第68話 それぞれの道
「ルシフェル行かせてくれ。僕は今度こそリルを助ける!」
「お願いします。ルシファー様。私たちを行かせてください。」
「残念だけど、ダメだ。…と言いたいところだけどね。少し中で話をしよう。君達3人に伝えることがあるんだ。」
そう言うとルシフェルは空とコウ、そして空の中のトーレを部屋の中へと戻らせた
「さて、じゃ、話たいことっていうのはね。この間の戦いの最中、俺はリルの兄であるリトと対峙してたろう?その時に……」
2ヶ月前、魔王ルシフェル対リト
リトの火魔法でルシフェルと自身を炎の渦が囲っていた
「これで行けないぞ?光の魔王。」
「小賢しい真似を…。」
するとリトは剣を鞘に収めた
「!?。どうゆうことだい?」
ルシフェルはリトの行動が理解できなかった
リトはルシフェルの前に跪き言った
「先ほどからの多大なるご無礼申し訳ない。光の魔王ルシフェル様、貴方様には俺の計画を話しておきたい。ここならイブリースの死角となる。この時を待っていました。俺はイブリースを暗殺する為に、あいつの配下を装っている。」
「!!!。どうゆうことだ?なぜそんなことを…」
「ここだと時間がない。簡潔にお話させていただく。俺とリルはイブリースに母親を殺されている。だから俺は復讐で暗殺を企てている。そして、その為にはイブリースの儀式を狙うしかない…。だが、奇しくもリルが生贄に選ばれてしまった…。しかし、誰が生贄でも、儀式中の暗殺なら関係はない。そして、その成功率を上げる為にあの少年(空)が必要です。」
「それが本当だとして…、なぜ空なんだ。」
「理由は2つあります。空はリルの仲間であり、イブリースに対するあたり風は強い。そして、貴方様の国の住民ではない為、不可侵条約に該当しません。貴方様や側近のコウ・アルフレンダだと規約に違反します。それとこれは理由にはなりませんが、すでに魔国側も人国側も信用できる人物は限られてきています。その1人として貴方様にこの事を申しています。そのことは戦争の結果でわかると思います。」
「…なるどな。だが、君の判断が正しいとは限らないよ?空がイブリースに勝つ可能性もあるだろう?」
「それは絶対にありません。俺の瞳は先告眼と言って、リルの先見眼、見た相手の先を読む目とは違い、見た対象の確定した未来が見えるスキルです。先ほど空をこの目で見ました。その結果はお伝えするほどのことではないかと…」
「そうか…。その話を俺が信用する根拠は?」
「ありません!!。ですが、俺はリルの兄です。あいつを救えなかった母の分も、いや、それ以上に幸せに育ってほしい。あいつは…あいつだけはイブリースに渡してはいけない!!俺は10年間イブリースを殺すためだけに、全てを注いできました。罪もない人を殺し手を汚したこともあります。ですが、それでも俺はこの気持ちだけは変わらない!」
ルシフェルはリトの目を見て剣を鞘に収め、言った
「そうか。わかった。信用しよう。それで、俺は何をすればいい?」
「ありがとうございます。とても図々しいことは承知でお願い申し上げます。この後イブリースの攻撃により空は片腕を斬られます。それを回復差し上げてください。」
「それで?」
「…はい。それと、5ヶ月後に魔王イブリースが収める地、【魔国エブリス】の手前、俺とリルの住んでいた村【炭焼きの廃村】(コーラン)に空達が来る様に命じていただけませんか?。」
「なるほどね。わかった。」
「寛大な御心誠に感謝いたします。それでは、よろしくお願いします。」
そして、リトは火魔法を解き、イブリースの元へと向かった
そして現在、空の治療部屋
「ってことだ。」
ルシフェルが説明を終えて言った
「ルシフェルがリトを信じたなら僕らも信じるよ。僕が寝ていて、残り3ヶ月しかない。それでどこまで強くなれるかわからないけどやってみる。」
「ルシファー様。私は貴方様の側近です!ですが、私もリルの救出に行かせてください!!」
「そうゆうと思ったよ。コウも行きなさい。俺が許可しよう。」
「いいの?ルシフェルの立場が危うくなるんじゃ。」
「なーに、イブリースさえ倒してくれれば証拠はないだろう?後の魔王はリトがなるだろう?多分。」
成功する前提で話してくれてるのか。
いや、ルシフェルはそれを確信してるのかな?
でも、本当にありがたい。
「ルシフェル、ありがとう。」
「ありがとうございます。ルシファー様。」
コウは少し涙目になっていた
「よし、方針は決まったね。それじゃ、次は魔王イブリースについて話しておこう。いいかい?魔王イブリースは最古の魔王だ。あいつは現火の魔王であり、初代火の魔王でもある。」
「??。それはどうゆうこと?」
「簡単な話さ。あいつはUS転生術と統合で、人から人へと体を入れ替えて生きているんだよ。だから転生の時期になるとより強い器を求めている。」
「じゃ、つまりリルは…。」
「そう。次の魔王の器さ。」
空は拳を強く握りしめた
「そんな…。ですが、リトの話だと5ヶ月以上の猶予があるんですよね?」
「そうだね。俺もその転生のことはよくわからないけど、転生するにもいくつかの条件と周期が必要みたいだよ。」
「初代火の魔王だろうが、転生しようが関係ない。イブリースは僕が倒す。」
「強い意気込みをしてくれるのは嬉しいけど、イブリースは転生してるが故に子孫繁栄がすごい。あいつが収めている国【魔国エブリス】の兵は全て自分の家族だ。さらに、自分の国と近隣の村は殆どが自分の妻や子供達が住んでいる。つまり団結力や武力ならイブリースは最強さ。それに、あいつ自身が剣の類稀なる才能とその時代の最高の体だ。しかも、イブリースが子孫を作る女性は強く名が通っている者達だから、子供達もかなりの腕だ。その上にいるイブリースの側近、
【5火条 スト】
【4火条 ダシム】
【3火条 ティル】
【1火条 ジン】
は、相当な手練れ達だ。」
「それでも関係ない。こっちは少人数だ、あくまでも隠密。全面戦争はしないよ。5火条達も、こっちには2火条のリトが加わってくれるなら問題もない。」
「よし。いい目だね。魔国エブリスはここから2週間程度で着く。それまでの時間は俺ともう1人が空の稽古をつけてあげよう。」
「ありがたいけど、もう1人って?」
キーっとドアの開く音がした
「俺だよ!」
その聞き覚えのある声に空は少し広角が上がった
「ロー!!なんでここに!」
「詳しい話は後でしてやるとして、俺とルシファーで、空、お前を鍛えてやる!」
「2人ともありがとう。」
空は頭を下げた
「ルシファー様、なら、私はその間に少し里に帰っても大丈夫でしょうか?」
「…里に?…。そうか。コウがその気なら引き留めないよ。しっかりと学んでくるといい。」
「はい。ありがとうございます。」
こうして約3ヶ月に及ぶ空達の訓練が開始された。
空は、光の魔王と、光の勇者による稽古
コウは、自身の里での稽古
そして、リルは…。
それぞれの道は分かれたが、また一つとなる為、空達はそれぞれの道を歩み始めた
決戦は魔国エブリス。
空は魔王イブリース討伐に向けて剣と魔法をふるうのだった。
ご愛読ありがとうございます
この作品で第3章完結となります!
次回の作品は空達のステータス確認などを投稿させてもらいます。
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