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ミッション3:喋る猫を追え? / 4

 しじみは二足歩行で、片手には拳銃。こんなシーンを父ちゃんと悠介に見られたら、一体どんな騒ぎになるか。ていうか、しじみは俺と母ちゃんを撃つ気なのか?



 「大介、香織。霊界に問い合わせたところ、あんたら立派なお尋ね者にゃ」


 「だから、なによ」



  母ちゃんは強気に出る。機関銃も持っていないのに、拳銃を持ったしじみに勝てるつもりなのか。しかし、しじみは持っていた拳銃を母ちゃんに投げて寄こした。拳銃をキャッチした母ちゃんは、その拳銃をまじまじと見る。見たところ、よくあるタイプの拳銃だ。



 「しじみ、俺と母ちゃんを捕まえないのか?お前も死神なんだろ?」



 俺がそう尋ねると、しじみはしみじみと語り出した──。長いのでまとめる。しじみは現世に派遣されて長いらしい。しかし、猫の死神が動くような事態なんて早々ない。すっかり退屈したしじみは、ついにやってきたトラブル(俺と母ちゃんの脱走)を幇助してやろうと思った。……いや、そこが分からない。


 退屈なら盛大に追い回せばいいのに。まぁ、しじみが言うには霊界規定違反くらいしないと凝り固まった退屈は解れない、とのこと。猫だが死神が協力してくれるのは有り難い。だが、しかし、しじみは俺と母ちゃんがこれからどうしたらいいか、具体的に教えるつもりはないらしかった。人間が悩む様を見るのも楽しい、というしじみが猫でなければ殴りたいところだ。人ならもう殴ってる。

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