第29話 リルの剣技
ボス部屋前の水辺に着いた空達。
すると水辺からスライム4体が現れた。
「また!スライム!?苦手なのよね。」
(たしかにリルがそう言うのもわからなくもない。僕とリルは剣を使う分スライムとの相性が悪すぎる。)
「空!私も中衛に回って魔法に専念するわ!空なら近距離でも無詠唱な分私より早いわ!前衛まかせるわよ!」
(さすがリルだ。同じ敵に対しての対策がしっかりと練られている。)
「わかった!後ろは任せたよ!」
そう言い空は剣を構えた
(スキル 鑑定)
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カルディアスライムLv.60 ランクC
スキル スライムボディ
物理攻撃無効
分裂組織
自分の体を分裂させて手下として扱える
スライムゲル
体に入ったものを酸で溶かす
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空はリル達に鑑定の情報を伝えた
「火、闇魔法 紅闇玉」
無数の黒炎の球体が空の周りを浮かび上がった。
空は右手を上げ振り下ろすと、黒炎の球体が魔物に向け放たれた。
魔物にあたるとジューっと焼ける音が聞こえた。
だがスライムはこれでもかと言うくらい大きく膨らみ空の魔法を食ったのだ。
するとスライムの体に入った空の魔法はかき消された。
先見眼でそれを見たリルは詠唱に入っていた。
リルは右手を前に出した
「燃え盛る火よ渦となり敵を蹴散らせ」
「火魔法 爆炎突破」
リルの右手から勢いよく放たれた火は巨大な渦となりスライム達に一直線に向かった。
そしてスライム達に直撃すると、横一面に火は広がった。
(す、すごい…火で焼き尽くされてる。)
空はリルの火に魅了されていた。
火が徐々に収まり視界が良くなると、スライム4体は倒れてはいなかった。
リルの火で一回り小さくなったが絶命まではしていない。
「しぶといわね!!」
スライム4体はくっつき、1体の大きなスライムに変わった
(スキル 鑑定)
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カルディアスライムルークLv.60 ランクB
スキル スライムボディ
物理攻撃無効
分裂組織
自分の体を分裂させて手下として扱える
スライムゲル
体に入ったものを酸で溶かす
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空はそれを見てリル達のところまで後退した
「ルークまで進化してる!ランクはBだ!!」
「うそでしょ?そんなスライム聞いたことないわよ!ルークレベルなんて。」
「僕の魔法は飲み込まれて消される、リルの魔法だと外皮は削れるけど倒すことはできない。」
「空様。考えがあります…」
そう言ってヴァーナが作戦を2人に言った。
「……なるほど、威力ありすぎて洞窟崩れたりしない?」
空が心配で聞いた
「ダンジョン自体が魔物みたいなものよ!崩れないはず!やってみる価値はあるわ!」
リルは言った
「わかった!ならヴァーナの作戦でいこう!!」
空がそう言って前に出た
そしてリルとヴァーナは魔法詠唱に入った
「赤き獣よ、その爪や牙を存分に振るい敵をなぎ倒せ!」
「青き獣よ、水蘭なるその姿で敵を駆逐しろ。」
「火魔法 火上炎狼」
「水魔法 水流白鯨」
リルが放った火は狼となりスライム目掛けてかけ上がった
ヴァーナの放った水は一角を持った鯨になりスライムに向かっていった
そして空はその2つの技に向けて技を打った
「風魔法 上風鶺鴒」
空の魔法は巨大な風の鳥を作り出し、2人の技目掛けて飛んでいき、技が組み合わさった。
リルの炎の狼は風を纏い熱さが増し、ヴァーナの水の鯨は風を纏い水流が激しくなった。
そしてその2つの技がスライムに直撃。
すると激しい音と振動が起こった。
水が急激に熱せられ水蒸気爆発が起こったのだ。
水蒸気爆発は多量の水と高温の熱源が接触し、水の瞬間的な蒸発により起こる爆発だ。
水は熱せられて水蒸気となると体積が1500倍程になる。
つまりヴァーナが放った水魔法は体積が1500倍増えたのだ。
ありえないほどの衝撃と振動、そして爆風がスライムの周りを包んだ。
空は後退してリルとヴァーナ、そして自分自身に闇魔法の結界を貼りしのいだ。
水の蒸気がなくなるまで数分かかったが、見てみるとそこにスライムの姿はなく、跡形もなく吹き飛んでいた。
「…やったわ!倒したわよ!」
「やりましたね!空様!」
「あ、あぁ。でもこんな危ない技2度とごめんだね…」
空は苦笑いして言った。
そして3人は1階のボス部屋の前に立ったのだ!
「ていうか、よく爆発で扉吹き飛ばなかったわね。」
「あの爆発で天井が少しえぐれたくらいってなるとこのダンジョン内部は相当頑丈だよ。ある程度の大技なら出しても平気ってことかもね。」
空が言った
「ヴァーナと私の魔法合わせればあのスライム勝てたんじゃないの?」
リルは言った
「いえ、それはできないんですよ。んー。この話はボス戦が終わったらさせてください。今は無駄なことは考えない方がいいと思います。」
空達は赤茶の扉を開けて中に入った。
そこには1体の魔物がいた。
大きさは4mほどあり、牛の様な見た目で二足歩行、頭には大きなツノが2本、そして大きな斧を持っていた。
フシューっと鼻息を立ててこちらを見た。
「ヴォォォォ!!!」
と雄叫びを上げこちらに走ってくる。
「ミノタウロスね!!先行くわ!空!鑑定よろしく!」
リルがミノタウロスに向かった
そして部屋の中央で両者は武器を振りかざした。
斧を剣で受けたリル。
「薄鈍ね!パワーは一丁前だわ!でも!」
キンッと斧をうまく受け流した。
魔物はバランスを崩し姿勢が前のめりになった
すかさずリルは剣で魔物を斬り刻んだ
ミノタウロスの外皮は硬く剣は奥まで通らずかすり傷のようだ
「面白いわね!いくわよ!!」
リルはスピードを上げ魔物に連撃を放つ
ミノタウロスはそれを斧で受けている
それを見ていたヴァーナ
「は、速すぎます!リルさんの速さは1対1で本領が発揮されるんですね!!」
「剣技と速さならリルは誰に負けないさ。さぁ、僕たちもリルの援護だ!スキル 鑑定」
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ミノタウロスLv.65 ランクC
スキル 野生の力
身体強化+30%上昇
地雷脚
足から震動波を出し地面を揺らす
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「リル!足から震動を出して揺らすぞ!気を付けろ!」
リルは一旦後ろに退避し言った
「わかったわ!!ここは私がやるから援護頼むわ!」
「ヴァーナ!揺れる攻撃がきたらすぐに援護だ!」
「かしこまりました!」
「赤き火よ我に纏いその力を見せよ!」
「火魔法 身炎上火」
リルの身体中から大きく炎が発火した、そしてその炎はリルの剣と足に移動した。
「さぁ!いくわよ!」
リルが地面を蹴ってミノタウロスに直進した。
リルは炎を体に纏い速さが上がったのだ。
リルが通った地面は炎で焼けえぐれている。
ミノタウロスはリルの速さに驚き、大きく右足を上げそのまま地面に叩きつけた。
「ヴァーナ来るぞ!リルは僕が援護する。僕たちの前に防御壁を頼む!」
「水よその流れに従い、拒絶する盾となれ」
「水流壁」
空とヴァーナの目の前の地面から水が噴き出て壁となった。
ミノタウロスが叩きつけた足からは震動波が出て地面を大きく揺らした。
だが、リルは先見眼でミノタウロスのスキル発動が見えていた
「あまいわよ!」
リルはミノタウロスが足を踏み下ろすギリギリでミノタウロスの後ろに高く飛んだ
「闇魔法 魔晶結界」
空の結界はリルの空中の踏み台となった
そのまま結界を使い方向転換したリルはミノタウロスの背中を剣で刺した
「ヴォォォォ!!」
ミノタウロスは声を上げた
「これで終わりよ!!【剣技 火炎の渦】」
リルは突き刺した剣を軸に自身を回転させた。
リルの超速回転で炎を纏った剣は火炎の渦を巻き起こした。
ミノタウロスは焼き焦げ、そして複数の斬撃で倒れた。
リルは自身の炎を消して言った
「やったわ!!倒したわよ!!」
リルは喜び満面の笑みで言った!!
そして2人とハイタッチをして勝利を噛みしめたのだ!
「さすがリル!凄かったよ!炎を纏うなんて!」
「私も魅了されました!炎を纏う剣士とてもかっこよかったです!!」
「ハハハ。ありがとう。」
リルは照れているようだ。
そしてボス部屋には青白く光魔法陣が現れ、そして壁が崩れ下に行く階段も現れた。
「空!もちろん行くわよね?」
「ああ!!行こう!」
空達はカルディアダンジョン1階ボス部屋をクリアし、地下2階層へと向かったのだ。
今回は戦闘シーンを多く書きました!
リルが活躍するシーンが多めです!!
より多くの方に読んでいただけると幸いです。
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