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小説家になろうラジオ大賞7

甘々ホットケーキ完食指令!

作者: 夜狩仁志
掲載日:2025/12/12

なろうラジオ大賞7 参加作品。

テーマは「ホットケーキ」

「ねぇ塩見君。いつになったら一緒に行ってくれるの?」

「そのうち」


 昼休みの教室で、彼女の甘野が詰め寄ってくる。


「もう! 私のこと好きじゃないんでしょ!」

「そんなわけ……」


「もう知らない!」


 声を荒げた甘野は、そのまま走り去ってしまった。


 様子を見ていた甘野の女友達が、俺の周りに集まってくる。


「ついに怒らせたね。いい加減に一緒に行ってきなよ。塩見、ふられちゃうよ」

「俺は何度も嫌だって言ってるんだ」


 そんな事言ってもだな。

 あいつだって、俺が甘いの苦手だって知ってるくせに……


 駅前にある喫茶店。

 ここではジャンボホットケーキが大人気。

 味が良いだけではなく、それをカップル2人で一緒に完食すると幸せになれる、という迷信が価値を上げていた。


 テレビやネットでも取り上げられ、今や校内でも知らない者はいない。


 もちろん甘野も黙っちゃいない。

 何度も一緒に食べようと誘ってくる。


 ただ、俺は甘いのが苦手なんだ!

 逆にはアイツは甘党で、甘味は別腹理論の持ち主。


「いい加減、行ってあげなよ。ほら、これあげるから仲直りしなさい」


 と勝手に予約券を押し付けて、


「もしもし甘野? 塩見君がね、例のお店の予約、取ったって」

「おい!?」


 こうして俺は覚悟を決めることに。


 一週間後。

 俺達はその店に向かう事に。


 小洒落た店内に甘い香りが漂う。それだけで吐き気を催す。


 はしゃぐ甘野と席に座ると、店員が恭しく熱々のホットケーキを運んできた。


 何枚も重ねられた高層ビルのようなケーキ。

 メープルシロップがこれでもかと降り注ぐ。


 写真よりもデカくね?

 なんで甘い物に甘い物かけるんだ?


「ねぇ、早く食べよ」

「お、おう」


 なんの迷いもなく喰らいつく甘野。

 俺は……


 この日の為に特訓し、秘策を編み出したのだ!


 こっそり持参した


 お好み焼きの具材!!


「なに振りかけてるの?」

「シナモンだよ」

 と言って鰹節と青のりをかける!


「それは?」

「チョコだよ」実はソース。


「バター?」

「うん」チーズです。


 その他、キャベツ、紅生姜を粉末状にした物をかけ……


 こうして俺達は無事にホットケーキを完食!

 最後に記念撮影して、店内に写真が貼られる。


「美味しかったね」

「あぁ」


「これで私たちも公認甘々熱々カップルだね」

「そうだな」


 めでたしめでたし。



 ……が数日後、



「ねぇ、知ってる? この店!」

「今度はなんだよ」


「ここのクレープ、すごく美味しくて人気なんだよ! 行こうよ!」


 ……次はクレープかぁ。

 生春巻なまはるまきか、春餅チュンピンにでもするか。

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