第1話 プロローグ
この小説を読むにあたり、いくつか補足をしたいと思います。この作品の原点は10数年以上前に、にゃんこ様という方が書かれた、執筆作品である「守護るべきもの」、その続編となる「終わりなき闘争曲」、さらに派生した外伝「終わりなき遊戯曲」シリーズを読んでから読むともっとお楽しみ頂けます。
そして今作はそのシリーズを一部踏襲しつつも、別時間軸などの要素を新たに取り入れ、私なりのオリジナルアナザーストーリー扱いとして派生させました。
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第1話からしばらくは平成時代に製作されたある地方局アニメ2つを織り込んだストーリーになっています。
また先々の第数話先でも、ある要素を取り入れており誰が登場したのかは読んで頂ければわかるようにはなっています。
但し色々ありますので、平成、令和、2つの時代背景をもとにしつつも、基本的に彼らはこの中のスペシャルゲストとして私の話にひとやく買う扱いになりそうです。
また、先々の話では1人の視点に定めず複数に入れ替わり、それぞれの視点で話を分岐させてお送り致しますので、話数によっては彼らの出番が極端に増減する可能性があります。
数話かけてお送りしたあとは再び彼らの視点に戻す予定です。掲載は早かったり遅かったり、改稿が目立つかもしれませんが、お許し下さい。
???「祢音っ!」
そう言ってオレ、如月 無月 は身体を起こした。
すると、オレのベッドの下で眠っていた妹の如月 奏 が呟いた。
奏「どうしたんですか、無月お兄様 ? 祢音って言っていましたが、誰ですか?」
無月「いや、何でもない」
オレはそう返すしかなかった。
そして翌朝。オレと奏はいつものように朝食を食べ、水月 学園へと向かった。
~水月学園•無月のクラス~
その日の授業、オレは適当に授業を聞きながらもとノートにとっていた。周りには今のオレのように何人か眠たげなクラスメイトもちらほらいた。
いつもと変わらない日常の学校の風景。これが今のオレの生活の場だった………。
◆◇◆
【如月無月 視点】
そして昼休み。屋上で友達の新田 康宏 、安井 祐介 、麻上 涼子 を交えて、オレと奏はいつものように中庭で昼食を摂っていた。
康宏「無月、お前さ、最近ぼーっとしてるよな」
無月「別に、なんでもねぇよ」
祐介「ほんとに? じゃあ何で顔を真っ赤にしてるの?」
無月「だから何でもないんだって!」
涼子「奏さんはなにか、思い当たる節はある?」
奏「そうですね………今朝お兄様が女の子の名前を呟いていたことがあったんです。名前はたしか、祢音と………言っていましたね」
康宏「祢音………誰なんだよ、その女の子は?」
無月「だから……オレもよく憶えてないんだよ」
オレ自身が聞きたいのに………というか、もうこんな会話は終わりにしよう。そう思ったオレはさっさとその場から離れた。
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祢音、オレは確かにそう言った。オレの口にしたその女は一体何者なんだろうか?その日の夜、オレは父さんと母さんに訊いてみた。
無月「なぁ、父さん。母さん。祢音っていう女の子って、知ってるか?」
日向「祢音……? さてな、私は聞いたこともない。なぁ、桔梗もそう思うだろう?」
桔梗「えぇ。無月、きっとあなたは寝ぼけたのよ。そうに違いないわっ!」
ビシッと指を立てて自慢げに言う母さん。奏が母さんの後に続いて言う。
奏「ほら………お兄様は少し考えすぎなんですよ。そういうことは早く忘れたほうがいいですよ」
無月「………そうか? そういうものなのか?」
オレは夕飯を食べてお風呂に入ったあと、布団に入ってまた考えながら眠った。
◆◇◆
~無月の夢の中~
無月「う、ここは………?」
気付くとオレは不思議な空間に立ち尽くしていた。
???「お兄ちゃん~~!」
向こう側からひとりの女の子の声が聞こえてきた。そいつは続けた。
???「………よかった、こうして会って話すことができて。私はお兄ちゃんと話したくてここで待っていたんだよ?」
無月「というか………お前は一体誰だよ?なぜ、オレを知ってるんだ?」
???「いやだなぁ! なに言ってるの!? 私のこと、もしかして忘れちゃったの?」
無月「忘れるもなにも、オレは本当にお前の事を知らないんだよ!」
???「もぅ、しょうがないなぁ………お兄ちゃんの為にもう一度教えてあげるから今度はちゃんと憶えてね!
私の名前は祢音。祢音だよ、今度は絶対に忘れないでよね!」
無月「いや、ちょっと待ってくれ。………祢音? 祢音って言ったよな? じゃあ、お前がオレを呼んでいたのか?」
祢音「うん。そうなるね。でもね、条件があるの」
無月「条件?」
祢音「私ね、お兄ちゃんが夢を見た時にしか今は会えないんだ」
無月「………待ってくれ。話が見えない。一体オレにどうしろと?」
祢音「あのね? 私がお兄ちゃんを呼んだのには理由があるの。その為に呼んだのよ」
無月「………オレの意見を無視するなよ。で、なんだよ、その理由って?」
祢音「いい? 1回しか言わないからよく聞いてね」
無月「あぁ」
祢音「お兄ちゃんには、『終わらないアリスの物語』を完成させてほしいんだ」
無月「どうすれば、より早く集められる?」
祢音「残念。私が教えてあげられるのはここまでなんだ。分からないなら、奏ちゃんに手伝ってもらうといいんじゃないかな?」
奏の名前を聞いた瞬間、オレは耳を疑った。なぜ、お前が奏のことまで知っている? そう思ったオレは祢音に聞き返した。
無月「なぜお前が、奏のことを知ってる? オレ以外には奏のことを知ってるのは数少ないのに」
祢音「ごめん、それを私の口から話してはダメなんだ。じゃあ私、用があるから今日はここまでだよ」
そう言うと、祢音はオレと擦れ違うようにして駆け抜けていった。
祢音………あいつの目的はいったいなんなのか? オレや奏を知ってるあいつの目的とはいったいなんだ? そして、オレは目を覚ましたのだった。
第2話に続く