと消えていった。



――場面は変わる。


山の上。


一人の青年が、眼下に広がる町を見下ろしていた。


天神 剣夜だ。


(家出したのはいいけど……)


昇り始めた朝日を眺めながら、頭をかく。


(これからどうしたもんかなぁ)


その時だった。


突然、空間が歪む。


まるで空が裂けるように、目の前に奇妙な穴が現れた。


次の瞬間――


猛烈な風が吹き荒れる。


「なんだよ!? これは!」


剣夜は思わず叫んだ。


強烈な突風に体が持っていかれそうになり、慌てて近くの木にしがみつく。


そして、その歪んだ空間――


ワープホールの中から、巨大な影が姿を現した。


飛行船だった。


「おいおい……マジかよ」


剣夜は目を見開く。


やがて飛行船はゆっくりと地面に降り立った。


同時に、荒れ狂っていた風も静まる。


しばらくして――


飛行船の扉が開いた。


中から一人の少女が降りてくる。


それを見た剣夜は、とっさに木陰へ身を隠した。


(あいつ……何者だ?)


金色の髪。


身体には金属の鎧。


(外国人か……?)


しかしすぐに首をかしげる。


(いや、外国人でも鎧なんて着ないよな……ゲームじゃあるまいし)


剣夜は木陰から様子をうかがう。


一方、レイは周囲など気にする様子もなく、ただ静かに朝日を眺めていた。


その隙を見て、剣夜はそっと飛行船へ近づく。


そして誰にも気づかれないように中へ忍び込んだ。


「うわ……」


思わず声が漏れる。


内部には見たこともない装置や機械が並んでいた。


(近未来すぎないか、この飛行船……)


まるでSF映画の中だ。


剣夜は警戒しながら歩く。


(あいつ……何者なんだろうな)


そしてふと思う。


(宇宙人とかじゃねぇだろうな……)


もしそうだったら――


(バレたら殺されるかもな……)


そう考え、急に怖くなってくる。


(とにかく、バレる前に降りよう)


そう思った、その時だった。


飛行船のドアが開いた。


レイが戻ってきたのだ。


剣夜は慌てて物陰に隠れる。


レイは気づかないままコックピットへ向かった。


そして――


飛行船が動き出す。


「え?」


剣夜は固まる。


「嘘だろ!? 動き出しやがった!」


その瞬間。


レイが何かを察知したように振り返った。


足音を立てて戻ってくる。


そして――


剣夜の姿を見つけた。


「あなた、何者!? 何してるのよ!」


レイは腰の剣を素早く抜き、剣夜に突きつけた。


剣夜は慌てて両手を上げる。


「お前こそ何者なんだよ! 急に現れて! 宇宙人か何かか?」


「宇宙人じゃないわよ! 失礼ね!」


レイは怒鳴り返す。


「私が聞きたいのは、どうして飛行船にアンタが乗ってるのかってこと!」


剣夜も負けじと言い返した。


「急に現れたのはそっちだろ! 空が破れて飛行船が出てきたんだぞ!」


その言葉を聞き、レイはハッとする。


「……そういうことね」


小さく呟いた。


「やっちゃったわ……」


そう言うと、剣を鞘に収める。


剣夜は少し安心する。


しかし――


次の瞬間。


「ごめんね」


レイはそう言うと、


剣夜の腹へ思いきり蹴りを叩き込んだ。


「グほぉっ!」


鈍い音が響く。


剣夜の体がくの字に折れ、そのまま床へ倒れ込んだ。


完全に意識を失う。


静まり返る飛行船。


レイは気絶した剣夜を見下ろしながら、小さくため息をついた。


「……とりあえず、連れていくしかないわね」


そして飛行船は――


異世界へと向かって飛び続けるのだった。

天神あまがみ 剣夜けんや


年齢:17歳

身長:172cm

体重:63kg

性別:男


家柄:天神家 次男


外見:

整った顔立ちで爽やかな雰囲気を持つ青年。

運動神経が良くスタイルも良いため、同年代の女子からはそれなりに人気がある。


性格:

地頭が良く、本気を出せば何でもそつなくこなせるタイプ。

ただし基本は少し面倒くさがりで、家の流派に縛られることを嫌う自由な性格。


剣の腕:

剣の才能は非常に高い。

しかし、代々続く 天神流 を好んでおらず、型に縛られない 我流に近い剣 を使う。

そのため天神家の中では少し問題児扱いされることもある。




レイ・スティンクス


年齢:19歳

身長:161cm

体重:50kg

性別:女


身分:スティンクス家 第一王女


外見:

透き通るような美貌を持つ絶世の姫。

整った顔立ちと引き締まったスタイルを持ち、気品と華やかさを兼ね備えている。

一見すると典型的な王女に見えるが、その瞳には強い意志が宿っている。


性格:

非常にプライドが高く、負けず嫌い。

誰かに守られる「姫」という立場を嫌い、自分の力で道を切り開くことを望んでいる。

そのため、王族として扱われることに反発することも多い。


戦闘スタイル:

素早さと技術を重視した剣術。

体格差を補うため、スピードと正確な斬撃を得意とする。



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