第32話 ゴーレム
4階層ボス部屋の前に到着した空達。
空が扉を開けて中に入った
すると部屋の中央に巨大な石が立っていた。
「何あれ。石?」
リルが言った
すると石は大きな地ならしを起こしながら変形していった。
「形が変わってく!あれがこの部屋のボスか!」
空は揺れる地面に姿勢を低くし、バランスをとりながら言った。
そしてその石は4m級のゴーレムとなった。
大小それぞれの石でつなぎ合わされた体は巨人となり、その隙間は赤く光っていた。
そして顔らしき場所から赤い目がギラっと光り、口を開け雄叫びを上げた
「グォォォ!」
(スキル 鑑定)
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ストーンゴーレムLv.65 ランクC
スキル 石体
物理攻撃+30%上昇
防御力+50%上昇
魔法耐性+20%上昇
投石
自分の体の石を投げる、尚再生可能
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空は鑑定の情報を伝えて言った
「物理攻撃が上昇してる!見るからに当たったらヤバそうだ。気をつけよう」
「そうね。それに魔法も効きづらいわ。」
「遠距離攻撃も気をつけた方がいいみたいですね。」
(オールマイティーな敵だな。)
空がそう思っていると。
魔物が自分の肩の2mはある石を取り、全力で投げてきた。
(魔法は間に合わない!)
空がそう思い刀を抜こうとすると
リルが刀を抜きその石を一刀両断した。
「私が切り込む!2人は魔法でしとめて!」
「わかった!気をつけてくれ!」
「わかりました。まかせてください」
2人はそう言った
リルは魔物に突っ込んでいった
魔物はリルに拳を放った
しかし、リルの方が確実に速い。
簡単に避け魔物が放った拳に飛び乗り頭まで駆け上がった。
「はぁーーーー!!」
リルは魔物の首目掛けて剣を振った。
キンッ!っと剣が弾く音がした
「固いわね!」
すると魔物の左手がリルに向かってきた。
リルは魔物の体から降り後方に飛んだ。
(投石された石より自身の石の方が固いのか…なら魔法はどうだ!)
空が思いながら魔法を発動した
「ヴァーナ!頼む!」
「はい!わかりました!」
「火、闇魔法 紅闇玉」
空の周りに無数の黒炎の玉が現れ、魔物に向かって放たれた。
「青き獣よ、水蘭なるその姿で敵を駆逐しろ。」
「水魔法 水流白鯨」
続けてヴァーナの魔法が発動した
水は一角を持つ鯨になり魔物に向かって放たれた
空の黒炎の玉は魔物を貫き穴だらけにした。
そして畳み掛けるようにヴァーナの一角鯨が魔物の腹部に当たり、腹部をえぐった。
魔物はひるんでいるようだ
「赤き火よ我に纏いその力を見せよ!」
「火魔法 身炎上火」
リルの剣、足に火が纏う。
そして一気に魔物の真下まで距離を詰めた。
【剣技 火天の昇竜】
真下から真上までリルが剣技で魔物を一刀両断したのだ。
魔物は真っ二つに斬られ倒れた。
リルは魔物に背を向け刀を鞘に収めようとしたところ
「リル!後ろだ!」
空が叫んだ
リルは後ろを向くと魔物の手が伸びていて咄嗟に空達の方へ避けた。
「なんで?倒したはずよ!」
魔物はバラバラにされた体が単体で動きリルに攻撃したのだ。
そして真っ二つになっている体が徐々にくっつき始めている。
(アウラウネのように本体が違う箇所にあるのか?…いや、僕の魔法で穴だらけにして、それをヴァーナがえぐり、リルが真っ二つにしてるその可能性は薄いな…)
「ヴァーナどう思う?」
「全員の攻撃は確実に当たりました。それを回復するとなるとアウラウネのように本体が違う箇所にある、もしくは別の所にあると考えるのが正解かとおもいます。」
「別の所?じゃ、こいつは操り人形って訳!?」
「はい。その可能性は高いですね。その場合呪術系の闇魔法の類で縛っているのでしょう。闇魔法に効果的なのは光魔法ですが?空様光魔法の方は扱えますか?」
「…正直光魔法はあまり得意じゃない。攻撃系の光魔法は組み合わせも難しいから単体での使用になるね。」
「できますか?」
「…やるだけやってみよう!」
「もおいいわね?2人とも!行くわよ!」
リルがそう言ってゴーレムに走っていく
ゴーレムは肩の石を取り投げようとしている
「リルさんそのまま進んでください!!」
「来る風よ全ての攻撃から身を守り、敵に逆風を起こせ!」
「風魔法 逆風反射」
ヴァーナの風魔法は強く吹き荒れリルに向かって放たれた
そしてリルに投げられた投石に風は強く吹き、投石は反射し魔物に放たれた
魔物の頭に石が当たり、一瞬の隙ができる
リルは魔物の腹部に向かって剣を突き刺した
【剣技 火炎の渦】
リルはそのまま超回転し、火と刃の渦が魔物を包んだ。
リルの剣技で魔物は細かくバラバラなった。
しかしその状態でも魔物の破片は結合しようと集まり始める。
「水よ、重くしたたり敵の動きを止めよ」
「水魔法 重水操作」
ヴァーナが放った水が魔物の破片に纏い、重い水で結合を遅延している。
「空様!今です!」
「わかった!」
空は魔物に向かって全力で走り、そして高く跳んだ
魔物の破片の真上まで飛んだ空は、右手を振り上げた
「光魔法 真光破弾」
空の右手に光が集まり、右手は輝きを放っている。
そして右手を下に振り下げると掌から白い光が魔物に向かって放たれた
その無数の光は雷のようにギザギザした形となり魔物の破片に降り注いだのだ。
魔物に魔法が衝突すると激しい光と砂埃が舞った。
空はリルの隣に着地し、砂埃が消えた。
すると魔物の破片は跡形もなく無くなっていて地面はかなりえぐられていた。
「やったわね!」
とリルが空に言った
「かなり手強い相手だったよ。」
と空も返した
「お2人ともー!やりましたね!」
そう言いながらヴァーナはこちらに走ってくる
「ヴァーナがいなかったら勝てなかったよ。ありがとう!」
空がお礼を言った
「そんなことないですよ!私なんかいなくてもお2人なら勝てていましたよ!きっと!」
3人で勝利に浸っていると、奥の壁が黒く光る扉に変わった。
「ん?階段じゃないのか?」
空達はポーションを飲み、扉を開けて中に入った。
するとまた部屋の中央に巨大な石があった。
「またゴーレム?」
リルが言った
巨大な石はさっきと同じゴーレムに変化した。
しかしすぐにバラバラと崩れ始めたのだ
何が起こっているのかわからない3人。
そして崩れたゴーレムの中から人が出てきた。
見た目は女で灰色の長い髪、そして真っ赤なドレスに長い石のロングブーツ、両手には大ききな石が手から二の腕あたりまで付いている。
女は赤い目を開き、言った。
「我名はニコラ。錬金術師フラメルに精製されたホムンクルス。カルディアダンジョン5階層によくぞたどり着いた。最後の戦いを始めよう。」




