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第五章 正体の危機


 ある夜、エリオが寮の裏庭でウィッグを外して休息しているところを誰かに目撃された。

 その人物は学院の図書委員を務めるミーアと言う、地味だが観察力に優れた少女だった。


「どうするべきかしら……」


 それからミーアはエリオの行動を観察し、やがて彼の苦悩に気がつく。

 ある日、図書館の奥でミーアはエリオに声をかけた。


「貴方、苦しんでるのですよね?」

「……」


 ミーアが聡く、嘘が通じない相手だと知っていたエリオは、迷った末に真実を打ち明ける。


「家族を救う為に私は悪役を演じているの」

「事情は分かりました。でも……いつかは真実を語らなくてはいけませんよね? 殿下やルネッタさんに。それまで私に、貴方を助けさせてください」

「……良いの?」

「はい。私にできる事でしたら、なんでもお助けいたしますわ」


 エリオは初めて味方を得た気がした。


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