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15.いざ、本格的ダンジョン攻略準備とマッホウ

 おはようございます。池上翔太 魔法高等学校ー2年 ダンジョン創生の意志を探る者です。


 今日は、本格的ダンジョン探索の準備です。


 朝ご飯を食べてる暇がありません。


 今日は、少々遠いですが、スーパーの新店オープンです。初めてのチャレンジです。

 スマフォチラシを見ながら、朝6時から並びます。

 朝9時開店です。3人程います。間違いなさそうです。誰もいないと間違いじゃないか、場所が違うんじゃないかと不安になります。良かったです。

 店舗の皆さん、警備の皆さん、応援の皆さんは、他店舗の人と他にも一杯います。

 今日は天気がいいので、外にまで商品が並びます。

 7時になると数十人になっていました。

 8時になるとジグザグする縄が張られ、もう後ろがわかりません。

 9時開店の初動に全てが決まります。

 お店の扉が開きました。カートを取り、籠を3つ乗せ、左手に籠を1つ持ちます。

 最初にお一人様1個限りの卵をゲットします。

 すぐさま走ります。この会社の売りは、お肉です。元々ミート屋さんです。

 もう構いません。牛、ブタ、鳥何でも構いません。陳列下段にあるパック商品を籠に入れます。

 間違っても上段を取ってはいけません。ポップ商品は、段は関係ありません即入れます。

 後ろから大軍が押し寄せてきます。戦略的撤退です。洋日配で牛乳をカゴいっぱい買います。

 今日冷凍食品も激ヤバ安なのでカゴいっぱい買います。

 レジで並ばずお会計です。タダで、おまんじゅうを貰いました。

 これで、暫く安泰です。

 特売のコツは、真美ちゃんのお母さん直伝です。師匠と呼んでます。

 情報は命です。会社の得意分野を確認する。チラシ分析は、欲しい商品を中心にピックアップ。

 ターゲットを決めたら、他は、どんなに安くても捨てること。

 歴戦の戦士とは戦わないこと。(脂の乗ってる主婦 能力的にも物理的にも)

 10代の健康な男の子は、とにかく肉です。焼き肉です。

 肉のために、ここまで来たんです。


 次のお店は、業務系のお店で冷凍カット野菜とパックご飯を大量に買いました。

 プロティンも大袋3個買いました。

 100円ショップで小さなタッパを何十個も買います。


 夕方、真美ちゃん家の師匠に特上カルビ500g2パック贈呈します。献上品です。

 真美ちゃんと手を取り合いながら3時間お話ししました。湿布の臭いが濃くなってきました。

 他愛のない会話ですが、一瞬でも聞き逃さないよう、ただ聞き、ただ心に叩き込みます。

 これ以上は危険です。後ろ髪をドラゴンに引っ張られる気持ちです。

 1ヶ月くらい来れないと話しました。

 彼女はニコっと笑います。「待ってるよ」って。

 笑顔を心に焼き付けます。


 時間がないです。


 次の日は、朝から焼き肉焼いてます。野菜炒めも作っています。

 電子レンジは、パックご飯、冷食をチンしまくります。

 プロティンも牛乳入れてシェイクします。

 シェイカーは10個しか無いので現地でもシェイクシェイクです。

 何とか予備も入れて食料50日分は作りました。マジックバックに全て収納します。

 マジックバックは今30個あります。


 寝袋も頭に付けるライトも買いました。

 毎日の日課で、魔力循環後、剣と鞘に魔力を注入しています。

 鞘には、入った気がしません。ほんと魔力喰い虫です。何もできないのに。

 だいたい、取説に、鞘に魔力を込めると良い事がある。としか書かれていません。

 詐欺の手口です。段々いい加減になってきてます。

 1ヶ月の遠征で一番楽なのが着替えがいらないことですね。


<さてさて>

 今日は月曜日 学校に来てます。

 朝、先生に遠征で1ヶ月来ないことを伝えました。

 先生は、どっかの社会人パーティーに入っていると勘違いしているようです。

「使い回しされて消えていくやつ多いから、おかしいと思ったら逃げるのも選択のうちだぞ」

「はい」

 とだけ答えておきました。



 今週のホームルームでは、伊集院君のパーティーがモンスターに襲われた話でした。

 近くの探索者に助けられ、命は取り止めたそうですが、復帰には時間が掛るそうです。

 先生はそれ以上言わなかった。

 教室はお通夜のような雰囲気になった。

 ロン毛は、伊集院って苗字だったんだ。ビックリ。・・・きっと忘れるな。


 もう一件は、ダンジョンで特異点が見つかったプレブッチャーが討伐された話だった。

 セーラムンさんんが討伐したそうだ。

 やっぱ、セーラムンはハンパないっす。憧れるよ。

 コスプレマニアが出るのは頷ける。女の子ならみんな真似したくなるよ。

 超強敵だったらしく紙一重の差しか無かったそうだ。

 人語を操る高位のレイス系の魔物で、将来、復活する可能性が高いそうだ。

 そのため、セーラムンさんは、暫く指名依頼は受けないと記者会見した。

 今後は、神社仏閣で精神修養をしながら、ソロでダンジョン修行をする事にしたそうだ。

 やっぱりな、ダンジョンで無念に死んだ人の亡霊の集合体じゃないか説、出てたもんな。

 しかし、それでも人類のために働くなんて英雄だよ。俺には真似できない。尊敬するわ。


「池上、帰りに職員室に寄ってくれ、お客さんが来てるぞ」

 ほう、一体誰だ?

 そこに、ヨッシー(3.登校日を参照)が来た。

「ショタ、お前1ヶ月も遠征するんだって」

「誰から聞いたんだ」

「先生が俺も一緒だと思ったんで、休むのかって聞かれたんだ。だってお前と話してるやつブービーか俺しかいないだろ」

「まあ、そうだな。近くのダンジョンだからそんな心配ないよ」

「心配って、お前、魔法使えないのに何しに行くんだよ」

「何しにって、ダンジョン探索しか無いだろ。花見に行くんじゃないんだし」

「そうじゃなくて、戦えないだろって言ってんだよ。荷物持ちなんて危なくなりゃ切り捨てられるし、囮だって相当危ないぜ、焦って命捨てんのはまだ早いって」

 んんー、説明するの面倒くさいな。

こいつも善意っぽいから無下にもできないし、秘密は教えられないし。

「いや、ほら、魔法は使えないけど、そのマッホウ的な攻撃は出来るんだわ俺って」

「なんだよ、そのマッホウって」

「ほら、魔法は発動できなくても魔力循環は出来るような雰囲気あるわけだし、剣に影響させ的な雰囲気ってあるじゃん。ほら、その、魔法じゃないんだけど魔法っぽいっていうかさ、マッホウみたいな。分かる?」

 ・

 ヨッシーは少し考えるフリをした。

 ・

「さっぱり分かんねー、でも、何とかなるんだよな。お前の訃報は聞きたくねーよ」

 こいつ良いやつぶってるけど、押しのアイドルと俺が繋があるかもしれないから心配してんだ。

「ああ、大丈夫だ。軽る〜く弱いやつと戯れるだけだし。心配は無用にな」

 誤魔化してる内に何かスッキリして来た。俺しか使えないんじゃ俺が呼び名を付けるしか無い。

 マッホウか。魔法は使えないやつでもモンスターは倒せる。魔法より強く、魔法より早く、魔法より正確に。でもこれは魔法じゃない。ではなんと呼ぶか、それマッホウでいいんじゃない。

 よし、誰も認めてくれないだろうけど、俺はこれを”マッホウ”と呼ぼう。


<さてさて>

 さてさて、今日は忙しい。

 職員室に入る。

「失礼します。先生来ましたが、何処へ行けばいいですか」

「第2応接室に行ってくれ。先生は同席できない決まりだから粗相の無いようにな」

「へーい」

 応接室には、厳つい顔で、顔に傷だらけのスーツが似合わない熊のような男がスーツを着て立っていた。

「君が、池上君かな。こんにちわ、私はこういう者だ」

 こちらに名刺を片手で渡してきた。

 ダンジョン探索者協会 埼玉支部 特別捜査課 荒井熊五郎

「で、私は何で呼ばれたんでしょうか」

 何となく分かるが、まず相手の出方をみよう。

「実は、今回、駅前ダンジョンで襲われた生徒の一人から訴えがあってね。

 ダンジョン内の事は、警察じゃなくて協会の特捜が捜査するんだけど、

 君がゴブリンに襲わせたと言っていてね。

 身に覚えがあるなら今言ったほうがいいよ」

 やっぱり、あいつらチクったんだな。

「仰ってる意味がわからないんですが、今日ホームルームで聞きましたので、クラスメイトが怪我した件でしょうか」

「そう、だね。崖から突き落とされたと。気を悪くしないで欲しいんだが、君を調べたら彼らが入るほんの少し前にダンジョンから出てきてるんだよ。不思議だよね」

「ええ、出てきた時、彼らと会いましたから。ちょっと話をして彼らはダンジョンに入っていきましたよ」

 荒井は、鼻を弄りながら、

「何の話をしたんだい」

「それは、言いたくありません。クラスメイトは彼らと私の関係を知っていますので、そちらに聞いて下さい。その方が客観性があると思いますよ」

「それは、既に何名か聞いているんだが、相当酷いいじめがあったそうだね。普通だったら仕返ししたいとか思うくらいに」

 ほおー、そうきたか。

「ええ、腸が煮えくり返るくらいは。ただ、探索者は訓練と言って死にそうになっても、いじめは認めてないでしょ。」

 荒井は、ふーっとため息を付き。

「そんな事はないよ。拒否したものを殴れば訓練とは認めていないよ」

「ええ、知ってますよ。私が死んだら調査するんでしょ」

 荒井は、頭を掻きながら

「手厳しいね。まあこの件は、ダンジョン内の事だし、あまり調査する気はないんだ。高々3mから5mくらいの崖とも呼べない高さを突き落とされたから見を守れなかった。相手はゴブリンだし5人もいたのにね。これで犯罪扱いしたら近くにいた者がぶつかっただけでも犯罪になってしまうよ」

 何だか軟化させてきたのは、お誘いだな。

「へえ、そうだったんですか、ざまあ見ろですね。教えて頂いてありがとうございます」

 荒井は、笑い出しながら

「ははははは、君、頭いいね。誂ってすまない。調査する気が無いのは本当さ。

 それにすれ違った探索者から5人しかいなかったと複数パーティーから証言取れてるしね。

 今回調査して、この5人は、ちょっとヤバい事一杯してるのが見つかってね。

 伊集院議員の関与もいくつか見つかってスキャンダルになりそうなんだ。

 協会の特捜は、警察の特捜とも協力関係にあってそっちの捜査で忙しくなっちゃってさ。

 君への捜査はこれでお終い」

 そうか、ロン毛の父ちゃん捕まっちゃうのか。

 もう帰ろと立ち上がると、荒井氏は、一枚の写真を「あげるよ」と言って渡してきた。

 それは、ダンジョン入口の写真だった。

 写真には、ロン毛とハーゲの後ろ姿が写っていたが、一本の足に赤マジックが付いていた。

 見ると、ロン毛の足が開いたブレブレの所に重なるようにほんの少し青いズボンの裾が写っていた。

 そのまま荒井氏は帰っていった。

 証拠にはならないが、調査するには充分ってことか。やるねー。


俺は家へ帰るのだった。


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