第26話 決死の救出
投稿が遅れて申し訳ありません。
今回は戦いパートです。
臨場感溢れる空とリルの戦いをぜひ想像してください。
声が聞こえたその場所には緑色の女の魔物がいる。
見た目は若い女だが髪は草木のツルのよう、目はつり目で鋭く、歯が尖っている。
ワンピースの様に葉が生えており、その裏地には食虫植物の様に赤くなりギザギザとトゲが見える。
その魔物が手を振ると頭のツルが伸びて青髪の少女に攻撃を仕掛けた。
少女は魔法を使った。
「水よその流れに従い、拒絶する盾となれ」
「水流壁」
青髪の少女の前に滝の様な水の壁ができた。
その流れの早さにツルは通らない。
しかし魔物はツルを地面に刺し、地中を通って少女の背後にツルを伸ばした。
すかさずリルが背後のツルを斬った。
「大丈夫??」
「あ、あなたは??」
「後で話すわ!今は的に集中しましょ。」
(スキル 鑑定)
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アルラウネLv.57 ランクC
スキル ツルの触手
ツルの触手を操る
幻惑の花粉
幻覚を見せる花粉を撒き散らす
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(リルに情報を…!)
何本ものツルがリルと少女を襲う。
リルは見事に全てのツルを捌き、少女に攻撃を近づけさせなかった。
だが、リルの足元にツルが地中から出てきて巻きついた。
リルはそれを切ろうとするが、魔物に引っ張られ、体勢を崩した。
そしてリルに無数の触手が絡みつき、空は攻撃を躊躇した。
(あれじゃ、魔法が使えない。)
魔物の触手は少女に向かった。
空は剣を構え、リルと同じく少女の元へ駆け寄り、触手を捌いた。
そして触手を捌きながら空は魔法を使った。
「火、闇魔法 黒刃炎斬」
空の剣が漆黒の闇に染まり、刃から紅蓮の炎が出た。
「闇魔法 重力操作」
空は自身を軽くし、身軽にツルを斬りながら魔物に向かった。
魔物は慌てて数えきれないほどのツルを出した。
だが、空の剣はその全てを斬る。
「遅い!!」
魔物が気づいた頃には空は目の前に来ていた。
そして魔物の首を切り裂いた。
リルに巻き付いた触手も斬り。
無事にリルを救出した。
「リル、大丈夫?」
「ええ!ありがと。ちょっと気持ち悪かったけど、なんとかね」
すると魔物から白く輝く粉が吹き荒れた。
(まずい!あの青髪の子まで!!)
空は自分達か、少女どちらに防御壁を貼るか一瞬だが迷った。
リルは空を少女の方へ突き飛ばした。
「迷っちゃダメよ!!!」
空は歯を噛みしめ、少女の方へ向かった。
「風魔法 風上壁」
風の渦が空達を囲い守った。
そして魔物の粉が消え、視界が戻ると、そこにリルが立っていた。
リルはこちらに向かって歩いてきた。
空は一安心して防御壁を解いた。
そしてリルの元へ近寄ろうとすると、リルが剣を抜き空に向かって斬りかかってきたのだ。
空も剣で受けた。
「リル!!?…なんで…!!?」
(魔物の花粉で僕たちを敵だと思ってるのか!)
リルの剣技が空を襲い、その後ろから魔物のツルが向かっている。
空はリルの剣技を捌くのでギリギリだ。
(リルのこの速さを受けてる時じゃアイテムボックスから回復薬は出せない、魔法も無理だ。後ろからツルが!!まずい!)
「水よ、重くしたたり敵の動きを止めよ」
「水魔法 重水操作」
青髪の少女が放った水はリルに纏わり付きリルの動きを封じた。
その隙に空がツルを斬ったのだ。
「助かった!ありがとう!」
(魔物を倒せばリルが解放されるはずだ。)
空は少女に礼を言い魔物に向かった。
「あの魔物の本体は葉のワンピースの中の球根です!それを斬れば再生はできません!」
少女が空に言った。
(そうか。本体は違う所にあるから首を切っても再生したのか。)
「わかった。!!」
「火、闇魔法 黒槍炎殺」
空の周りに無数の闇の槍が現れ、それを炎が纏い燃え上がる。
空がその槍を魔物に向かい放つ。
魔物は無数のツルを束にし、ツルの防御壁を作った。
しかし空のこの槍は当たった箇所を無に返す。
つまり当たった箇所が槍と一緒に無くなるのだ。
空の槍は4本有り、1本は防御壁に当たり、穴を開けた。
残りの3本は防御壁の穴を通り、魔物の頭、肩、そして右腕に当たり、槍と一緒に消えた。
まだ、魔物の球根(本体)が残っている。
空はその間に剣を構え、次の魔法を放った。
「闇魔法 闇剣斬三」
空の剣は漆黒に染まり、3本の闇のオーラがウネウネと湧き上がった。
空はそのまま突っ込んだが、魔物のツルが空に向かって伸びてくる。
空が魔物に剣を当てるのと魔物のツルが空に当たるのはほぼ同時だった。
「神秘なる風よ、その者の助力となり力をわけよ!」
「風魔法 仁風小旋」
青髪の少女が空に風の付与魔法を発動した。
空の体に追い風が吹き、空のスピードが上がった。
「助かった!!くらえっっ!!」
そして空は魔物の攻撃よりも早く自分の攻撃を当てた。
空の剣が魔物に一太刀入れると、闇のオーラが多数の斬撃になり魔物を粉々にした。
空は魔物を倒し、リルの方に駆け寄った。
リルは意識を取り戻したが、花粉のせいか倒れた。
「リルっ!リルっ!まずい!ポーションを!」
すると少女が言った。
「大丈夫ですよ。操られてた反動で疲れて寝てるだけみたいです。」
空はリルの鼻近くに手をあて、息があるのを確認して、一安心した。
「助けていただきありがとうございます。」
少女は深く空に頭を下げた。
そして空は少女になぜ襲われていたのかを聞いた。




