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異世界最強魔剣士の父と現実世界最強の魔導師の母をもつ子供が異世界転移  作者: めいがしん
第3章 〜グルーシスダンジョン攻略篇〜
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第44話 コウ・アルフレンダ




4人はアンジュ山脈から演習場まで来た道を戻っていた。


その道中

「空とリルは最初のダンジョンを2人でクリアしたのかい?カルディアダンジョンはそこまでレベルは低くはないはずだが…」

ルシフェルが空達に聞いた


「いや、あの時は青髪のエルフ、ヴァーナが協力してくれたから、3人でクリアしたんだよ。クリア後にエルフの国に帰るからって別れたんだ。」


「そうね。私たちの連携にすぐに対応出来たし、神獣召喚のスキルを持ってるのも驚いたわよね。エルフの国は西にあるって言ってたけど、どこら辺なのかしらね。」

空とリルが自慢げに言った


(…青髪のエルフに神獣召喚か…。)

「エルフの国は西の王国ウェスタンの先、魔国クリシュナと魔国ユーフラテスの国境の間にあるよ。領土で言うと魔国クリシュナに入るね。西の方は精霊信仰が深いからね。エルフやダークエルフ、ドリアードなんかもいるんだ。」

ルシフェルが答えた


「そうなんだ。いつか行ってみたいね!」

空がワクワクした顔で言った


4人で話をしているとコウが小声でルシフェルに言った

「ルシファー様。城に帰ったら少しお話をよろしいですか?」


「…あぁ。いいよ。」

ルシフェルは笑顔で答えたのだ


そして4人は魔国アンゲルスに入り、ルシフェルの城についたのだ。


空達は訓練中もルシフェルの城に寝泊まりしていた。

そのため衣食住はこの城で世話になっていたのだ。

2人は借りている客室に戻り、城内にある大浴場に向かった。


城内の大浴場は基本ルシフェルが使用し、稀に3本矢の3人が使用することがある。

その為風呂は男女に一応は分かれているが壁は薄く声は聞こえるようになっていた。


空が風呂に入っていると、後からルシフェルが入ってきた。


空はルシフェルの姿を見ると、礼儀で湯船から出ようと立ち上がったがルシフェルが笑顔で言った。

「あぁ、そのまま入ってて大丈夫だよ。隣失礼するよ。」


ルシフェルが空の隣に行き、湯船に浸かった。

そして空も座り、湯船に浸かった。


「ふぅー。いや、いい湯だね。疲れがとれるよ。」

ルシフェルが満足気な顔で言った


「ここの浴場は最高だよ。訓練の時に借りたけど本当に疲れがとれるね。ルシフェルが風呂好きでよかったよ。」

空が笑いながら言った


「ふふふ。それは良かった。空の笑顔を見ると元気になるなー。……空はなんで異世界転移しようと思ったんだい?」


「?。それは前も話した通り女神の予言で…。」


「そうじゃなくて。空の気持ちの方さ。いくらカサンドラに予言されたからと言っても、ぶっちゃけ空には関係のない世界の話だ。空の本当の気持ちを教えてほしいな。」


「僕の本当の気持ち…。僕は物心つく前から父に武術を教わっていた、そして10歳になると母から魔術を教わり、物心がつくと父の世界のこと、異世界転移のことを聞かされたんだけど、その時は正直実感は湧かなかったかな。いつも頼っている父が僕に頼ってくれたって言う嬉しさはあったけどね。そこから何となく父と母と稽古しながら歳を重ねていったんだけど、転移する1年前に普通の日常を送る友達が羨ましいと思い始めて、稽古に身が入らなかった。そしたら父は言ったんだ、『空、お前の生きたいように生きるといい。ただこれだけは覚えておいてくれ。【全てを守る英雄より、自分の目の届く範囲を助けられる奸雄かんゆうになりなさい】』その言葉を聞いて父に任された責任感が僕の中で使命感に変わった。だから僕はこの異世界に来たんだ。」 


「…そうか。シローはいいことを言うね。俺も空を信じよう。」

ルシフェルは笑顔で言った


空は少し恥ずかしいのか赤くなっていた。


「なら、空はリルのことどう思ってるんだい?」

ルシフェルは茶化すように空に聞いた


空は少し言葉を詰まらせたが、言った

「…リルは、僕の中では最高のコンビだと思ってるよ。それに女性としてもとても魅力的だし、大切な存在だと思ってる。」


「ふふふ。そうか。ならこの先何があっても大切にするんだよ。」

ルシフェルは女湯の方を見て言った。


壁の向こう女湯ではリルとコウが湯船に浸かっていた。


リルは空達の会話を聞き顔を真っ赤にしていた。


「ふふふ。どうしたんですか。リルさんのぼせました?」

コウが笑いながら言った。


「もぅ…。空は声が聞こえてることしらないのかしら。」

リルは少し照れながら言った


「私から見れば、空さんとリルさんはお似合いですよ。少し羨ましいですけどね。」


「コウまで茶化さないでよね!!それより私達のことは名前で呼んでよね。もお友達でしょ。」


コウも少し顔を赤らめて言った

「…はい。よろしくお願いします。リル!」


「ふふ。これからもよろしくね。コウ!さぁ、そろそろ出ましょう。」


そう言ってリルとコウは大浴場から出た。


そして空も出ようとしたところにルシフェルが言った

「空。ダンジョン前に君に頼みがあるんだけどいいかい?」


空はルシフェルの話を聞いて驚いた顔をした。

だが、空は首を縦に振りルシフェルの頼みを聞いた。


そして空とリルは客間で眠りについた。


次の日空達は準備を整え、ダンジョンゲートに向かった。

ルシフェルとコウも空達と一緒に向かい。

4人はダンジョンゲートの前についたのだ。


ゲートの門番はルシフェルが顔を利かせてくれて少し離れたところにいた。


そして空はゲートの方を見て、コウの方に振り向いた。

「コウ!ここまで、僕とリルを訓練してくれてありがとう。正直、コウの力がなかったらここまで強くはなれなかったと思う。本当にありがとう。それともう1つ…。コウ。僕達とこれからも一緒に冒険してほしいんだ。だから、パーティーに入ってほしい!」


コウは驚いていた。

まさか魔王の側近である自分がパーティーに誘われるなんて思いもしなかった。


「コウ。私との戦いで勝ち逃げなんて許さないわ!これからも勝負しましょう。そして、一緒に戦いましょう!!」

リルも続けて言った


コウはルシフェルの方を向き決断しかねる顔で見たのだ。


「君の意思を縛る者は誰もいない。自分の心に素直に従いなさい。」

ルシフェルが微笑みながらコウに言った


コウは少し目が潤んだのだ

今までルシフェルにお世話になったこと、そして自分がこれからしなくてはいけないこと。

それを全て投げ出して空達のパーティーに行くことになるのだ。

しかし、それでもコウは自身の心に従い言った。

「はい。ルシフェル様。行ってきます!!」

コウは空とリルの手を取り言った

「我、誇り高き獣人族『コウ・アルフレンダ』。空!リル!貴方達と共に歩むことを獣人族の誇りにかけて誓います。」


空とリル、そしてコウは満面の笑みで笑っていた。


「空、リル。そしてコウ!グルーシスダンジョンの魔物は強い。だが、君たちなら絶対にクリアできる。気を引き締めて行ってきなさい。そして無事帰ってくることを祈っているよ。」

ルシフェルが笑顔で言った


空達は返事をして、ダンジョンゲートに入っていったのだ。


それを見たルシフェルは笑った。

「まさか、あのコウがね。」


コウは空達の魔物討伐から城に帰った後ルシフェルに話しをしていた。

「ルシファー様、すいません。」


「なんで謝るんだい?」


「リルさんには勝負で勝ち越しているとはいえ、一進一退の繰り返しで私との実力は僅差。そして、空さんに至っては私には無い魔法の才能と技術、それを使いこなせる剣術の上達具合。私はルシフェル様の側近としてお恥ずかしいです。」


「2人の戦いを見てどう思ったんだい?」


「羨ましい。そして悔しいです。ですが、それは心のほんの一部であって。大半を占めていたのは2人の成長が嬉しくてたまりませんでした。」

コウは少し涙目になった


「そうか。俺は側近がコウで良かったよ。こんなに可愛くて強い獣人族に慕ってもらえるなんて俺にはもったいないくらいだ。だからコウ。そうゆう感情が芽生えたと言うことは君はもっと強くなるはずだ。人生は1度きり、悔いの残る選択をしては駄目だよ。」

ルシフェルはコウの頭を撫でながら言った


「…はい。わかりました。みっともない姿をお見せして申し訳ありません。」


そしてルシフェルは浴場でこのことを空に伝え、コウを仲間に誘うようにうながした。


空はそれを聞いて言った

「本当にいいの?コウが仲間になってくれたら嬉しいけど、魔王の側近を奪うことになるよ。」


「いいんだよ。いくら俺の側近だとしても、コウはコウだ。俺が縛る理由なんて1つも無い。あとは踏み出す1歩が有るか無いかだけなんだ。だから空、それを君に任せたい。君なら…。いや、空とリルならコウを任せられる。頼んだよ。」

ルシフェルは笑顔で言ったのだった。

ご愛読ありがとうございます

ルシフェルの側近である3本矢はそれぞれがダンジョン経験者です。

コウはグルーシスダンジョン攻略

マルアはユラフィスダンジョン攻略

ヴァニはユーリアダンジョン攻略

になっています。

ダンジョン攻略を行うことで、同じダンジョンには何回でも行けます。

コウはグルーシスダンジョンは2回目になりますね。


そして獣人族にはある特有の能力がありますが、それは後々執筆したいとおもいます。

次回はダンジョン攻略になります。


この作品が少しでも面白いと思っていただけたら

ブクマ、評価、感想などしていただけたら幸いです。

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